目覚め
パチ
目が覚めた。
と思ったらなんですかね、この豪華絢爛なお部屋は。
ベットに天蓋があるってすごくないか?
それも刺繍入りのカーテンで出来ていてすごく高さもある。ベッドにいるらしいけど、こんな触り心地いいシーツ一流ホテルでしか使われてなさそうな感じの気持ちよさだし、とにかくフカフカ。
あまりにも信じられない環境すぎて、天国にまで来てしまったのかと思ったくらい。
でも早々にその考えは打ち破られた。
「目が覚めた!良かったーー。ずっと寝込んでたから心配だったのよ。」と可愛らしく、品が感じられる声で話しかけてきた。
目の前に声の主だと思われる女の人の顔があった。
・・・可愛い、綺麗、美人すぎる
その人を見た時の率直な感想がこれ。
もう少し言葉あるだろとか思うけど、頭が真っ白になってるんだから仕方がない。
大きなサファイアブルーの瞳にシュッとした鼻。
形のいい口元に綺麗な赤ちゃんのような肌。
こんなに綺麗な人見たことがない。
どちらかと言うと、可愛いのタイプに属してる。
次女と話してる時の様子からして、性格も可愛いタイプだ。
私と正反対の人だと思った。
目は釣り上がるほどではないが、睨むと大人をも黙らせる力がある。
口元はえくぼも何も出来ない。
すごくブスと言う程ではないが、この人と並んだらとてつもなく醜い顔になりそう(泣)
前世でも、こちらの世界でもあまり顔面偏差値が変わらないって辛いな。
もちろん前世とは顔が全然違うけど・・・。
性格も可愛いタイプではなく、現実的で冷静なタイプ。
なんだろう、格差というか、神様もイタズラだな・・・
とか思ってたら、目の前にスープとパンが置かれた。
「何日も食べてないでしょ?ここで2日もずっと寝たきりだったし。」
あぁ、2日も寝てたのか。
そりゃお腹もすくか
「いただきます!」
普通に美味しく頂こうとしたら味が普通レベルじゃなかった
なんでこんなに美味しくなるの?
美味しすぎ。
と思って夢中で食べてた。
さすがにパンは食べれないかと思ってスープだけ飲んでパンに手をつけないでおいたら
「パンは?食べないの?」
女の人にすごく悲しそうな顔をされた。
え・・・っと
ほんとにこれ以上食べれないです。ごめんね・・・