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人妻の喘ぎ声
まるで黒い地図の様だった。鼻をつんざく酸っぱい匂いは使い古してある証拠であったが、欲望をありのままにさらけ出した赤いヒダに自分を止める術はもうなかった。
短い春だった。甘い潮の香りがする初夏の浜辺に寝そべるピチピチの女体に頬を緩ませる。初体験を今か今かと待って大学1年を無駄に終わらせたが、最近はスマホによってある程度「悟り」を開きつつあった。しかしそれによってお財布事情がきつくなっていることもまた事実であった。バイト、頑張るか。
大きな家だった。家庭教師研修を一通り受けたあと1カ月待った。なかなかお声がかからないまま家庭教師のことを忘れかけていた頃、電話が来てやっと仕事先が決まった。言われるがままに来た家はうちのアパートの2倍ぐらいある大きな家だった。よしっ、覚悟を決める。インターフォンを押し、数秒が経つ。はい、綺麗な声と共に出てきたのはたわわに実った大きな果実だった。