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僕と魔剣と ~それぞれの道~  作者: M.O.I.F.
第二部 静かな襲撃
9/22

2-2 脱出

どうもMake Only Innocent Fantasyの三条海斗です。

この2部はもっとしっかり描きたいなぁと思い始めましたが、毎日更新だとちょっとそれはつらいですね……。

ですが、最後まで頑張ります!

それではどうぞ!

「なに? 魔物が出現した?」

あわただしく動き回る王宮内で、騎士団長の元にそんな報告が飛んできた。

「はい、どうやら何者かが召喚しているようで……」

「召喚魔法だと!? そんなもの……! いや、いるか。やつがいる」

「奴……?」

「魔剣・ダーインスレイブ。失われた魔法の技術を持つ奴ならば造作もないかもしれん。急ぎ、隊列を立て直せ!!」

「はっ!!」

部下が急いで走り去っていく。

その様子を最後まで確認することなく、騎士団長は王がいる部屋へと向かった。

そこは、入り組んだ通路の先にあり、正しい道を知らなければ、たどり着くことは困難だろう。

その道を、騎士団長は迷うことなく進んでいく。

そして、王がいる寝室に入ると、騎士団長はただそれが事実であるという様に、王に告げる。

「この王宮は陥落したと同然です。王は速やかに王宮を脱出する準備をお願いします」

「……ダーインスレイブか」

「はい」

王は初めからわかっていたかのように、ただ静かに「そうか」と答えるだけだ。

「お前はどうする?」

「お供します。私は部下に死ねと命令しなければなりません。ですが、その分まで私は王を守り切らねばならない」

「急ぎ準備を」

「はっ!」

騎士団長は敬礼をすると、寝室を後にする。

彼はまっすぐ広間に行くと、高らかに宣言した。

「第01小隊、および第03小隊は私と共に来いっ! それ以外の小隊は、己の命に代えてもこの王宮を死守しろ!!」

「「了解!!」」

部下である騎士たちは、この非常時がいつか来ることを察していた。

だからこそ、部下達はためらわずに了解と答えることができた。

しかし、彼らは死ぬことが本望だと考えている人間は一人もいない。

皆、生きて明日を迎えることを望んでいる。

だが、彼らにとって騎士である誇りは、命よりも重かった。


 * * * * * 


「準備が整いました」

「うむ」

王は、寝室の隠し扉を開ける。

そこは、シュバルツから政権を奪ったときに作られた、隠し通路である。

当然、外部にもこの情報は公開して無く、知っているのは今ここにいる王のみであった。

そして、その隠し通路を通って、王は王宮から脱出した。

王が生きて逃げ延びることで、王国は維持できる。

まだ、復権の希望はある。

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