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プロローグ R

ゆっくり更新していきます。

 朝早く起きて、仕事をして、疲れて寝る

これが僕の一日だ


 その一日を六日間繰り返してやっと休みが訪れる

休みだからといって特別なこともなく半日を睡眠で過ごす

また損をしたと独り言をつぶやきながら昼頃に起きる


何のために生きてるんだろうな


 誰もが考えたことのあることを思いながら空腹で目を覚ましたことを思い出し、冷蔵庫を開ける が、飲み物しか入っていなく仕方なく緑茶を取り出して飲む。

コンビニにいってなにか買うか、どこか食べに行こうかなどと考えながらPCの前に座る。

 昔はよくゲームをしていたものだ。学生の頃は一日8時間は最低でもしていた。いろいろなゲームをやっていたが二つほどやり込んでいるものがあった。ひとつがFPSという種類に分類されるゲームだ。

これはオンラインゲームで銃などを使い味方と協力したり敵と戦ったりするゲームだ。銃以外の武器もある。ナイフや爆弾などだ。。

 このゲームで私は弱い部類に入っていた。自分でも弱いと思っていたけど長い時間頑張っていたのだよ?このゲームではクランというチームを作ることができる。僕の入っていたクランは強かった。負けることはまずないクランでメンバーは20人ほどいた。

 

 そしてメインでPRGである。RPGはソロでやるものMMORPGもやっていた。実はFPSのメンバーも最初はMMORPGで知り合った人が多かった。僕たちがやっていたMMORPGは『ドラゴン・ミスト・ストーリー』というゲームであり、やり込み要素が多いので時間つぶしになるゲームだった。

 プレイヤーの人数は全部で5000程度で多くはない。人気ランキングなどにもあまり乗らないゲームであった。理由は時間がかかりすぎるのだ。始めるのに三日はかかる。理由は作り込みなのだが、容姿はもちろんのこと、住む場所、ペット、NPC、何もかもが細かく作れる。そしてデフォルトというものがないのだ。だから多くの人は始める前にやめてしまうが僕は暇つぶしのように作っていくうちにのめり込み、時間をかけてまでつくるようになっていった。

 最初は最低限のものしか作らなかったが、作るものはどんどん増えていきギルドまで作ってしまった。ギルドはメンバーを集めようと思ったわけではなくただ作りたかっただけで作ったものなのだ。冒険していくと一人では辛い部分が出てきて仕方なく誰かとPTを組もうかと思っていた時に声をかけてきた可愛いエルフの女の子がいた。話しているうちに仲良くなりギルドがあると言ったら入ってくれるというので一緒に冒険した。可愛いなぁなどと思っていたがすぐに男の人だということを知り、少しショックを受けたのはいい思い出だ。人数が増えていき15人のギルドになった。これは多い方でありこのゲームではギルドといっても6人くらいのものが普通である。または4000人くらいが入っているギルド誰でも歓迎のギルド『どらミス』というPT組まないといけないから臨時に組むみたいなギルドであった。

 キャラクターは2人まで作ることができ僕はヒューマンの男とエルフの女を作っていた普段は男でプレイしていたが仲間内でネカマがはやりエルフを使ったりしていた。ネカマというのはネットのオカマのことである。僕のキャラは両方魔法使いで男の方は最強といってもいいようなステータスまで育て上げていた。これは何万時間という時間やってきたためである。レベルの上限はあるが成長は経験値によってしていくという設定だったので同じレベル100でも中身は全然違うのだ。

 このゲームは2年前にサービスが終了してしまった。そこから時間が止まったような気がした。仕事があっても毎日オンラインしていた。睡眠時間は平均2時間程度だった。それがこのゲームが終わってからゲームをするのがぐんと減ってしまった。理由は二つ 今までの楽しみが失われたこと、そして本当は仕事ですごく疲れていた。身体がついてこなくなったのだ


 時間は余るようにあった。勉強せずにゲームしていた。

 でもそれは学生であった頃の話である。仕事を始めて何年も経ちゲームをする時間がどんどんと減っていった。それでも少しはやっていたのだ(FPS)だが他のメンバーもいろいろな理由で一緒にやる時間がなくなっていった。 


 久々にPCを立ち上げながら昔のことを思い出し、あの頃は楽しかったなぁ・・・。今は何してんだ?などと考えているといつもとは違う画面に驚きを隠せずマウスを落とした。


「はぁ?」


 マウスも拾わずに間抜けな声を出した僕は画面から目が離せなかったのだ。普段ならそこはログイン用のパスワードを打ち込む画面だが、英数字しか打てないはず、しかも普通なら打った文字は表示されないのだがそこにはこう書いていた


『Q:なぜいきてるの?』


 意味がわからなかったがとりあえずマウスを拾い画面を見ると文字が消えているかわりに『A:』と書いていた。僕は答えを書くべきか?というか答えっていってもそんなのわかんねーよと考えながら自分なりに考えていく。考えても出てこない。なぜ生きてるかわからないから。

『A:ゲームするため』

 さっき思い出していたことを考えて自分はゲームするために生きてる。何もすることがないなら、働くだけなら生きてる意味ないだろ?そんなこと考えて打った文字だった 


 だが

『A:ゲームするためだった…』


と文字が勝手に増えていく


『A:ゲームするためだった…ですよね?あなたはいまゲームをしていない』


「仕方がないだろっ!」


 画面に向かって何を言っているのだろう。僕は馬鹿なのか。そう思った直後文字が消えて新しい文字が浮かび上がる。


『Q:もし、ゲームの世界があるとしたら行きたいですか?』


 別に行きたくない。それがどんな世界かわからないからだ。FPSのような世界ならすぐ死ぬだろう。RPGでもこの身体で生きていけると思わないしRPGで一度も死なないなんてありえないからだ。


 でも死って怖いことなのか?


 仕事して生きてるのとどっちがいいのだろう


「何考えてんだか…」


 てかなんでPCおかしいんだよ!ハッキングでもされてんのか?

 もういいやと思いPCの電源ボタンを長押しして強制終了する。買い直さないとな…あんまり使わないしもういいか? 

 そんなことを考えているとぎゅぅーとお腹が叫ぶ。そういえば飯だ…。そう思いボサボサの髪のままコンビニへ向かっていく。

 マンションを出て近くのコンビニまで徒歩五分。バイクで行くか、歩いていくか、駐輪場まで行くのが面倒になり歩き始める。昼は暑いなぁと思いながら歩道を歩いている。




 歩道を歩いている が信じられないことが起こった。






「ひっ・・・ぐふぉっ・・・」






 突っ込んできた車に吹き飛ばされ意識がなくなる。意識がなくなる前に運転手と目があったような気がした。どこかで見たような、不思議な目だった。



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