性欲はまだおとろえていない初老。
「先生!生き残りましたよ!あとは救助を待つだけですね!」
「すまないな勝……お前だけだ。私が信用できるのは……」
といいつつ私はこいつに殺される予感をビンビン感じていた。
「これで……終わりなのか?」
「そうよきっと!」
「ああ……終わったんだ」
登場人物とあらすじを説明しよう。
ここは山奥の屋敷。
何者かに電話線と吊り橋を切られた私たちは助けがくるまで待とうとなったのだが、次々と殺人事件が起こり、今『犯人ぽい奴が自殺』したところだ。
生き残ったのは主人公っぽい探偵役の少年とその幼なじみ二人と私、田中と秘書の勝。
犯人ぽい奴が自殺した時点で私は思い出した。
勝は『私が殺した愛人の子ども』だ。
そうだよー。
なんで忘れてたんだろ?
国会議員である私の秘密を知った勝の母親を殺して権力によって事実を闇に葬ったんだよなー。
30年ぐらい前かなー?
その時は子どもだから覚えてないだろうって勝は生かしておいたんだ。
完全に私を殺す動機があるよこいつー。
よく考えたら殺されたのもあの時の殺人に絡んだ奴ばかりじゃん。
やべーよー。
『犯人は死んだとみせかけて真犯人がいた』
パターンだよー。
探偵役の少年……この段階で謎をといてくれないかなー?
むりだろなー。
もりあがんないもんなー。
「先生……お話が……」
案の定。勝からお呼びがかかった。
「田中ぁ!……覚えているか『浜口恭子』のことを……俺はその息子だ!」
「なにぃ!?」
驚いとこう。
空気読んで。
「これは復讐だ!俺は優秀な秘書となりお前を殺すチャンスをずっと探っていたんだ!」
「な……なんと!」
しってたー。
やっぱりなー。
「母さんの恨み!」
「うぐおおおお!」
私は完璧なトリックによって殺された。
あの少年……この謎がとけるかなー?
勝は自殺する系の犯人かなー?
近くに崖は……あったあった!
多分あそこいくな!
……ガクッ
次回『どんでん返しで死ぬ人』