6話 侯爵夫人と女王様からの招待状
あぁ、どうしましょう…。
勢いで書き始めたので、アイデアが全く浮かんでこない(涙)
倒れこんだ後に目を覚ました僕はあたりを見回した。
あ、ここどこだ。
豪華なシャンデリア…!?うぉ、肖像画…。肖像画の人、見おぼえあるよーなないよーな…。にしても、広い部屋だなあー。
さすが帽子屋の屋敷。屋敷というだけあるねぇ。
そういえば前帽子屋がいっていた気がするっけ。部屋は確か30個ほどあって大体広さが30畳ぐらいで…屋敷そのものは庭とかバルコニーとかついてるから多分東京ドーム2個分はあったはず。
この前帽子屋に何でこんな稼いでるの?って聞いたら頭ポンポンされながら秘密ですって言われた。その時の女神さまのような笑顔にクラッと来たのは秘密だ。
そういえば今更だけどルビィトって誰だ?というかあの記憶誰の?あの最初に見えた…赤い、血の色は何?
ぎゅるる~
お腹が鳴った。
そういえば、お腹すいたなー…この部屋でるかな。ルビィトとか記憶のことはめんどくさいからあとにする。……今更だけど、この部屋まさか帽子屋の……!?…うん、そうだな。だって帽子屋のいい匂いする。…なんかゾワッと来た。今ゾワワッてきた。あ、帽子屋の帽子。(ダジャレじゃないよ!?断じてダジャレではない!)シルクハットっていうのかな?シルクハットかぶった帽子屋は結構かっこいい。
「あ、アリス~、起きた?」
「ふぉっ!?チェ、チェシャ猫!?」
「あ、アリス起きましたか。…お腹すいたでしょう、食べ物を用意しましたよ?」
「帽子屋!な、なんでここに…って、帽子屋の屋敷だからか。」
「ふふっ…さ、行きましょうか」
ガチャッと音がして入ってきたのは二人。チェシャ猫と帽子屋だ。基本帽子屋は気持ち悪いほどニッコニッコニッコニッコしてるけどこの時はニコニコというよりもにやにやだった。多分というか絶対お腹の音で笑ってるよね、帽子屋さん。失礼って言葉、辞書で調べたほうがいいんじゃないかな。
そんなことを考えている間に無理やりというか強制という感じでエスコート(?)され部屋に出ると一人の女性がいた。ふりっフリでゴッテゴテのドレスを着て髪を高く上げている女性。
「あ、侯爵夫人じゃないですか、久しぶりですねー」
「『あ、侯爵夫人じゃないですか、久しぶりですねー』じゃないわよっ!あたくしがいつまで待っていたと思うの!?あんたみたいなちんちくりんのためにあたくしが使われてあげてるのはノシャートさまのおかげよっ、感謝しなさい!」
「はあ、帽子屋さんドーモアリガトーゴザイマアス」
「いえいえ」
「それで、侯爵夫人。」
「夫人様と呼びなさい!」
「…侯爵夫人サマ。なんで僕を待ってたんですかー?」
「まっ、まだぼくなんて…! そ、それは…、」
「それは?」
なぜか顔を青くしてもごもごしゃべる侯爵夫人。あ、すいません。サマでしたね。
そんな睨まないでくださいよ!僕にそんな『えむ』な性癖はありません!
「…女王陛下から、あんたに……招待状、が」
「っ、女王様から?!」
青くしている理由がわかった。侯爵夫人はその名の通り侯爵の奥サマというわけだ。だが女王サマは女王。王サマなわけだ。その身分差は激しい。夫人は女王様の前ではかしこまって小さくなっているがほかの人、まあ僕とか三月ウサギ。そういった自分より身分の低い人には偉そうにあたるのだ。そう、たとえば
「そこの小娘!聞いているの!??たかが平民のくせに、あたくしの話を無視するなんて、何様なんですの!?」
そうそう、こんな感じで…え?
「あ、すいません。聞いてませんでしたー」
「きぃぃー!!」
…生で。生で憎々しげに『きぃぃー!!』を聞いてしまったよ。よく『きぃぃー!!』何て出るね。僕は出ないよ。
「あ、そういえば。女王様からの招待状、くださいよ。僕になんでしょう?」
「そ、そうよっ!…そうなんだけど……」
「? どうしました?」
「女王様が、あたくしとあんたで決闘をしろ、って…」
へ?決闘?何故に?
侯爵夫人
ケバケバしい化粧をしている残念な女性。でも原作のような醜い女性ではなく、化粧を直せばちゃんと美人な残念な女性。赤と白がちょうどいいバランスで刺繍されているドレスに包まれている体は結構なボンッキュッボンである。赤っぽい金髪にオレンジ色の目。身長167センチとなかなかの長身。そのことに対してアリスはたまにこう思う。「この世界の人たちって、みんな背が高いのかな…」と。可哀相に。ちなみにアリスのことを敵視してるような感じだが別に嫌いではない。まあつまりツンデレ。女王様とは少し似ている性格だが女王様のほうがおしとやかでもっと優しくてふわふわしててキラキラしている。ヤンデレになると必要以上にアリスに過保護になり、素直になって監禁される。怖い。ちなみに侯爵夫人の夫は美形。でもヘタレ。