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手作りケーキはママの味!✧シュートと俺のXmasケーキ物語✧  作者: 星野 満


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5/12

✧少しだけ早いクリスマスプレゼント

 ✧ ✧ ✧ ✧



 週末、シュートがいない土曜日。

 俺は昼間からとっておきのワインを飲み、BSテレビでスポーツ番組を見たり、どこもいかずにのんべんだらりと1日を過ごした。


 さすがに日曜日は朝からたまっていた洗濯物を干したり、近所のスーパーへ行って1週間分の食料や日用品を買って、宅配で運んでもらった。


 シュートの大好物のプリンやチョコレートもたんまりと買った。



 夕方には父さんがシュートを車で送ってくれると電話があったので、父さんが部屋に上がってもいいように、いつもよりも念入りに掃除をした。



✧ ✧



「パパ、ただいま!」

「おかえりシュート」


 午後4時過ぎにマンションのチャイムが鳴って、シュートがビニール袋を抱えてドアを開けると、飛ぶように俺に抱きついた。


「パパ、おじいちゃんがね。クリスマスかってくれたよ!」


「クリスマス?」



──はて?


「これだよ、これ!」


シュートは赤色のキラキラしたリボンを付けた、華やかな柄のビニール袋を指さした。


「あ、()()()()()()()()()()ね」



 息子はまだ長い単語は全部を話せない。



「そうだよ、パパ、おえかきボードだよ!」


とシュートはビニール袋から、ピカピカと青い縁取りのお絵かきボードを取り出して俺に見せた。


「お、凄いじゃないか、カッコいいな!」


「えへ、これおもちゃさんが、()()()だって。かいたあともすぐに、パッとけせるよ」


と、ボードについたペン・ストラップを小さな手でごにょっと指さした。


「さしん?──ああ()()式ね。へえ良かったじゃない……」


 ふと俺は父さんがいない事に気が付いた。



「あれ、シュート、おじいちゃんは?」


「え、エレベーターまでいしょにきたよ!」



「はは、シュートは足が速いなあ~」


 と話してるところへ、父さんがドアを開けて笑顔で玄関口へと入ってきた。


「父さん、シュート送ってくれてありがとう。寒いから早く上がって!」



雄三(ゆうぞう)、悪いがな、これから買い物に行くんだ。車中に母さんを待たせてる、すぐ降りるよ」


「そうなの?せっかく部屋を綺麗にしたのに……」


「また来るさ。あ、これは夕飯に食べろって母さんから」


 父さんは手提げの紙袋を差し出した。


 紙袋を開くと大きなタッパが3個重ねて入っていた。


 俺はごそごそと触って、タッパのほんわかした温かさを感じた。


「お、母さんの五目御飯(ごもくごはん)か、まだ温かいな。お、唐揚げも、大根の漬物もある!」


 俺は満面笑みがこぼれた。


「へへ、俺の大好物ばかりじゃん、ありがたい!」



「しっかり飯食えよって、母さんからの(こと)づけだ。今週末からはハワイにいってくる。これからその買い物にいくんだ。新年4日まで帰ってこないから、年始に来るなら5日にきてくれ──シュートには先にクリスマスプレゼントあげた。それからこれはお年玉だ。お前にもな」


 と父さんは封筒を渡してくれた。

 ちらっとみただけでも1万円札が20枚くらいは、軽く入ってそうだ


「俺にもお年玉─?」

「ああ、お前もボーナス入ったろうが、年末年始は遊びにいったり何かと入用だろう。あ、来年のランドセルは買ってあるから、他のモノを買えよ」


「父さん、悪いなこんなに……」



 俺は思わず、頭を下げた──。



「まあ俺の退職金もがっぽり入ったからな、おまえたちにもご褒美だ」


「はは、本当は俺が退職祝いしなきゃいけない側なのに……」



「いいよ、お前は父親としてよくやってる。そうだな、もし親孝行する気があるなら、俺たちと一緒に暮らしてくれ、母さんも同じ気持ちだ。シュートの為にもいいぞ」


「────そうだね、考えとくよ」


 俺は返事に間が空いて、困り気に頭をポリポリと掻いた。



 そうだ、父さんは今年の秋、長年勤めた証券会社を定年退職したんだ。


 記念に母さんとふたりで念願のハワイ旅行を、前々から計画してたんだっけ。

 

 これまで父さんは仕事が多忙で、母さんをほったらかしていた(ねぎら)いも兼ねてらしい。



 ──でもな、俺から見てると父さんと母さんていい年して未だにラブラブなんだよな。


 俺はちょっと苦笑した。


 

 俺たちを交互にみていたシュートが口を開いた。


「おじいちゃん、クリスマスありがとう。ハワイいてきてね!」



「ああ、可愛いシュートに土産(みやげ)たんまり買ってくるからな、アロハシャツでいいか?」


「うん、あと、ボク、チョコたべたい、きなちゃんがハワイすごくおいしいだって」


「ハワイ? ハワイのチョコレートが美味しい、だろう?」


 思わず俺は大人気なくシュートにツッコミした。


「いいの、ハワイ!」


 シュートは少しむくれた。



「わかった、シュートにハワイのチョコレート、たんまり買ってくるからな」


 父さんはシュートが可愛くてたまらないという顔で、孫のひよこみたいな感触のフワフワ頭を撫でた。


「父さん気を付けていってらっしゃい。母さんにもよろしく!」


「おじいちゃん、クリスマスと、おとだま、ありがとう」


「ああ、シュートはいい子だ」


 と父さんはにこにこ顔で帰っていった。





 

※ 調べたらお絵かきボード私も欲しい。(~_~;)

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― 新着の感想 ―
ちょっと早めのクリスマスプレゼントよかったですね〜(*^^*)♪ ユウちゃんもすんごいお年玉もらえてホクホクですね♪お父さん太っ腹\(^o^)/♪ シュートくん素直でいい子ですね〜(^^)
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