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悪役令嬢の不在  作者: 木口 困
本編・第2学年編
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プロローグ

転生したと自覚したのは5歳の時。

生まれながらに何か得体の知れない違和感を感じていたが、親戚の訃報を知らされた際、手紙しか連絡手段がないと聞き「え、スマホは?」と無意識に呟いたことでそれはハッキリした。

幸い幼児の小さな呟きなど、親戚の不幸に浮き足立つ大人達は拾わなかった。

スマホなんてものは、この世界に存在しない。

世界観としては中世ヨーロッパなのだ、あるわけない。

そう自分で結論して、更に「中世ヨーロッパってなんだよ」と呟いていた。

おかしい。

この国はナタースヒリア皇国という。皇家により国土全域が結界に覆われ、絶対的な安全が約束された地。結界のあるかぎりは他国からの侵略や魔物からの強襲の心配もない、安住の地。

おかしい。

ナタースヒリア皇国なんて、地球上のどこにも存在しない。


「いや、地球ってなによ。どこよそれ」


少なくとも、生まれてこの方そんな単語は耳にしたことがない。自分の呟きに混乱しながらも、考えをまとめる為にとりあえず寝込んだ。

家族は親戚の訃報にショックを受けたのだと考えてくれたようだが、実際はあまり馴染みのない親戚で実感が湧かなかった。

そして三日三晩寝込んだ末に出した結論。


「あたし、アナリシアは異世界転生をしたのである」


ただし、幼なじみを散々巻き込んで検証したものの、チートは何一つ発現しなかった。




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