殺す訳
ふむ、あいつが裂傷耐性を手にいれたという事は、多分俺の狂気の殺人者も殆ど無力化されているだろう、他の固有能力もまだ試したことの無いものばかりだし、安易に手を出せない、さて、この状況をどうするか。
今のところあいつに効きそうな武器は拳、ヘカトンケイル、大和ぐらいしかないが……少し試してみるか。
大和を倉庫から取り出し、ベリアルヘ砲撃をしてみる、砲弾はベリアルに当たったが、やはり質量が足りなくて、表面に浅いクレーターしか出来ない。
だが、小さいダメージでも効果はあるはず、そう思い、大和を自立型にし、砲撃させ続ける。
次はヘカトンケイルで切りかかるが、ガキンと弾かれる、あ、一応剣の部分だから、弾かれたのか。
次は剣の平でぶん殴ってみる、こちらもガキンと音をだし弾かれる、うむ、鈍器耐性はありっと。
最後に、殴ってみたが、こっちはぐちゃっと音がしたので耐性はないっと。
『ふははは!無駄だ!貴様はもう我には勝てないのだよ!人間!』
「いや、これでお前に勝つ方法はわかったぞ」
勝利への道筋は決まった、これでもう終わるだろう。
『はぁ?何を血迷ったことを言っている?それとも絶望的な状況なせいで頭でも狂ったのか?』
うーん、この自分が優勢になったと思ったら直ぐに調子に乗るなぁ、こいつ……まぁその方がやり易いけどな。
「今のうちに言ってやろうか?お前の敗因を」
『我に敗因などあり得ない、ふむ、だが冥土の土産にでも聞いてやろう、話せ』
「………うん、まぁ一つ目に、お前が打撃耐性を持っていなかったこと」(うぜぇぇ)
『ふん、我は星一つ分の質量を持っている、そんな我に打撃耐性など不要よ!』
「二つ目に、お前が俺の実力を分かっていなかったこと」(もう無視しよ)
『我は貴様の力量位分かっておる、ま、我より小さいのは確かだがな!』
「最後に、さっき蒼華を飲み込んだときからな、俺はキレてるんだよ、勝負の決着を付けれなかったことに」(…………)
良くここまで我慢したと思う、煽りに簡単に乗るのは癪だから我慢してきたがもう限界だ。
『勝負?そんなものは知らんよ、貴様がちんたら動いているのが悪いんだろう?』
ぶ ち 殺 す !!
脳の血管の一部がブチッという音を出し、俺はベリアルに殴りつける。
『グボッ!』
「あぁ、もう完全にキレちまったよ……てめぇのせいでな!」
俺は桜花を二千倍から五千倍まで上げる、体が壊れる?そんなの知ってたまるか!
『クッさっきも大概だが、今のこの力は何だ!もう、人間の個体としての力を凌駕している!これはもう、神の領域に達しているぞ』
「……おいおい、これが本気だと思ってるわけねぇよな」
『何!?』
「俺が今からする事を説明してやろうか?まぁ、説明しなくても、説明したとしても、結果としてお前はこの世に生きていけないけどな」
『何だと?!!』
「お前は人の脳の構造を知っているか?」
『ふん!そんなもの知ってどうする』
「人間の脳は、いつもの十%程度しか動いて無いんだとよ、しかしそれを解放してしまえば、俺は、十倍の力を得ることが出来る』
『ふん、その程度で我に届くとでも、思っているのか?』
「おいおい、俺は純血の人間じゃないんだぜ、俺のなかには他にも剣鬼、鴉天狗、吸血鬼の血が混じっている、だったらその血の潜在能力をまた足せばいい」
『ッ!』
その瞬間、俺の体がゴキッバキュッと不快な音を発てていく、痛い、痛いが関係ない。
「俺の身体能力は種族ごとに累乗していくこの場合十の四乗だから俺の基礎身体能力は一万倍まで上がる」
『あり得ない……そこまで上げてしまえば貴様の体が耐えれるわけがない!』
俺の体は変形し終えようとしている、歯には犬歯は鋭くなり、鴉のような翼が生え、頭にはデカイ一角が生えた、その後に何故か胸に何かの紋様が出てきたが、今は気にしない。
「お前には俺の能力を言っていなかったっけ?俺には理想を現実にする能力がある、能力内容はその名の通り自分の理想を現実にする、だったら、俺はこの覚醒に耐えうる理想の体が必要な訳だ」
『貴様!それは!』
「今回は他にも何か混ざっているようだから、一万倍ではなく十万倍になったが、まぁ、誤差だろ」
『何故……どうしてそこまで強くなれる、そのちっぽけな体で』
「お前には分からないだろうな、元から高い基礎能力がある体を持ち、しかも、星を摂取して簡単に強くなれる、だが、そのお陰で、お前を倒せる訳だ、感謝してるよ」
俺の元々の身体能力は地面を殴って五十m程しかクレーターは出来ない、だが、今の俺の身体能力ならば、単純計算で五千kmのクレーターを産み出すことが出来る、だが、地球は直径約十二万、これでもまだ足りない、だが、俺には桜花がある。
桜花は元々の体で二千倍かまでが限界だ、だが、今の状態なら多分一万倍までは上げても大丈夫そうだ、だが、本来桜花は俺が作った技の途中経過の技だ、本来の技の名は砕華、これは体の各部位ずつをで限界まで強化する技。
だが、この技は打てて一回、何故なら体が耐えきれなくなって殴りなら腕が砕け散る、まさに自損技だ、だが、こいつを完全に消さないと、俺の気が収まらない。
殴るのならば指、拳、腕、肩の部位ずつ一万倍していく訳だこれで腕だけならば俺は千兆倍に、そこに覚醒させた身体能力を累乗していけば、俺の一撃は森羅万象ありとあらゆる存在を消し飛ばす事が出来る、だが、その瞬間に俺も消し飛ぶがな。
だからこれは禁止技にしていたんだが、この時だけ許してくれ。
俺は任意の方の能力で宇宙全体を守る、この一撃で他の星も壊しかねないからな、それとついでに地球も直しておく、これで残りが一つになってしまったがまぁ、大丈夫だろう。
『メヌエット、戦いが終わったら、俺の体をドライまで転送しといてくれ』
『はっはい!!』
拳を握る、これで最後だ。
「じゃあな、暴食のバケモン!」
『止めろ……来るな、来るなぁぁぁぁぁぉぁ』
俺が拳を当てた時、ベリアルという存在は素粒子も残さずに消え去った。
彼の体は何故か動き始めた。
体は上半身は左側しか残っておらず、頭も残っていない、何故そのような状態で動けるか、訳が分からない、だが、彼にはすべき事があるのだろう。
突然に左腕に一本の刀が出てくる、それは沖田蒼華の愛刀、菊一文字が現れる、彼はその刀についている、蒼華の垢や血等から蒼華を復活させようとしている。
突然、刀が輝きだし、そこに一人の人間が現れる、間違いない、沖田蒼華だ。
彼はその事に実感した瞬間、動きを止めた。
《まだ……止まるには早いぞ………和馬》




