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ゲームキャラで異世界召喚  作者: クウフクロウ
3/3

聞きに行きます。

三話目

 御披露目終了後、私達はそれぞれ用意された個室に案内され今日のところは後は好きにして言いと言われた。

 さて、じゃあ聞くべき事を聞きに行きますか。

 話かけるのに若干の緊張があるがそれをできるだけ無視して、なるべく自然体を心掛けて彼女に話かける。


「エリティア様、案内してほしいところがあるんですけど」

 

コンコン


「父様、エリティアです。少しよろしいでしょうか?」


「ああ、入ってもらいなさい」


 ふむ、気づかれてるか。別にいいけどね。

 私がエリティア様に案内を頼んだ部屋は、エリティア様が父と呼ぶ方がいる部屋。つまりは国王の執務室だ。

 エリティア様に促され部屋にはいる。


「失礼します」


「ようこそ、そちらの席にどうぞ」


 王にすすめられた席に座ると、対面に王が座りその後ろに先程のハゲ老人とエリティア様が控える。


「さて、こんな急に如何されました?」


「腹の探りあいをする気はないので単刀直入に聞きます。隠していることを教えて下さい」


 したところで国王相手に勝てるとも思えないしね。


「はて、隠していることとは?」


「そうですね。例えば、私達は何人目なのか?」


 私の言葉に後ろ二人は息を飲み、国王も表情を僅かに変化させる。


「はぁ、何故そう思ったのかお聞きしても?」


「まず、貴族達の態度ですね。私があんな態度をとっても何も文句を言ってこなかった。それに召喚された者達のこともある程度知っていたみたいですしね」


「ふむ、しかしそれならば、貴族達の態度は召喚された者達を敬っているがゆえの態度。君らを知っていた理由としても過去の文献などで調べた。等の理由で説明がつくと思うが?」


「確かに、しかしある程度はそうだとしても、全員がそうだとは思えません。あの手の特権階級に慣れた人達が、それを持たない者を敬うとは思えませんから。それに文献にしても、召喚者達の能力については詳しく書かれていても不思議ではありませんが、私達が嫌う事や面倒だと感じることまで書かれていたとは思えません」


 例えば、王の態度。私達を無理矢理従わせようとするのではなく、ある程度私達の意思を尊重していた。それに、あれだけの人達を集めていたのに王と王子達しか挨拶しなかったことや長々とした話をせずに、私達が知りたい事を簡単に説明てくれたり。まぁ説明については簡単過ぎるところもあったけど。


「なるほど。確かに不自然すぎたな」


「なら、やっぱり?」


「いや、我々が(・・・)召喚したのは君達だけだ」


「なら、何処の国が召喚したんですか?」


 私の言葉にまたも息を飲む三人。


「何を驚くことが?」


「いや、君達にはまだ、他の国があることを教えていない筈なんだが?」


「ああ、とくに理由は無いですよ。しいて決定的だったのは、ヘルド国王が先程言った我々という言葉でしょうか」


「なるほど。ロゴル、地図を」


「はい」


 王に言われハゲ老人が地図を持ってくる。


「国の数は現在4つある。大きさ等に多少の差違はあるが主に島を四等分していると思ってくれていい」


「この中心にあるのは?」


「そこは聖都フィース、不可侵条約に守られた4つの国を纏める教会という組織の首都だ」


「なるほど。それで召喚を行ったのは?」


「4つの国全てだ。召喚する順番はそれぞれ決まっていて我が国が最後だったからな。」


「じゃあ、4つの国全てに召喚者がいるのですか?」


「いや、それは」


「ん?違うんですか?」


「・・・隠しきれることでもないな。最初に召喚を行った国、ノーズスには召喚者は存在しない。正確には召喚者を殺したのだ」


「それは」


 私が思わず放った怒気に三人とそれ以外が(・・・・)反応する。


「どういうことですか?」


「うむ、ノーズスは召喚された者達にかなり横暴な態度をとったらしくてなそれに怒った召喚者達と争いになり城は半壊し大勢の貴族と兵が死ぬ事態となった。そして召喚者達もその時に」


 なるほど、貴族達が私達の態度に何も言わないわけだ。下手に反感をかってそのノーズスって国の二の舞は御免だろう。


「わかりました。それについてはもういいです。次に召喚者の数は?私達は四人でしたけど、他の国も?」


「いや、召喚者の数は特に取り決めはない。二番目の国モリュイズスは三人で、三番目の国セイノーズスは五人だ。」


「以外と少ないんですね」


「最初の国のノーズスがやってくれたからな。ノーズスは十人もの召喚者を呼んだのだが、その犠牲に儀式に関わっていた者達の内高位の魔術師等が百人ほど死んでいるからな」


「それは、なんとも」


「もとより召喚の儀式が危険なものである事は教会より徹底して教えられていた。それを無視した結果だ」


 しかも、それだけの犠牲を出して召喚した者達も結局は失っている。バカすぎるでしょう。


「召喚者についてはわかりました。他にもいくつかお聞きしたいのですが?」


「ああ、何でも答えよう。」


 その後いくつかの質問をした後、私は退室した。


 話した感じ、ヘルド国王はまだ信用できる。まぁ絶対ではないけど。とりあえずはこの世界の事と、自分の能力についてをわかる限り調べよう。事前の情報収集は基本中の基本だ。

 後は、ある程度でも構わないから信用できる人と何人か交流をもたないといけないな。いざというとき信用できる人間がいるのといないのではかなり違うし。

 それまでは軽率な行動は慎んで行動しよう。


 よし!せっかくの異世界ライフだ。できるだけ楽しんでいこう!


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 って思っていたのに。


 私は生まれたままの姿でベッドに腰かけていて


 ベッドにはこれまた生まれたままの姿のエリー


 そして、私には昨夜の記憶がちゃんとある


 結論



「やっちゃったーーーーーー!!」


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