異世界召喚までの様子。
どういう風に異世界召喚されちゃったかというと。ぶっちゃけテンプレですテンプレ。よくある異世界召喚です。その日のことはそれはもうしっかり覚えています。
20XX年○月□日水曜日
「異世界召喚とか憧れるよなぁ。勇者になって魔王を討伐して、ハーレムが作れる。なぁ京谷もそう思うだろ?」
弁当を食べているときに、突然親友の足立義博が話しかけてきた。義博は超イケメンで頭も全国トップクラスの天才だ。だが、とんでもない程のゲーマーでTASさんと対決して、良い勝負が出来ると言えばどれくらいヤバイ奴かわかるだろう。義博の問いかけに対して俺は、
「そうだな」と軽く返した。
「わかってくれるか!異世界!いいよな!エルフとかドワーフとか素晴━━━」
義博が異世界召喚について熱く語りだしたと思ったら、教室の入り口の方がざわついている。何か話しているようだ、話に耳を傾けてみると、
「じ、神宮寺さんうちのクラスになんのようかな?」
「お、俺に用があるの?」
「いや、俺だろ!」
という心底どうでもいいことをしていた。
神宮寺 焔 うちのクラスで一番、いや、学年で一番くらいの美人で小学生のときに読者モデルをやっていたらしい。しかし、綺麗な薔薇にはトゲがあるとはよく言ったもので、
「あなた達のような下衆には用はありません。足立義博さんの親友とかいう人に用があるのです。」
このように、毒舌である。しかし、俺に用事があるらしいあまり関わりたくないので隠れてしまおう。