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1 不運?幸運?とりあえず絶体絶命です・・・

俺は神真 獲刀(しんま えとう)って言うんだけどさ、突然だけど【異世界転生】って知ってる?


大体の人なら知ってるだろうけど・・・まあ、知らない人もいるかもしれないから説明するわ。

簡単に言うと地球で死んだけど別の世界・・・つまり魔法が存在する異世界に前世の記憶を持ったまま新しく生まれ、1~2歳という小さな頃から剣術や魔法の鍛錬を始めて成長してチートを得てチート無双でハーレムを築く‼

というテンプレがたくさん盛り込まれた、男子なら一度は憧れる物語のことだ。


他にも【異世界転移】という異世界に地球の姿のまま転移する物語もあるが、今回は関係ないので省かせてもらう。


なんでそんなことを聞くのかって?


だって俺が絶賛体感中なんだもん。


でも気になることがあるんだよね。


・・・俺、なんで死んだの?


幼稚園は曖昧だけど、小学校から高校2年生までの記憶はちゃんとあるのに死んだ記憶だけすっぽり無くなってるんだよね。

朝学校に行くために家を出た記憶はあるんだけどね~


まあそんなことはどうでもいいんだけど。


なによりも気になるのが恐らく今さっき生まれたばかりだろう俺を超巨大なドラゴンがのぞき込んでいるのかってこと


だって生まれたばっかだよ?


たぶんだけどオギャーってかはわからないけど俺、生まれたばっかだよ?

それなのに目の前にドラゴンがいる。

つまり?

これが指し示すことは?

もしかして?もしかしなくてもアレ?

生まれたばかりの赤子の前にいるのは親しかないわけで。

ってことは俺ってドラゴンに生まれちゃった感じ?

マジで?


やったぁぁぁ!


最強種っていう設定がテンプレのドラゴンじゃん! 俺勝ち組じゃん!


・・・でも、にしては体の感覚がおかしいんだよなあ


目の前のドラゴンは四肢がちゃんとあるのに何故か俺は全く手足の感覚が無いんだよ・・・

それに何故か視界が全方位に向いてるんだよね。

挙句の果てには動こうとする度プルプルって聞こえるんだよ。


あはは・・・これは・・・もしかして・・・




俺、スライムじゃね?





ギャアアアアアアアアア!


スライムゥゥゥ!?


嘘でしょ!?

つまりドラゴンじゃないってことは多種族の俺はいま絶賛、命の危機じゃん!


《危機察知を習得しました》


へ?

突然何?

危機察知って聞こえたけど・・・?

絶対に目の前のドラゴンが言う訳ないしな・・・

となれば可能性は一つしかないだろう!

もしやこの世界にはステータスがあるのか!?


ステータス!


***

名前・名無し(神真獲刀)

種族・スライム(0歳)

レベル・1


攻・5

防・5

敏・10

魔攻・2

魔防・5

魔力・3

『スキル』・吸収Lv‐‐・分裂Lv‐‐・再生L‐‐v・悪食Lv‐‐・環境適応Lv‐‐・魔力感知Lv5・危機察知Lv1

『ユニークスキル』・採長補短Lv‐‐

属性


***


おお~出た~!

でも・・・ステータス低っ!

一番高いのが10・・・

嘘だろ・・・い、いや!いやいや!もしかしたらこのスキルが強いかもしれない!

そうだ、きっとそうだ!

説明カモン!


【採長補短(セット版)】

説明・・・スキルが3つ入ったスキルセット。〔一部ロックされています〕

一覧↓

・鑑定

・採長補短

・強奪[ロック中]



お・・・おお~!これはなかなかにチートでは?

上の方に安定の鑑定先生がいらっしゃいますよ。

そしてその下にはよく分からないスキルが来ましてーの、

その下にはあの定番スキル!強奪様が居座っていらっしゃいます!

キャー素敵!


とと・・・現実逃避が済んだところでこのユニークスキルの名前にもなっている採長補短というスキルの効果を見ますか。


【採長補短】

効果・・・様々なものをコピーすることが可能(劣化在り)。また、既存のものとコピーしたもの同士で足すことが可能。引くことはできない。


ん~これは・・・どうなんだろうか?

パッと見た感じでは余り強くなさそうだけど・・・俺の第六感的なものがビンビンと伝えて来る気がする。

こいつはつえーぞ・・・と


てことでこいつは強いな。うん。


まあそれはさておき目の前の現状をどうにかしなければ・・・

じゃないと強スキルだろうがなんだろうが試す前に生きる機会すら失いそうだ。


・・・う~んとりあえず鑑定で。と、「とりあえず生で」みたいなノリで言ってみる


***

名前・クロ

種族・白焔龍王(400歳)

レベル・365


攻・650000

防・500000

敏・400000

魔攻・853000

魔防・600000

魔力・396800000/396800000

『スキル』・四元魔法Lv10・咆哮Lv10・威圧Lv10・人化Lv‐‐・剣術Lv10・槍術Lv10・弓術Lv10・魔力支配Lv10

・・・・・

・・・・

・・・

・・

・etc

『ユニークスキル』・龍魔法Lv‐‐・聖焔ブレスLv‐‐・ブレスLv‐‐・龍眼Lv‐‐


属性

焔・水・嵐・地・極光・龍魔法(特殊)


称号

《白焔龍最後の個体》《龍種最強》《龍王》《魔力バカ》・・・・・etc


***



わああああああ!!


なんじゃこいつは!?

一番会っちゃいけない奴じゃん!こいつ!


称号に龍王とかあるんだけど・・・?

それに龍種最強って・・・


あ、これ人生オワタ\(^o^)/


皆さんさようなら。


いつかまた会いましょう。

では・・・逝ってきます。























いや、ちょっと待て!


待てよ・・・?俺は何かを忘れている気がする・・・


う~ん・・・・・・


う~ん・・・


う~ん


あ、そうだ!

俺は今スライムだけどなんかチートっぽいスキルがあったじゃん!

しかも強奪っていうスキルまであるし!


よーし、いっちょやりますか!




≪さっきから何をやっておるのだ?おぬしは≫



時が止まった。



そりゃあそうだろう。

喋らないと思っていたドラゴンが喋りかけてきたんだから。


≪む?どうした?突然動かなくなって≫


どうしたもこうしたもないよ・・・


って言いたいけど俺喋れないしなぁ

どうしたものか・・・

とりあえず体をプルプルさせておくか。


プルプル・・・プルプル・・・


≪もしやおぬし喋れぬのか?こんなところにいるからてっきり相当スライムの中では強いと思ったんじゃが≫


おお!

わかってくれた!

よかった~


≪ふむ。なら魔力は扱えるか?≫


無理です


プルプル・・・プルプル・・・


≪無理か・・・ならそこからじゃの。血液を体中に巡らすように意識してみるのじゃ≫


血液か・・・

むむむ・・・

お?おお?これかな?この温かいの。

これをグルグルと自分の中を巡らせばいいってわけね?

りょーかい!


グールグールグールグール喰〇(グー〇)グールグール


ん?なんか混じってたけどまあいいよね


≪うむうむ。できたな。それが魔法を使うのにも必須になるからその感覚を覚えておくとよいぞ≫


マジか!


≪それでだな。その状態で(わらわ)に話しかけるように念じながら妾に話しかけるのじゃ≫


なるほど。

あ~あ~ん゛ん゛ッ


≪聞こえてるか~?≫


《念話を習得しました》


≪聞こえておるぞ≫


≪おお!よかった~会話出来て≫


≪うむ。それはよかった。して、おぬしは何故妾の住処に居たのじゃ?≫


≪え!ここあんたの住処だったの!?≫


≪そうじゃが。なんだ?もしやおぬしここで生まれたスライムなのかの?≫


≪う~ん覚えていないが多分ここで生まれたはずだ≫


≪そうか。最初は久々に帰ってきた住処に高々スライム如きが住み着いておったのかと憤慨し、消し飛ばしてやろうかと思っておったが妾の魔力を浴びても逃げなかったから疑問に思っての≫


≪よ、よかった~消し飛ばされなくて≫


≪運がよかったのぉ≫


≪そりゃ久々の我が家だもんなあ。そこによそ者が我が物顔で居座ってたらそりゃ怒るわな。うん。因みにどのくらい家を空けてたの?≫


≪ざっと100年程じゃの≫


≪・・・結構空けてたんだな≫


≪そうか?≫


≪いやそうだろ!大体人間の一生だぞ?≫


≪う~む。そう言われると長く感じるのう≫


≪だろ?≫


≪不思議なものじゃ≫


あ、そうだ。こいつ(クロ)で採長補短のスキルの方を試してみるか。

足すって書いてあったしこの四元魔法とかどうだろう?


《四元魔法をコピーし習得しました》


おっいけた!

じゃあステータス丸ごとコピー!


《白焔龍王・クロのステータスをk≪ザザッザーーーーーー妨害されました。コピーできる方法を模索開始・・・模索中・・・完了。・・・不可能と断定。ステータスすべてではなく一部をコピーする方向に変更。問題クリア・・・コピー開始・・・≫白焔龍王・クロのステータスの一部を劣化コピーし、ステータスに加えました》


ん?一部?


≪おぬし今何かしたかの?≫


あいつが殺気のようなものを出しながら聞いてきた


≪いっ、いや。ただステータスを見てみたくて鑑定しただけだ!不快だったなら謝る!≫


≪む?そうか?ステータスを見ただけだったのか。それくらいならばいくらでもいいのだがのう≫


怖ぇぇぇぇ!


≪あ、そうだ。お前名前クロなんだな≫


≪うむ。200年ほど前にとんでもない強者にも関わらず面白い奴に会っての。名前を付けられたのじゃ≫


≪へ、へぇー。200年前ねー。でも、クロってさ。全身真っ白なのになんでそいつはクロって付けたんだろうな≫


クロがとんでもない強者って言うとかそいつどんだけ強いんだよッ!


≪なんでもそのぎゃっぷがいいんだと言っておったのう≫


日本人だろ。そいつ


≪ふ~ん≫


≪む。なんじゃその興味がないみたいな返事は≫


≪だってギャップとか言われてもなー≫


≪確かにそうじゃの≫


≪それで?俺はどういう扱いになるんだ?≫


≪ん?おお、そうじゃのう・・・面白そうじゃし此処に住むかの?どうせ行き場所など無かろう。生まれたばかりじゃしな≫


≪え?いいの?≫


≪うむいいぞ。まあ妾も住むが文句はないじゃろう?≫


≪住ませて貰うんだからそんなこと言う訳ないだろ≫


≪まあ、確かにのう。むしろ文句を言ってきたら今度こそ消し飛ばそうと思っとったわ≫


≪あはは・・・。あ、そうだ。できれば住んでる間魔法とかその他諸々教えてくれないか?≫


≪教えるのは余り得意ではないんじゃが・・・まあよかろう≫


≪よしっ!≫


≪ふふっ微笑ましいのう≫


≪なんだよ・・・いいじゃんか。魔法が使えるようになるんだから≫


≪まだ使えるようになるかは決まってないぞ?≫


≪え゛。このステータスにある属性に適性があるんだと思ってたんだけど・・・違うの?≫


≪いや、間違っておらんぞ。むしろそこに載っておらん属性の魔法はどうやっても使えるようにはならん≫


≪ならよかった・・・つまり俺は適性が全部あるからすべての魔法が使えるわけか≫


≪ぜ、全部じゃと!?おぬし属性のところに何と書いておる!≫


≪え?そのまんま「全」って書いてあるけど?≫


≪は、初めて見たわい・・・そんな属性。恐らくおぬしが初じゃろうな≫


≪マジか・・・魔法が使えるのはいいけど街に行ったら面倒事に巻き込まれそうだな・・・≫


≪まあ、そんなときは自分の力で面倒事は振り払えばいいのじゃ。幸い鍛えれば大抵のことは大丈夫じゃろうしのう≫


≪うしっ!なら尚更頑張らないとな!よろしく頼む、クロ!≫


≪任せておくのじゃ!≫



こうして世界最強種・龍種の中の最強のドラゴンと最弱の魔物、スライムの明らかにおかしい共同生活が始まったのであった。













はい。少しだけ他の物語と混ぜてみました(笑)

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