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囚われのライト3

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ライトサイド


状況は一変していた。

ライトは顔色は悪いが意識を取り戻してそれから拘束も外れていた。その代わりにカール=ロイの軍のライトを監視するために残った男性が意識を失い鎖で拘束されており、騎士の姿をした女性の姿はライトに少し似たライト同年代の少女に変化しており、脱ぎ捨てられた騎士防具がそこらへんに散らばっていた。


「メイ、助けてくれてありがとう。それで、今どうゆう状況?」

そう、ライトは、温かい飲み物を飲みながら呟いた。

騎士の姿した女性は、ライトに絡んできた女性は、ライトの妹、カール家4女のカール=メイだった。


少女状況説明中


「私が助けなければどうするつもりだったんですか?ライト兄さん」

そう言いながらメイは半笑いを浮かべた。


「まあ、どうにかしてましたよ。それに目的がフロスト地方の権利書ならすぐに殺されはしないかなって」

顔色の悪いライトはそう言いながら、散らばっている鎧を片付け始めた。


「…………その予想は当たってましたね。それで、ライト兄さんはここからどうするんですか?」

ライトは予想が当たってなくても、メイにどうにかしてもらうつもりだった。他力本願である。


「どうしようか?僕はてっきり次、僕が意識を取り戻した時には、この出来事終わってると思ってたから。」

ライトの予想は外れていた。


「私もこんなあっさりライト兄さんを助けることができると思ってませんでした。」

メイの予想を外していた。


「…………まあ、ここで待ってたら誰かが助けに来るでしょ。」

鎧を片付け終わったライトは適当にそうつぶやいた・


「そうですね。どうせ、今のライト兄さんはまともに戦闘できませんもんね。でも大丈夫ですか?ロイ兄さんの軍隊は知能は大した事なくても強さは普通に一流だと思いますよ。」

メイの言う通りであった。魔力がほぼ残っていないライトの戦闘力は皆無だった。


「大丈夫でしょ。少なくともエマはクソ次男の軍の誰よりも強いし、まあ多分ベルゼさんもかな。ブライトさんとアグネスさんはまあ普通に強いですし。アイさんとかは別ベクトルで強いし、あとのアホな、未来の英雄と脳筋武闘家はまあ実力はそこそこあるし、他の冒険者も弱い人は一部のアホを除いていないし、負ける気がしないんだけど。普通にここに立て籠もるとかされたら話は違ったと思いますけど。地の利がこっちにはありますしね。」

ライトは勝ちを確信していた。


「なら、待ってて大丈夫ですかね。ライト兄さん。」


そんな話を一通りして、本題に入るために少し真剣な表情にライトは

「それで聞きたいんですけど、なんでわざわざ助けに来たんですか?」

そうつぶやいた。


「それは、面白そうだったってこととライト兄さんはもうカール家の住人じゃないのに巻き込まれるのはおかしいと思って」

そうメイは真剣な表情で呟いた。


「本当にそれだけですか?」

ライトが知っているカール=メイという人物はもっと無茶苦茶だった。


「それは、建前で聞きたいことと伝言があったついでですかね。ライト兄さん。」

やはりそうだった。


「はあ、まあ今のうちに聞いておきますよ。誰もいないほうが良いんですよね。」

そう言ってライトは周囲を見渡して、人がいないことと拘束されている人が意識を失っていることを確認した。


「そんな事はないですけど。まずは、伝言です。『ふざけるな』と」

ライトは、その伝言が誰のものかすぐに分かった。そもそもライトに伝言をするような人が限られているし、そんな事をいう人物は一人しか思いつかなかった。


「…………良いですよ。誰からの伝言か分かったので、それで聞きたいことって」

そしてその伝言をライトをスルーする事にした。


「これです。」

そう言いながらメイは魔導書をライトに見えた。


「…………もしかして魔法の事を聞くためにわざわざ来ました?」

ライトは、そう軽く笑いながら呟いた。


「はい。ライト兄さん」

真っ直ぐメイは答えた。


「…………そこら辺の人に聞けば良かったのでは?」

真っ直ぐライトは聞き返した。魔法を使える人はメイの周りにもいそうだった。


「そこら辺の人に聞いて分からないからわざわざ聞きに来たんですよ。」


「…………確かに。じゃあ、それの説明をするから。僕も手紙を届けるの頼んでいいかな?」

ライトは納得したのか、聞き返す事に意味を感じなくなったのか、そう言った。


「誰にですか?」

そうメイが聞き返すので


「そりゃ、こんな風に、たくさん人を送り込んできた。クソ次男さんにですよ。それを書くのでそれからで良いですか。」

笑いながらライトはそう答えた。ライトは別にカール家を追放された事を恨んでもいなかったが、しかし、軽く仕返し出来るならしたかった。だから嫌味の手紙ぐらい書いてていたかった。


「良いですけど。流石に呑気すぎると思いますよ。」

そんなメイをよそ目にライトは手紙に嫌味を込め始めた。


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