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第六十話 豆と変態と大戦乱

ゴールドウィークと言う素晴らしき休日が没落し、多くの人々が嘆き悲しむこの頃。


ここ信潟県(しながたけん)青海市(あおみし)にある春桜学園では、休み明け早々に"もふもふ"の編入生が加わった。


その名は、豆狸の"豆太"である。


独学ながら編入試験を二学年次席レベルの成績で合格し、多くの先生から特待生として二年六組への編入を勧められるも、豆太は丁重に勧めを断り、ギールとシャル、そしてディノが居る二年二組を強く希望した。



小柄で弱々しい見た目をしている豆太であるが、並の大人よりも強い意志を持ち合わせていた。


そのため、豆狸の希望は全面的に尊重され、ギールたちが居る二年二組へと編入した。


ようやく始まる学園生活。


編入試験の関係で、授業への参加は午後からとなってしまったが、それでも豆太は構わなかった。


その後。


しばらく校長室で待機していた豆太は、迎えに来てくれた二年二組の担任、"杉本(すぎもと)桐音(きりね)"先生と共に、これからお世話になる二年二組の教室へと(おもむ)いた。


時間帯的には、ちょうど四限の授業が終わる五分前。顔合わせをするには、丁度良い頃合であった。


しかし、実際蓋を開けて見ると、純粋ケモ耳ショタには適応外であった。


杉本先生の合図で、"獣だらけ"の教室に足を踏み入れた豆太は、自己紹介をする間もなく、純粋ケモ耳ショタに目を奪われたクラスメイトたちによって、瞬時に取り囲まれてしまった。


そのため、あまり人慣れしていない豆太は、"あわあわ"としながら今にも失神しそうになっていた。


これに対してシャルは、豆太への"防衛システム"を発動させて助けに入ろうとするも、力及ばず豆太と共に(もてあそ)ばれてしまうのであった。


一方、騒々しい展開を見せられているギールとディノは、下手に巻き込まれない様に、大人しく豆太の"編入式"を見届けた。


それから、数分後。


自己紹介を済ませた豆太は、純粋ケモ耳ショタに飢えたクラスメイトに捕まり、デロッデロに甘やかされていた。


女子生徒「豆太く~ん♪ほら、お菓子だよ~♪」


男子生徒「よかったら、俺の大福食べるか?」


女子生徒「ねぇねぇ、豆太くん!ポッキー上げるから、両手で持ちながら食べて見て!」


豆太「あ、あぅ、えっと……。」


豆太に対する二年二組の好感度は、想像以上に高いものであった。そのため、四方八方から迫られる餌付けに、少し豆太は混乱していた。


リフィル「ふふっ、序盤でこんなにも注目されるなんて驚いたな〜♪これなら難なく打ち解けれそうだね〜♪」


ギール「安心するにはまだ早いよ…。可愛い豆太を見て、物を与えるだけで済む奴はいないと思うからな。」


リフィル「クスッ、それは言えてるかもね〜♪」


最初の掴みとしては、上々な展開ではあるが、少し行き過ぎている様にも見えるため、ギールとしても不安な所であった。


女子生徒「ほら、豆太くん♪牛乳も飲まないと大きくなれないよ♪」


女子生徒「ふふっ、豆太くんが大きくなったらギール見たいに"かっこよく"なるのかな〜♪」


男子生徒「っ、ま、豆太くん!?あんな変態犬になっちゃダメだからな!?」


男子生徒「っ、そ、そうだよ!豆太くんは攻め側よりも受け側なんだからな!?」


豆太「ふぇ、せ、攻め側?受け側??」


ギール「おい、お前ら…。それ以上、豆太に変な事を教えて見ろ……、俺が許さないぞ?」


豆太の前に、次々とジュースやお菓子などの飲食物が積まれて行く中、一部の男子生徒から余計な一言を聞いたギールは、無意識に鋭い眼差しを向けた。



豆太「あ、あはは、ありがとうございます。で、ですが…、無理に気を使わなくても…。」


男子生徒「あはは、別に無理なんかしてないよ♪ただ俺たちは、好きで豆太くんに与えているだけなんだからさ〜♪」


リフィル「そうそう、これから豆太くんは私たちの"おも…"んんっ、マスコットになるんだから遠慮しなくていいんだよ〜♪」


豆太「ふぇ?ますこっと??」


ギール「おい、待てリフィル?今"おもちゃ"って言いかけなかったか?」


リフィル「い、いやだな〜♪豆太くんに対して、そんな"おもちゃ"だなんて〜、そんな酷い事を言う訳ないでしょ〜?」



ギール「ふーん、そうか。(露骨に"ニヤ"けている時点でバレバレ何だけどな……。)」


これも豆太の魅力の強さなのだろうか。


あの小頼"一派"(商会)のリフィルであっても、思わずボロが出てしまう程であった。


そのため、完全に豆太が狙われていると分かったギールは、純粋無垢な豆太を守るため、男女問わずショタ喰い目的で近寄るクラスメイトたちを引き剥がそうと考えた。


しかしそこへ、間が悪い事にギールを探していた"桃馬"が尋ねて来てしまった。


桃馬「あっ、いた。おーい、何やっているんだギール?これから東軍最高主導者会議だぞ?」


ギール「っ、や、やっべ、忘れてた…。うぐぅ、どうしよう。」


ディノ「に、兄さん!ここは私に任せてください。」


ギール「ディ、ディノ……、うーん、わ、分かったシャルも含めて頼めるか?」


ディノ「はい、お任せ下さい!」


リフィル「ふふ〜ん♪」


ギール「あと、リフィル?俺が居ないからって、豆太とディノを襲うなよ?」


リフィル「はいは〜い♪」


一応、リフィルに対しても釘を刺したギールであったが、ディノを一人だけ残して豆太を守らせるのは、流石に心配であった。


何故なら、人の姿をしている時のディノは、男子の性癖を(くすぐ)る様な"男の娘"属性を持っているため、下手をすれば、性癖を暴発させたクラスメイトたちに襲われ、豆太と共に机の上に押し倒される危険性があった。



しかし、春の大戦乱まで残り三日。


生徒数で劣る"東軍"としても、念入りな作戦会議が重要とされる大切な時でもある。


そのため、二年二組の代表にさせられたギールは、如何なる不安があっても、東軍最高主導者会議に参加しなければならなかった。


本来、リフィルの全面的な協力さえあれば、気にする事はないのだが……、如何せん、あの小頼商会と深い関わりを持っているため、肝心な信用性に欠けていた。



その後。


桃馬と共に会議室へと(おもむ)いたギールは、色々な不安を抱えながら、東軍最高主導者会議の席に着いた。


既に会議室には、東軍の総大将を務める、三年一組、聖籠(せいろう)(しのぶ)を筆頭に各学年の代表者が集まっていた。


忍「さて、ようやくギールくんも来た事だ。早速会議を始めて結論がまとまり次第、各クラスに情報を共有する。まずは、今回の戦場についてだが……。」


普段から目につく"存在オーラ"を主軸に、オレンジ色の髪を"キラキラ"と輝かせている忍ではあるが、今日は珍しく真面目なオーラを漂わせていた。


時奈「うむ、その件については私から説明しよう。」


忍の進行に、まず始めに手を上げたのは、春桜学園の生徒会長にして、三年三組の代表及び、東軍の参謀を兼任(けんにん)している新潟(あらがた)時奈(ときな)であった。


時奈「今回の戦場についてだが、昨年の秋の大戦乱祭と同様に、学園が所有する森林地帯、皆上川(みなかみがわ)を挟んでの東西決戦と決まった。ちなみにだが、最後までどちらに付くかで迷っていた三年四組は、予想通り西軍に付いたそうだ。」


忍「…ふむぅ、展開的には去年の秋と殆ど一緒だな。」


時奈「あぁ、強いて違いを言うのなら、今回の大戦乱祭は、一年生が混ざっていない分、充分な部隊を編成できない状態だな。」


忍「となると、一つでも戦線の部隊が崩壊すれば、確実に敗北へと繋がると言う訳か。」


時奈「そのリスクは十分にあるな。かと言って、相手の様子を見ながら長期戦に持ち込むのは、正直に言って得策では無いなと私は思う。」


忍「そうなると、早期決着を重視した短期決戦が得策か……、いや、戦力に余裕がある相手も短期決戦への備えはして来るはず、無闇に突撃をするのは得策ではないか。」


時奈「あぁ、忍の言う通り無闇に突撃をするのは、ただただ戦力を減らすだけで得策とは言えないな。」


忍「うーん、となると、色々な策を練って連鎖させないとダメか。」


時奈「ふふっ、策でしたら既に一つ用意してますよ。」


忍「っ、な、何だ、もう考えていたのか?」


時奈「えぇ、至ってシンプルな策ですが……。」


指示棒を取り出した時奈が、ホワイトボードに貼られた地図に凸型(とつがた)(こま)を貼り付けると、本陣の初期位置に指定されている西軍の駒を指示棒で指した。


時奈「少し賭けにもなりますが、我々の勝利に繋がる策と言うのは、西軍の本陣を右翼と左翼から奇襲を仕掛けた後、迅速に落とす事……。」


何とも無謀にも聞こえるシンプルな策に、少し会議室は騒然とした。


忍「っ、ま、待て時奈!?流石にそれは無謀が過ぎるぞ!?た、確かに、右翼と左翼からの奇襲作戦は良い策だとは思うけど、相手も奇襲に備えて戦力を両翼に置くと思うよ?」


時奈「えぇ、だからこそ、両翼に向けられた戦力を()ぐために…、この、視界が開けている中央部を開幕と同時に陣取り、皆上川を背にして相手を誘い出します。」


忍「っ、そ、そんな捨て身の任務…、誰に任せるんだ……っ、まさか。」


時奈「ふふっ、この任務は三年三組が引き受けます。それに東軍の参謀が前線に出て来たとなれば、相手は目の色を変えて中央を取りに来るだろうからな。」


忍「っ、た、確かにそうだが……。」


良策とは言えないが、勝つためにはやむを得ない犠牲付きの策に対して、忍を始めとする、周囲の代表者たちが動揺する中、そこへ二年三組の両津直人が待たを掛けた。


直人「お待ちください時奈先輩!どうかその囮役を是非とも二年三組にお任せください!」


桃馬「っ!ほ、本気で言っているのか直人!?」


直人「あぁ、俺は本気だよ。」


時奈「っ、それはだめだ。この任務を後輩に任せるには、流石に荷が重過ぎる。」


直人「お言葉ですが時奈先輩?二年三組は士道部を始め、多くの生徒が武道に(たずさ)わっているクラスです。例え相手が、三年の先輩であったとしても恐れるに足りません。」


時奈「……し、しかし。」


桃馬「会長、直人の意見も最もです。現に二年三組は、燕奏太(つばめかなた)、三条晴斗、高田海洋(たかだかいよう)の四天王を始め、士道部に所属している生徒が多く在籍している(きょう)クラスです。またその強さは、二学年の中でも、一、二を争う実力だと、私は思います。」


時奈「……ですが。」


直人「時奈先輩のお心は有難く頂きます。しかし、決戦当日の時奈先輩は東軍を指揮する参謀なのですよ?参謀であるなら広い視野を持って指揮を取ってもらいたいものです。」


時奈「し、指揮であるなら忍にも取れると思うが……。」


直人「ふぅ、有力な先輩を失えば、それこそ東軍の損失です。確かに、多くの相手を一気に誘い出すためには、参謀の時奈先輩が効果的かもしれない。しかしそれでは、相手の士気を高めるだけで、中央の陣は愚か、そのまま本陣まで呆気なく飲み込まれますよ?」


時奈「っ!」


後輩からの最もな意見に時奈は愕然とした。


流石は士道部に所属しているだけあって、直人は戦の流れを理解していた。


そもそも、右翼と左翼に配置された相手を全て中央に集めたとして、東軍の本陣まで目と鼻の先まで迫った西軍と、両耳の端から鼻の先まで迫った東軍とでは、進行速度に雲泥の差があった。


直人「そもそも、先輩が前線に出てまで中央を取るよりも、我々が先に陣取って挑発をすれば、必ず上手い具合に相手を釣り上げながら、返り討ちにできますよ。」


時奈「‥‥た、確かに、直人くんの言い分は確かだ。しかしそれでは、両翼の戦力が減ってしまうではないか。」


先輩としての懸念(けねん)であろうか。


本来なら任せたい時奈ではあるが、何故か容認する事が出来なかった。


すると見兼ねた忍が、思い切った決断を下す。


忍「…いいだろう。この任務は両津くんに一任しよう。」


直人「ありがとうございます。ご期待に沿うように尽力します。」


時奈「なっ、正気か忍!?」


忍「あぁ、もちろん正気だ……。それと……先陣に学園最強の"忠成(ただなり)"が突っ込んで来て見ろ、それこそ終わりだ。」


時奈「っ、ま、まさか……、直人くんはそれを見越して……。」


直人の思惑はともかく、中央の陣取りに二年三組が任命されると、次に右翼と左翼の編成決めが始まった。


しかし、二年一組、二組、四組が積極的に話を進める一方で、五組だけは、少しやる気が無い素振りを見せていた。


映果「みんなやる気だね~。私は本陣を守っているよ〜。そもそも"あの十人"が居ないんじゃ話にならないからね~。」


何やら意味深な事を漏らした映果は、パソコンを"カタカタ"と鳴らしながら先陣に立つ事を拒絶した。


桃馬「えぇ〜!?あの"微食会(びしょくかい)"が居ないのかよ!?」


映果「えぇ、話によればゴールデンウィーク中に異世界で過ごしていたら、何やら面倒事に巻き込まれたとか……。」


桃馬「うーん、それは困ったな……。な、ならせめて五組の半分は出してくれよ?」


映果「うーん、それならいいかな?」


代表の中でも非戦闘員に近い映果は、先陣に立つ事は嫌がるが、引き抜きに関しては協力的であった。


桃馬「よ、よーし、それなら左翼は一組と五組の一部が引き受けるから、ギールと京骨のクラスは右翼を頼めるかな?」


ギール「うーん、桃馬と一緒に行動できないのは()に落ちないけど……、バランスを考慮すれば仕方ないか。」


京骨「うん、俺も異論はないよ。」


奇襲作戦の戦力は若干の"ばらつき"はあるものの、それでも戦える戦力にはなっていた。


忍「よし、では右翼と左翼の細かな編成は、後で決めるとして、後は裏工作をどうするかだな。確か、二年六組には尊重派と共存派で対立してるとか……。」


桃馬「え、えぇ、その件についてですが、一応、話が分かる共存派の友人を通して、東軍の陣営に加えようかと思っていますが…、尊重派の目が強くて話せない状態ですね。」


忍「そ、そうか、ありがとう桃馬……、はぁはぁ、と、ところで桃馬?君には色々と苦労を掛けている様に見える……、後で僕からご褒美をあげよう♪」


桃馬の報告で何に反応したのか。


急に頬を赤く染め上げた忍は、"可愛い顔"をした桃馬を見るなり息を荒らげながら、体を"モジモジ"し始めた。


桃馬「え、いや、要らないですよ?てか、キモイっす。」


忍「んはっ!その冷たい即答……きっくぅぅ~♪」


桃馬「うぅ、相変わらずやべぇな……。」


時奈「はぁ、全く……、こら忍!目を覚ましなさい!」


忍「あぅちっ!」


転移魔法を使って、忍専用のハリセンを取り出した時奈は、渾身の力で忍の後頭部を叩いた。


直人「‥‥なんか、急に負ける気がしてきたな。」


何とも哀れな光景を目の当たりにしてしまった直人は、先程までの威勢が嘘の様に消沈し、当日の決戦が不安になっていた。


ギール「まぁまぁ、直人も勢いに任せて乗り掛かっ訳だし、ここは最後まで任務を果たせよ?」


京骨「そうそう、もしこの戦いに負けてしまったら、リールとエルンは"性奴隷"の様な扱いを受けるかも……っ!?」


悪気は無かったとは言え、京骨の禁句に反応してしまった直人は、禍々しい妖気を解き放ちながら、鬼の様な形相(ぎょうそう)へと変貌を遂げた。


急な直人の変貌に桃馬たちが驚愕する中、半ギレ状態の直人は、京骨に詰め寄るなり先程のセリフを聞き返した。


直人「……俺の大切なリールとエルンを性奴隷……だと?」


京骨「…あ、あぁ、特に六組の尊重派ならやり兼ねない話だろ?(こ、この妖気……、ま、まさか直人のやつ、ゴールデンウィーク中に(あやかし)ノ儀でも受けたのか!?い、いや、それにしても妖気が強過ぎる様な……。)」


重苦しい重圧をかけて来る直人に対して、大妖怪"がしゃどくろ"の末裔である京骨は、直人の異様な妖気に驚きながらも冷静に返事を返した。


直人「あぁ、確かにそうだな……。ふぅ…、今回の大戦乱祭……、全員中央の広場で叩きのめしてやる…。」


京骨「お、おいおい、間違っても相手を殺すなよ?」


直人「…分かってる。」


鬼の形相をした直人に対して、危機感を感じた京骨が注意を促すも、あからさまな(から)返事が返って来た。


ギール「…たぶん、今回の大戦乱祭は、初めての死人が出るかもな。」


桃馬「あ、あぁ…、大戦乱祭と言うより、二年三組による血祭りになる可能性が大だな……。下手をしたら、大戦乱祭と言う学園行事が無くなるかもな……。」


映果「ふふっ、ねぇ、桃馬?もし決戦前に、リールちゃんとエルンちゃんが陵辱されている合成写真を直人に見せたら……、一体どうなるかな?」


桃馬「うぐっ、相変わらず映果は、恐ろしい事を思い付くな……。仮に見せたとしても、最終手段にしておけよ。」


映果「ふふっ、最終手段ね〜♪あ、そうだ、一応サンプルで作った写真があるんだけど〜、二人とも見る?」


桃馬「っ、か、確認のために見ておこうか。」


ギール「っ、お、俺も確認するよ。」


完全に下心を露わにしている桃馬とギールは、恐る恐る映果のパソコンを覗き始めた。


すると、映果のパソコンの画面には、触手に激しく蹂躙されているリールとエルンの合成写真があった。


しかも、見えそうで見えないと言うクオリティのため、若干健全ではあった。


桃馬「ごくり、お前は天才だな。」


ギール「す、すごい……。」


映果「あとこれが、最終手段で使おうと思っているレ○○風のやつ……。」


桃馬「ぶはっ!」


ギール「ぶへっ!」


油断したところで、過激な合成写真を見せられた二人は、思わず鼻血を吹き出しながらその場に倒れた。


時奈「お、おいおい!?二人ともどうした!?」


直人「っ、桃馬?」


京骨「な、何をしてるんだ?」


映果「あはは♪ちょっと、過激な資料を見せたら倒れちゃってね〜♪」


直人「お前たちは、一体何をしてるんだよ……。」


緊張感が崩れ始めた東軍最高主導者会議は、当然の様に話は進まず、残りの課題の議論は、その日の放課後に持ち越しとなった。


春の大戦乱祭まであと三日。


果たして、強大な西軍を打開する作戦は、上手くまとめられるのであろうか。

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