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第四百二十八話 異世界皇女戦記英雄譚その51

ギールとシャルの意向を無視した"仲直り作戦"は、少し強引ながらも順調に進められていた……。



そんな中で、今回の"仲直り作戦"を企てた小頼とリフィルは、隣の病室で療養していた"シフェルム公国"の三姫までも巻き込み、本"仲直り作戦"への協力を仰いだ……。


これに対して、嫌な予感を感じたギールは、すぐに病室から脱走を図るが、転移魔法を使える"ワルプスとシャロン"から逃げ切れるはずもなく…、背後から"ドスドス"と淫毒を刺し込まれた末……、呆気なく病室に連れ戻されてしまった。


その後、下手をすれば淫魔になり兼ねない程の淫毒を注がれたギールは、甘い吐息を漏らしながらベッドに縛り付けられていた……。


ギール「ハァハァ……んんっ……。」


ルシア「え、えっと、リフィルちゃん?本当にこれで良かったの?」


リフィル「うーん、まだ意識はある様だけど……、流石にこれ以上は淫魔になっちゃうよね?」


ルシア「う、うん…。というより、今すぐに淫毒を搾り取らないと、このまま淫魔になっちゃうけど…。」


小頼「にしし♪それなら早速仲直り作戦を実行しちゃおうか〜♪お〜い♪ワルプスさんに、シャロンさ〜ん♪シャルちゃんの具合はどうですか?」


ワルプス「ふふっ♪お願いされた通りバッチリ調教したわよ〜♪」


シャロン「うぅ、何と言うか…、久々に罪悪感を感じました……。」


シャル「……。」


ワルプスとシャロンの背後には、濃厚な淫毒と魔力を注がれ…、色気のある容姿に戻ったシャルが立っていた。


しかし、シャルの瞳に光は無く…、如何にも操られている感じが否めなかった。


更に、注がれた淫毒が多かったせいか、大きな胸が張っており、よく見ると服越しから二つの突起物が見えていた。


リフィル「ごくり、さ、流石は催淫のスペシャリスト…、い、色々と分かっていらっしゃいますね。」


小頼「おぉ〜っ!こ、これは素晴らしい!あぁ〜、これこそ夢にまで見た"シャルギル"展開ですよ〜♪」


リフィル「も、もしこれで、今のシャルちゃんを孕ませでもしたら…、絶対にギールは学園の吊るし者だね♪」


小頼「っ、あぁ〜♪それいいね〜♪ついでに、新しい同人誌のネタにしよう〜♪」


無限の可能性が秘めた"シャルギル"展開に、小頼とリフィルが大いに期待する中、一方のルシアたち三姉妹はというと、サキュバス顔負けの思考に驚いていた。


ルシア「ごくり、シャルちゃんを孕ませた挙句、それを理由に"ギル(ぎゃく)"をするなんて……。相変わらず、小頼ちゃんとリフィルちゃんの思考は、サキュバスの常識を遥かに超えているね…。」


シャロン「こ、これが音に聞く、"異世界"の"変態文化"というやつか……。ごくり、す、すごいな……。」


ワルプス「クスッ♪やっぱりルシアのお友達は、私たちサキュバスの常識を凌駕(りょうが)していて面白いわね〜♪」


シャロン「っ、んくっ……、あ、姉上……。」


ワルプス「ふふっ、分かっているわ♪この下らない争いを一日でも早く終わらさせて、平穏な"異世界"へ行くわよ♪」


シャロン「〜っ!は、はい!」


ルシア「っ、うぅ……。」


小頼とリフィルのお陰で、更に"異世界"への進出に拍車が掛かった"二人の姉"に対して、地味に嫌そうな表情を浮かべているルシアは、愛する京骨とのイチャラブ生活を心配していた。


※ちなみに、その愛する"京骨"はというと…、早朝からルシアに襲われてしまい…、現在ルシアたちが療養していた病室で干からびていた……。




その後……。


催淫に掛かった状態のシャルが、どんな命令でも素直に従うと分かった小頼は…、ギールとの本懐を遂げさせる前に、淫らなポーズをシャルに取らせていた……。



小頼「はぁはぁ!さ、最高だよシャルちゃん♪このクオリティで写真集を作ったら間違いなく売れるよ!」


リフィル「ごくり、かつて魔界を治めていた魔王様が、今では体を張ってお金を稼ぐ……、あぁ…、(とうと)い……、エッチなシャルちゃんを押し倒したい……。」


小頼「〜っ!ね、ねえ、リフィルちゃん?」


リフィル「ん〜、どうしたの〜?小頼ちゃん?」


小頼「えっと、急にこんな事を言うのは"あれ"なんだけど〜。ほんのちょっとだけ、シャルちゃんを味見してみない?」


リフィル「ふふっ、それはいいわね〜♪あいたっ!?」


小頼「ふげっ!?」


エロいシャルに魅了され、次第に本来の目的から()れ始める小頼とリフィルに対して、思わず見兼ねてしまったルシアは、自身の"ハート型の尻尾"を使って二人の頭を"ペシン"っと叩いた。


ルシア「こ〜ら、二人とも!さっきから何遊んでいるのよ!?早くギールの体から"淫毒"を搾り取らないと、冗談抜きで淫魔になっちゃうわよ!?」


リフィル「はぅ…、ご、ごめんなさい。」


小頼「うぅ〜、ギールに淫毒を盛るのは時期尚早だったか……。」


ルシア「小頼ちゃん!」


小頼「っ、うぅ……、ご、ごめんなさい。」


滅多に怒らないルシアの一喝は鋭く、あの破天荒な小頼であっても、思わず(すく)んでしまう程であった。


その一方で、ルシアの(たくま)しい一面を()の当たりにした"ワルプスとシャロン"は、可愛い妹の成長に深い感心を抱いていた。


中でも、ギールの淫魔化を阻止しようとする、"ルシア"の懸命な姿勢に心を打たれたワルプスは、一人の姉として人肌脱ごうとする。



ワルプス「ふふっ、仕方がないわね〜♪今回は特別に、私がギールくんの"淫毒"を搾り取って上げるわ♪」


シャロン「っ!?」


ルシア「なっ!?」


前触れもなく、突然名乗りを挙げたワルプスに対して、シャロンとルシアは目を見開きながら驚愕した。


ルシア「ちょっ、ちょっと待ってください、ワルプス姉様!?それだけは絶対にダメですよ!?」


ワルプス「っ、もう〜、ルシアったら〜。せっかくお姉ちゃんが人肌脱ごうとしているのに、どうして()めるのよ〜?」


ルシア「そ、その様なお気遣いは無用です!そもそも、性欲に関して"加減"を知らないワルプスお姉様に、サキュバスが与える"快楽耐性"すらないギールを託したら……、間違いなくギールは、快楽ショックで死にますよ!?」


ワルプス「っ、むぅ〜、それは心外ね〜?私だって"加減"くらいはできるわよ?現に昨日襲った京骨くんは、ちゃんと生きていたでしょ〜?」


ルシア「確かに生きてはいましたけど、重度の瀕死(ひんし)だったじゃないですか!?」


ワルプス「えぇ〜、瀕死じゃダメなの〜?」


ルシア「ダ、ダメに決まっているじゃないですか!?そ、そんな生きていればセーフみたいな話…、はっきり言って"加減"ではないですよ!?」


無意識とはいえ、"加減音痴"の真髄を見せつけて来るワルプスに対して、妹として見ていられないルシアは、少し強めの口調で指摘をした。


ワルプス「と、とは言ってもね〜、私くらいのレベルになると、相手を吸い殺さずに"加減"をするのは難しいのよ?」


ルシア「っ、それを言うのなら、尚更ギールを任せられませんよ!?そもそもワルプスお姉様は、ギールと京骨を"同じレベル"で見ていませんか!?」


ワルプス「お、同じレベル?う、うーん、言われてみればそうかもね。」


ルシア「はぁ、やっぱり…、さっきも言いましたけど、ギールの場合は、サキュバスが与える"快楽耐性"がないんですよ?それに比べて京骨は、私の"激しい責め"でも耐えられますからね。」


ワルプス「……クスッ、あらあら〜♪ルシアの"激しい責め"を耐えられるなんて、流石は京骨くんね〜♪」


ルシア「はぁ…、これで少しは、私が止める理由を理解して頂けましたか?」


ワルプス「ふふっ♪えぇ、バッチリ理解したわ〜♪(ふふっ、やっぱり京骨くんは逸材ね〜。この調子なら間違いなく、シフェルム公国を統べる"淫魔王"になる日も近いかもね〜♪……ふふっ、よ〜し♪そうと決まれば、今夜からこっそり京骨くんを摘み食いしようかしらね♪」


ルシアからの指摘をようやく受け入れたワルプスであったが…、心の中では壮大な野望を掲げていた。


しかしワルプスは、後に身を持って知る事になる…。ルシアの"激しい責め"でも耐えられる京骨の恐ろしさを……。



その後、ルシアとワルプスによる舌戦が終わると、現状板挟みになっていたシャロンが、少し気まずそうに話し掛けて来る。


シャロン「あ、あの〜、二人とも?今更こんな事を言うのはあれなんですけど、ギール殿の淫魔化が凄まじい勢いで進んでいるのですが……。」


ルシア「えっ、なっ!?」


ワルプス「あらあら〜、殆ど淫魔になりかけているじゃないの〜?」


シャロンからの指摘で、ギールの方に視線を向けたルシアとワルプスは、あまりにも早いギールの淫魔化に驚いた。


濃厚な淫毒に耐え兼ね…、"とろぉ〜ん"とした表情を浮かべながら、色っぽく吐息を漏らすギールの姿は、まさに男女問わず魅了するエロの塊であった。


ギール「はぁはぁ…うぅん……。」


シャロン「ど、どうしますか姉上?ここまで淫魔化が進んでは、もはや姉上しか止められませんよ?」


ワルプス「…うーん、確かにそうね。」


ルシア「そ、そんな!?」


ワルプス「ふふっ。安心しなさい、ルシア?むしろ淫魔化が進んでいる方が、ギールくんの負担は少ないし、淫毒も吸い出しやすいからね♪」


ルシア「……ほ、本当ですか?」


ワルプス「ふふっ、今はお姉ちゃんを信じなさい♪(…楽しい"異世界"へ行くためにも…、今日だけは真剣にやらないと……。)」


一抹の不安に駆られているルシアを(なだ)めたワルプスは、内心"異世界"へ行けなくなるかもしれない不安を抱えながら、すぐにギールの体から淫毒を搾り出そうとする……。


しかしそこへ、催淫状態であったシャルが、目にも止まらぬ早さでギールの上に乗り掛かるなり、そのまま躊躇(ちゅうちょ)なくギールとキスを交わした。


狭い病室内で、"ちゅぱちゅぱ、ちゅっちゅっ"と、淫靡な音が響く中……、夢中になって舌を絡ませ合っている二人の光景は、まさしく圧巻であった。



それからしばらくして、ようやく二人の唇が離れると、次にシャルは、ギールの首筋を舐め上げながら、ギールのズボンに右手を入れた……。


するとギールは、「はぅん♪」っと、何とも可愛らしい声を上げながら、(たく)しい体を"ビクン"っと跳ねさせた。



その後、催淫状態のシャルは、何の恥ずかしげもなく、ギールの下半身を色々な手を使って(しご)きながら、大量の"淫毒"という名の"白い液体"を放出させた……。


これにより、バッドエンドである"淫魔化エンド"を免れたギールは、催淫が解けたシャルと共に、しばらく抱き合いながら眠るのであった……。


そう…、二人の下腹部に、淫らな淫紋が付いている事も知らずに……。



補足談……。


淫らな"シャルギル"展開を一部始終見ていた小頼とリフィルは、空気を読んでいるルシアからの静止を無視して、鼻血を垂らしながらの撮影を強行していた……。


そのため、"シャルギル"展開が終わった頃には、重度の貧血に陥り死にかけていたとは、言うまでもない……。





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