第三百三十一話 淫気溢れる長い夜
ルシアの調教を受けさせられたエルンは、
サキュバスとしての本能が暴走寸前まで追い詰められ、手始めに、罪のない四人の男たちの精気や妖気などを吸いまくった。
そして残すは、
桃馬とギールと言うフルコースの中、
そこへ、騒ぎを聞きつたアイシュが駆けつけた。
現場を見るに早速アイシュは、
色々と事情を聞きたいところであったが、
溺愛するエルンの事を第一に考え、もう一人の溺愛するリールと共に宿泊部屋へと急いだ。
宿泊部屋に着くと早速アイシュは、
転移術でゲートを開き、稲荷と共に寝ている直人をやむ終えず引き剥がし、そのまま秘密の部屋から連れ出した。
連れ出したと言っても、
転移術のゲートに投げ込まれた直人は、
眠ったままエルンに飛び付く様な形で覆い被さった。
リール「え、エルン!大丈夫って、直人!?」
エルン「んんっ、な、直人?はうっ///」
直人「スヤスヤ~♪」
突如、飛び出して来たのが、
待ちに待った直人だと分かるも、
直人は、エルンを抱きしめ抱き枕の様にして寝ていた。
エルン「な、直人‥や、やめ‥、そ、そんな事をされたら‥さ、サキュバスの本能がまた‥はぁはぁ、」
せっかく、我に返ったと言うのに、
直人は的確に、エルンのサキュバス本能をくすぐる。
リール「ごくり、な、直人が寝ているって事は、ある意味チャンスかも‥。え、エルン!今の内だよ!」
エルン「っ!な、直人の寝込みを‥はぁはぁ、襲えと言うのか?」
リール「なに今更遠慮しているんだよ!?夏休みに入ってから五回はしてるでしょ?」
エルン「っ、そ、それは‥はぁはぁ、よ、夜這いなんかしたら‥ち、痴女だと思われてしまう‥はぁはぁ、やはり、了承してから‥。」
エルンらしい真面目な意見だが、
やはり、サキュバスらしくない意見に、
とうとう、リールから一喝が入る。
リール「あぁ~もう!いつもいつも、了承するよりも、直人は夜な夜な眠っているところを襲われたいんだよ!」
エルン「なっ!?う、嘘を言うな!?そ、そんなはしたない事を‥はぁはぁ。」
リール「そう言いながらも、エルンは発情してるじゃないか?」
エルン「っ//あ、いや、これはその‥。」
エルンの口では、
否定はしているも体は素直であった。
尻尾は上機嫌に振り回し、
直人の顔を自分の胸に抱き寄せ、
いつでも受け入れの準備ができていた。
すると、
転移術のゲートからアイシュが、
ようやく出てきた。
アイシュ「ん?どうした二人とも?直人を襲わないのか?」
リール「あ、アイシュさん!聞いてくださいよ!エルンったら、もう限界間近なのに眠った直人を襲いたくないって言うんですよ?」
エルン「っ!り、リール!?」
アイシュ「‥なるほど、エルンの性格ならあり得る話だな。しかし、エルン?このまま直人としないと、また他の男性を襲いかねないぞ?特に、日頃からサキュバスとしての本能を押し殺しているなら特にな。」
エルン「はぁはぁ、そ、それは‥。」
アイシュの言う通り、
エルンは普通のサキュバスと比べて、かなり欲情を抑え込んでいる。例え直人に鎮めてもらっても、一般サキュバスの"十分の一"いや、それ以下の発散でしかない。
アイシュ「とまあそれより、例え直人が、少し淫らなエルンを見たとして今更嫌いになると思うか?」
エルン「そ、それは‥。」
リール「そうそう♪どうせ、途中からスイッチが入って、直人を半殺しの一歩手前まで追い詰めるんだからいいじゃん♪」
エルン「こ、こら、エルン!?」
淫靡ながらも平和な両津家。
そんな会話をエルンの胸の中で聞いている直人は、既に生命の危機に晒されていた。
一、窒息寸前。
二、無意識のドレインタッチ。
三、エルンのフェロモンにやられ思考が低下。
逃げることも、抵抗することも不可能である。
体は動けず、声も出せない、息もしづらい。
そして、エルンの甘く蕩けそうな匂いに意識が遠退く。そして直人は、再び眠りにつくのだが、今度は、心地よい眠りから一変、良くない眠りにつくのであった。
その後、
アイシュとリールの押しもあり、
今まで以上に淫らなエルンは、
気絶している直人と激しく"まぐわう"のであった。
あまりにも激しい光景に、
リールも我慢が出来ずに参戦。
エルンの体を弄んだり、
直人を搾りまくった。
更に更に、
溺愛する妹たちが目の前で乱れる姿に、アイシュも我慢ならず、二人の妹を襲うのだった。
それからと言うもの、
アイシュは、仕事を忘れ夜が明けるまで、
楽しんだと言う。
そして、直人は京骨の様に干からびたそうな。
ここで小話。
エルンによって倒された四人ですが、
あの後で、無事に部屋へ送られるのですが、
今回の元凶であるルシアは、干からびた京骨を温泉直通のバスタブに入れて介抱したそうです。
がしかし、腐ってもバカップル。
京骨が元に戻り、
ルシアが事の経緯を打ち明け謝ると‥。
京骨はお仕置きと称してルシアを、
一国の姫様を襲うのであった。