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第三百二十七話 入浴場

時刻は、十九時四十分頃。


妖楼郭では、

再び多くのイベントが発生していた。


桃馬たちの入浴タイム。

そして両津家による、

身内の家宅捜索が行われていた。


まずは、

桃馬たちの入浴タイムから見てみよう。


夕食を終えた桃馬たちは、

各自の部屋へ戻ると、男たちは浴衣を手にして、直人、晴斗、豆太の三人を除く男たちは、大浴場へと向かう。


一方、女子たちはと言うと、

先に大浴場の温泉に入り逆上(のぼ)せてしまった、桜華、リフィル、小頼の三人は、医療部の人からのドクターストップが掛かっており、今日の入浴は禁止されていた。


そのため女子たちは、

三人とヴィーレを除く女子たちが、

大浴場へと向かっていた。




まずは、

男たちからご覧ください。


話は脱衣場から始まる。

そこでは、未だにショタ化したギールとジェルドが、桃馬に甘えていた。


ギール「桃馬♪桃馬♪体が小さくなったせいで、服が脱ぎにづらいんだよ♪頼むから脱がせてくれよ♪」


ジェルド「っ!お、俺のも頼むよ~♪この姿じゃ脱ぎづらいんだよ~♪」


何やらマッチポンプ見たいな言い分に、

桃馬からは、自分で脱ぐように言いたいが、

卑怯にも可愛く尻尾を振り、ショタ化した二匹の前ではどうする事もできなかった。


せめて、いつものイケメンなら少々荒々しく抵抗出来るが、これではどうする事もできないため、

仕方なく受け入れるしかなかった。


桃馬「っ、し、仕方ないな。それより、ショタのままじゃ脱ぎにくいなら、いつもの姿になれば良いだろ?」


ジェルド「いつもの姿で同じ事したら、拒絶するだろ?」


桃馬「あ、当たり前だろ!?人前でそんな事したら、変な誤解を与えるだろうが!?」


ジェルド「そうだろ?だから、この姿で仕方なく甘えているんじゃないか?」


ギール「そうそう。俺たちだって、この姿は恥ずかしいんだからな?」


桃馬「な、何で俺が悪いみたいになってるんだよ。」


上手いこと誘導されている感覚は否めないが、

現状的に、この二人に逆らえない事は事実だ。


もしここで、変に二人が味を占めて、

泣かれたり、"ぐづり"始めたら、"ガチ"で手に終えなくなってしまう。


そうならないためにも、呑める要求は呑み。

マウントを取られない様に手綱を握ることを意識するのだった。



ジェルド「まあ、そう邪険にするなよ。このまま普通にしていれば、桃馬は俺たちをもふり放題だし、俺とギールも喜んでWin-Winだぞ♪」


桃馬「Win-Winって、そうかもしれないが、調子に乗って変なことするなよ?」


ギール「わかってるよ♪でも、桃馬から仕掛けてくるなら俺は大歓迎だよ♪」


ジェルド「もちろん俺もな~♪」


桃馬「はぁ、全く仕方ない犬だな。」


ギール&ジェルド「わふぅ~♪」


完全受け入れモードの二匹を前にして、

心を揺らす桃馬は、二匹の頭をなで回した。


相も変わらぬ甘々な光景に、

憲明は呆れた様子で見ていた。


憲明「全く、二人がショタになるとすぐ甘やかすんだからな‥。」


京骨「これじゃあ日常的に、じゃれつくわけだよ。」


犬神「ふむぅ、ギールの生意気な性格は、桃馬の(しつけ)が問題なのか。」


ディク「や、やっぱり、桃馬さんは無意識に、自分へと注目させ様としているのでしょうか?」


憲明「ま、まあ、一理あるけど、ギールの生意気な性格は昔からだと思うぞ?」


外野から色々な意見が交わされる中、

桃馬は先に二匹を連れて、妖気が籠った温泉へと向かった。


京骨「なんか、逆に桃馬が暴走しそうだな?」


憲明「た、確かに‥。微量の妖気とは言え、暴走しないか心配だな。」


犬神「全く、馬鹿馬鹿しくて付き合ってられないな。早いところ湯に浸かって、エルゼと遊びたいぞ。」


ディノ「い、犬神様、それの段階はまだ早いかと‥。」


エルゼから絶賛"嫌われ"中の犬神は、

色々と都合の良い解釈を重ねたせいで、

中度の感覚麻痺が起きていた。

もちろん、ディノの声も届くわけもなかった。


憲明「それにしても、京骨の回復ぶりも大したものだな?ルシアに搾られて死にかけてたってのに。」


京骨「っ、最後のは言わないでくれよ。それに、上手く回復できているのは、妖楼郭に漂う妖気のお陰だよ。これがなかったら、白目向いて死んでるよ。」


憲明「白目って、公衆の場でどんなハードプレイをしてたんだよ。」


京骨「そ、それは~、い、言えない。ただ、ルシアのためだから‥。」


憲明「ふーん。これじゃあ、大妖怪の末裔も大変だな。もし、妖怪の温泉街でルシアに襲われたなんて知られたら、大妖怪の名が落ちるな。」


京骨「さ、さすがに、それは嫌だな。そ、その時は、頑張ってマウントを取ってやるよ。」


憲明「いや、そう言う事じゃないと思うんだけど‥。」


正直マウントを取るよりは、しないと言う選択肢は無いのかと聞き返したいところだが、憲明は敢えて詳細に踏み込むのを止めた。


色々と危険な匂いを漂わす男たちの一方で、

更に上を行く女子たちはと言うと、のっけから淫靡な行為に走っていた。


直人の捜索に出ようとしたエルンを、

上手く騙して温泉に連れ込んだルシアは、

早速エルンを襲いにかかる。


エルン「ひゃうっん!?る、るる、ルシア様!?な、何をするのですか!?」


ルシア「むぅ、相変わらずエルンのスタイルは普通のサキュバスと比べてらしくないわね‥。この無駄のない肉付き、そして筋肉質‥。ハリのある胸‥。」


エルン「んんっ‥//や、やめてください‥こ、こんな人前で‥ひゃうん//」


ルシア「しかも感度も抜群‥、いつもこんな風に直人としてるのかしら?」


エルン「はぁはぁ、そ、それは‥。」


ルシア「どうなのかな~それっ♪」


エルン「んんっ~♪」


ルシアの嫌らしい手つきは、

両胸に尖らせた二つの突起物を優しく摘まむと、エルンは甘い声を漏らしながら体を跳ねさせた。


ルシア「本当に直人だけを誘惑させる様なエッチな体だね~♪いつもこんな可愛いエルンとしてるなんて直人は最高でしょうね♪」


エルンに取って恥ずかしい事を耳元で囁くと、

更にエルンは、息を荒げて反論する。


エルン「はぁはぁ、こ、こんな‥事されたら誰だって‥こうなりますよ‥。」


ルシア「ふ~ん♪じゃあ、今夜直人と楽しめる様に、仕込んでおこうかしら♪」


エルン「っ!そ、それは出来な、ひゃひっ!?」


白く濁った温泉を良い事に、

ルシアは自らの尻尾から、媚薬作用がある毒針を出し、エルンの背中に二、三度刺した。


温泉で血行が良くなっている事もあり、

媚薬毒は直ぐに全身へと行き渡った。


それからと言うもの、

シフェルム皇国第三皇女のルシアは、

エルンの体を仕込みに仕込みまくった。


快感に耐えきれず、エルンが声が出そうになると、ルシアが手で口を塞ぎ、声を出させない様にする。


かなり目立ちそうな光景だが、

幸い、温泉に浸かり蕩けたシールとエルゼのお陰で、一般の視線を可愛い二匹へと集まっていた。



リール「ありゃりゃ、これは直人が戻ってきたら寝かせてもらえないかもな~♪」


シャル「むっ?シールはやけに冷静だな?直人がエルンに取られても良いのか?」


リール「ふぇ?取られる??あはは、嫌だな~♪私はそんなジェラシー感情はないよ~♪」


シャル「な、なぜなのだ?」


リール「なぜって言われても、それは直人が平等に愛してくれるからだよ~♪エルンが迫れば相手をするし、私も迫れば相手をしてくれるからね♪」


シャル「お、お主ら三人は、心が広すぎるな。」


リール「あはは♪そうでないと、円満な一夫多妻なんて無理だよ~♪」


シャル「な、なるほど‥なのだ。」


純粋なリールの意見にシャルは驚いた。

いや、三人の関係はわかってはいたが、

これほどまでの信頼関係を見せつけられては、

何も言うことはなかった。



そしてシャルは、本能からかエルンとルシアから距離を取り温泉に入ろうとすると、温泉の端っこ辺りで、ルシアとエルンを覗く加茂がいた。


(おんな)の子属性を持つ加茂のスタイルは、

まわりと比べてかなり乏しく、強いて言えばシャルと同等のスタイルに、最近になってからコンプレックスになっていた。


加茂「うぅ、どうして僕の体は、胸が無いんだ‥。」


みんなと会う前までは、そこまでスタイルについて気にしてはいなかった。しかし、ここ最近になってからは、まわりの恵まれたスタイルに憧れを持ち始めていた。


そんな気持ちを抱えているとは露知らず、

シャルは、"ぼっち"で湯に浸かる加茂に、

潜水しながら接近する。


シャル「ばぁぁ~♪」


加茂「ふぎゃぁぁっ!?」


突然のシャルの出現に、

加茂は驚きながら"ザブン"っと、

飛沫(しぶき)をあげながら崩れ落ちた。


シャル「ぬはは♪驚いたか加茂よ~♪」


加茂「うぅ~、な、なんだシャルお姉ちゃんか。もう、脅かすなんてひどいですよ~。」


シャル「ぬはは、ごめんなのだ♪それより、どうして、端っ子にいるのだ?」


加茂「あぅ、そ、それは‥。えっと‥、そ、そう!小頼さんのお手伝いです!」


苦し紛れに放った衝撃的な一言に、

シャルは驚いた様子で加茂の肩を掴む。


シャル「な、なな、何をしているのだ!?そ、そんな手伝いを加茂がしてはダメなのだ!?」


加茂「ふえっ!?」


シャル「加茂は、純粋のままでいいのだ!そ、染まってはならぬのだ!?」



フォルト家の中でも真面目枠である加茂が、

小頼サイドに引き込まれるのは、シャル自身も納得しないところであった。



加茂「あぅ。わ、分かりました。」


今更嘘だったとは言いにくい空気に、

加茂は余計な事は言わずに、そのままシャルの思いを受け入れるのであった。


その後、

男子と女子たちは、

色んな意味で温泉を楽しんだと言う。



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