第三百六話 怯える狸にご用心
とある、森林の奥。
シャルとはぐれた豆太は、
誤って森林の奥へと足を運んでしまい、
たまたま、遭遇した雌の黒い狼に追いかけ回されていた。
豆太「ひぃ~!?ぼ、僕は美味しくないですよ~!?」
黒狼「グルル!ぐがぁぁぁっ!!」
豆太「ひぃ~!?」
もはや話が通じる様な相手ではないと確信すると、豆太の逃げ足も早くなる。
もし捕まれば、無惨に引きちぎられたり、
そのまま腸を貪られるか、丸飲みのどちらかである。
とにかく、
痛い死に方をしたくないと、
切に願うのであった。
しかし、その願いも叶わず。
体格差と歩幅の影響から、
あっという間に飛び付かれてしまう。
その獣は、上異種なのか、
獣の姿から獣人の姿に変え、
怯える豆太に対して馬乗りになる。
姉御系獣人「はぁはぁ、ようやく捕まえたぜ‥。」
豆太「ひっ!?お、おお、お助けを~!?」
姉御系獣人「くくく、かなり気弱そうな獣じゃねぇか。なぶり甲斐があるぜ。」
狼の姿の時は、
真っ黒な毛並みであったが、獣人に姿を変えると、綺麗なオレンジ色の長髪を揺らす。
そして、スタイル抜群で、注目の胸は、身なりに合ったバランスの取れたものであった、そんな姉御系獣人に押し倒され、豆太は酷く怯えていた。
豆太「あ、あの‥、なぶるって‥な、何をするのですか。」
姉御系獣人「へっ、そんなの決まってるだろ?交尾だよ!交尾!今日は、年に一度の"蒼い満月"の日、最も盛りやすくなる日だからな‥、今日は明るい内からついているぜ!」
豆太「こ、ここ、交尾!?」
姉御系獣人「なんだ、もしかしてお前、童貞か?」
豆太「えっ、あぅ‥。」
女性経験など皆無にひとしい豆太は、
失礼ながらも事実を突きつけられ、
童貞ショタらしい反応を見せた。
この可愛らしい反応に、
姉御系獣人の性欲本能に火が着く。
姉御系獣人「へぇ~、そいつは更についてるな‥じゅるっ。あたしが、しっかりリードしてやるから‥、あたしの性欲が尽きるまで付き合ってもらうぞ。」
豆太「ひっ!?そ、そんな!?ぼ、僕は夕方までには元の世界に帰らないといけないのですよ!?」
必死の抗議も虚しく、
両腕を塞がれ、そして馬乗りにされ、
身動きが取れない絶望的な展開になっていた。
まさに、弱肉強食の世界に相応しい、
弱い者が強い者に喰われる展開である。
姉御系の獣人は、
怯える豆太の、首筋を嫌らしく舐めると、
豆太は、涙目になりながら怯え始める。
いくら声をあげても聞いてくれる事はなく、
次第に衣服までも脱がし始めた。
すると、
姉御系獣人は驚く。
それは、弱々しい豆太の物とは思えない程の、
素晴らしい"武器"を持っていたのだ。
姉御系獣人「へ、へぇ~。お前さん、弱そうな顔をしておきながら、凶悪な物を持ってるじゃないか?」
豆太「い、言わないでください~!?//」
古来狸の雄は、
歌に歌われるほど、
下の方がデカいと言われている。
それは豆狸でも同じことであった。
そのため、最近の豆太は、
若干のコンプレックスになっていた。
姉御系獣人「本当に可愛い反応だな‥、このまま里に連れ帰って、あたし専用の"種"として、可愛がってやりてぇな~。」
豆太「ひっうっ!?」
完全に豆太を気に入った姉御系獣人お姉さんは、人差し指で豆太の上半身を嫌らしく触り、焦らし始める。
姉御系獣人「あはは♪良い反応だね~♪」
豆太「ひっく、やめてくだひぃ‥。僕には‥好きな人が‥。」
姉御系獣人「へぇ~?弱々しい獣の癖に好きな子がいるのか?まあ、それでも見たところ‥、進展は無さそうだが?」
豆太「そ、それは‥。」
完全に見透かされている豆太は、
言い返す事ができず、思わず目を逸らしてしまう。
すると不幸なことに、その仕草が、
姉御系獣人お姉さんの理性が切れる素になった。
姉御系獣人「ふっ、お前さん‥、本当に最高だよ♪あたしをここまで本気にさせるとは、益々気に入った。お前さんの好きな人の事を忘れるほど可愛がってやるからよ♪」
豆太「ふぇ!?そ、それは‥んんっ~!?」
不本意にも本気にさせたお姉さんに、
豆太が誤解を解かせようと前を向くと、
初めてのキスを奪われ、大人の接吻を迫られる。
完璧な"おねしょた"展開に、
豆太の抵抗は一瞬にして無力化され、
されるがまま喰われ始める。
序盤からはげしいお姉さんペースに、
豆太の脳内は真っ白になった。
意識が薄れていく豆太は、
このまま、好き放題犯され、気絶したところで知らない所へ連れていかれ、みんなと二度と会えないのだろうと思った。
しかし、時間が経つに連れて、
底無しの性欲を見せる姉御系獣人お姉さんに、
徐々に堕ち始める豆太は、遠退いて行く意識の中、突如、獣としての本能が覚醒し逆転し始める。
凶悪な"武器"は衰えることもなく、
余裕満々であった姉御系獣人お姉さんを逆に襲い始めたのだ。
それは、小さくて逞しく
可愛い狸の皮を被った狼の様にも見えた。
まさに、
おねしょたの真髄とも言えるシーンである。
残念なことに小頼が知る頃には、
感想程度の物であり、実際のシーンが見れなかったことを、血の涙を流しながら悔しがるのであった。
その後、気づけば一時間にも渡る、
おねしょた展開は、豆太の大勝利に終わった。
しかし、疲れ果てて眠る豆太に対して、
姉御系獣人お姉さんは、運命の人だと感じ始め、身なりを整え豆狸化した豆太を自分の胸に押し込み、取りあえず"ルクステリア"の街へと向かうのだった。