第二百九十四話 夜花の愛
人混みが落ち着くまで、
花火会場で待機している桃馬たち。
その一方で、
いつの間にか、
とあるビルの屋上へ移動していた、
二人のバカップルはと言うと。
突如発情したルシアにより、
京骨は、花火そっちのけで"ラブラブ行為"に付き合わされ、おそらく"子供"ができるほどの量を搾り取られていた。
しかし、京骨の"それ"は全て、
ルシアの淫靡な"ご飯"として食されていた。
ルシア「クスッ♪あぁ~♪京骨の妖気混ざりの"精気"は、とても美味しいわ~♪」
京骨「‥‥ぁ‥ぁぁ‥。」
おそらく、今年一番の激しい営みに、
搾られまくった京骨の瞳に光はなかった。
しかも、妖怪の生命源である妖気まで搾られ、
すでに並の妖怪の致死量を越えていた。
大妖怪の末裔にしても、
半殺しにするほどのルシアの力は、
さすが、シフェルム国の第三皇女様である。
トレンドマークの"水色短髪ボブ型ヘアー"も、
京骨の妖気により、地面につくほど伸びていた。
ここで小話
妖気や魔力、精気などの愛称によって、サキュバスの体の一部に、変化が起きる場合があります。
例えば、今回の場合は、
シンプルに髪が伸びるパターンでしたが、
もちろん、日によって異なります。
通常のルシアの場合は、
高確率で上級サキュバスならではの、立派な角が生え、皇女様風の雰囲気と共にスイッチが入るのですが、今回は髪の毛も伸びたようです。
ちなみに、
直人の嫁であるエルンの場合だと。
可愛い羽と尻尾が、高確率で貴族レベルの立派な羽と尻尾に変わる。しかも、尻尾にはサキュバス特有の針が仕込まれており、通常サキュバスの十倍の淫毒を持ち、ルシア並のサキュバスになれるのだ。
最後に補足として、
普通の人間に、ルシア並の淫毒を打ち込まれたら、二日から一週間、体質によっては一ヶ月近く無気力になるようです。
しかも京骨は、そんな淫毒をたった一時間程度で、五回近くルシアに"お注射"されたのです。
いやはや、愛されてますね。
ルシア「‥あら?もしかして花火終わっちゃった?」
京骨とのお楽しみに夢中になりすぎたルシアは、ここでようやく、信濃花火が終わったことに気づく。
ルシア「クスッ♪京骨が激しいから、つい夢中になっちゃったわ♪それに、髪もこんなに伸びちゃった。帰ったら切らないと‥きゃっ!?」
グロッキー状態の京骨に背を向け、伸びた髪を触っていると、背後から何者かに抱きつかれた。
突然の事にルシアは、
思わず恥ずかしい声を漏らした。
しかも、あろう事か、
後ろから抱きついた何者かが、
ルシアの程よく稔った胸を鷲掴みにする。
少し乱暴ではあるが、手の感触からしてまさかと思い、ルシアが少し後ろを向くと、
そこには、先程まで虫の息であった京骨がいた。
京骨「はぁはぁ‥油断したなルシア‥。」
ルシア「きょ、京骨?えっ、ど、どうして‥。あんなにグロッキーだったのに‥ひゃうん♪」
京骨「はぁはぁ‥、俺が‥対策していないと思ったのか?」
ルシア「はぁはぁ‥ど、どういうひぅっ♪」
少し意識が飛びそうなくらいのダメージが入っている様だが、京骨はそのままの勢いで、ルシアの敏感な二つの突起を触る。
地味に優しく、焦らされる様な感覚に、
ルシアは再び興奮する。
そのため、
生意気な京骨に仕返しをしようとする。
しかし、不思議なことに、体から力が抜けて言うことを聞いてくれないのだ。
それはまるで、
次に京骨から滅茶苦茶にされたいと言う願望が、
浮き出ているかの様である。
しかし、
今は花火も終わり、
桃馬たちの元へ戻らないといけない。
いけないはずなのだが‥。
ルシア「はぁはぁ‥京骨‥、わ、私からこんな事を言うのは、変かも知れないけど‥、その‥みんなのところに‥はぅん♪」
至極最もなルシアの意見に、
京骨は苦しげに笑みを浮かべながら、
ルシアの尻尾に手をかける。
すると、もう片方の手からスマホを取り出し、
ルシアに見せる。
京骨「大丈夫だよ、はぁはぁ‥桃馬には、先に帰って良いって‥伝えているから。」
ルシア「っ///」
初めて京骨にマウントを取られる感じに、
ルシアの心が大きく揺れた。
いつもなら自分ペースの展開で、
動揺など微塵も感じていなかった。
しかし、今の京骨は何かが違う。
そのせいか、ルシアの心は、
シンプルに京骨を求めていた。
ルシアのエッチな身体は、
自然と京骨の体に寄りかかり、
サキュバスとして、いや、第三皇女として、
最も恥ずかしい行為である、"身を任せ"と言う主導権を京骨に渡したのだ。
京骨「‥ごくり。(や、やばい!か、可愛すぎるだろうが!)」
これには、京骨も想定外だった様で、
一瞬ためらいながらも、理性があっという間に崩壊寸前まで追い詰められた。
数秒ながらも長く感じてしまう空間で、
とうとう、ルシアが我慢できなくなり、
京骨の方を向くと、そのまま純粋な恋人キスを交わした。
それからと言うもの、
二人の理性は完全崩壊し、
この先何をしたのか、二人が思い出せないくらいに暴走したと言う。