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第二百五十話 特別記念話 天下覇道編 8

(祝)第二百五十話記念

最強を決める大戦が幕をあける。

詳細は百話、百二十二話、百四十九話,百五十話百八十七話、二百話、二百二十四話をご覧下さい。



剣豪を揃えた一回戦第四試合、


静寂な展開から始まるも、

四風御影による撹乱(かくらん)間引(まび)きにより対決の火蓋が切られた。


一太刀抜けばあっという間に選手たちが脱落し、元剣聖四風御影はジャンヌを影の空間へ誘拐し姿を消した。その後御影は、生娘(きむすめ)であるジャンヌに快感(かいかん)を教え込むのであった。


※本編とは番外編のため支障は出ません。


残るは、

相川葵、渡邉蒼喜、二条実光、

シェリル、リーファの五人となり決着が着くはずであった。


しかし、


三人の男たちは、勝ち進んだことに気づいていないのか、未だに斬り合っていた。


審判による試合終了のゴングが鳴り響くも、三人は止めようとせず一回戦で決着を着けようとしていた。


映果「おぉっと!なんと言うことだ!試合終了のゴングが鳴ってもなお、三人は攻撃の手を止めようとしない!これは準決勝に上がるのは真の剣聖だけだと言いたいのだろうか!」


衝撃波や斬撃波が激しく飛び交う中、

リタとリルが張った自慢のバリアに当たると、

激しい衝撃と共にヒビが入り込む。


リタ「っ!?じ、自慢の結界にヒビが!?」


リル「はわわ!?は、早く直さないと!?」


予想外の展開に瑠璃(るり)色髪の姉妹は、慌てて結界の補強に出る。


一方、シェリルとリーファは、三人の激しすぎる戦いに圧倒され、その場で立ち尽くしていた。


シェリル「は、入る隙がない‥。」


リーファ「う、うむ‥間合いに入ったら一瞬でやられるイメージしかないな‥。」


シェリル「‥これが剣聖の力‥なのか。」


目の前に広がる剣聖の決闘は、

一瞬の隙もなく、強大な技を繰り出しては目にも止まらぬ早さで斬り合いをしていた。



葵「ちっ、蒼喜だけでも骨が折れると言うのに‥二条までいると面倒だな。」


渡邉「ふっ、それはお互い様だろ?」


二条「折角三人が揃ったのだ。真の剣聖を名乗るなら、ここでケリを着けたいだろ?」


激しい戦闘から一旦距離を取る三人は、

相手の動向を探りながら会話を始める。


先程まで鳴り響いていたゴングは、

いつの間にか止まっており、気づけば三人のデスマッチ戦が始まっていた。


渡邉「同感だ‥、まあ、俺の場合は一歩でも"あの人"に近づきたいだけなんだけどな‥。」


葵「‥それは、シルフィーナ先輩のことか。」


二条「ふっ、剣豪の頂きに君臨する"天聖剣"‥、"剣聖"の上をゆき、俺が求める真の剣豪に与えられる称号。」


三人が憧れる"天聖剣"、

それは剣を振るう者たちにとって、

憧れと夢の果てである。

数少ない"剣聖"の称号を持った者たちの(いただ)きに君臨し、この世に五人もいないとされている。


そのため、"剣聖"に匹敵する力を有する二条が"剣聖"の地位に座らないのは、シンプルに剣豪の頂きではないからと言う理由である。


ちなみに、シルフィーナはお家の公務のため残念ながら不参加であった。


渡邉「あぁ、先輩と手合わせできる最大のチャンスだと思ったが‥‥上手くいかないものだな。」


葵「‥ふっ。現実はそんなものだ。だからこそ‥。」


二条「お前たちをここで‥。」


三人「潰さなければならない。」



三人の意見が一致すると、神速の一閃と共に再び激しい斬り合いが始まった。


緊張感が走る観客席では、衝撃的過ぎる展開に言葉を失い、一瞬足りとも見放せない光景を目に焼き付けていた。


エニカ「ごくり‥す、すごい‥戦いです。」


近藤「久々に蒼喜の本気を見たけど、相変わらず凄すぎて言葉を失うよな。」


本間「確かにな。とにかく早くて力もある、本気の蒼喜を止められるのは、この中だと‥ルイか‥マッキーか、せいっちゃんかな?」


エニカ「け、結構いるわね。」


星野「ま、まあ、人には相性があるからね。」


近藤「俺なら一閃食らって終わりだな。」


番場「いやいや、近藤はケツに刀を突っ込まれて終わりだよ。」


近藤「おいこら‥。」


本間「痛い痛い‥、それは仁くん意外全員効果は抜群だよ。」


星野「んんっ~??」


エニカ「こらそこ!?なに下品な話に変えてるのよ!?」


最初はまともな感想であったが、

おふざけ四人衆(よにんしゅう)により途中から漫談へと変わり、感想を台無しにするのであった。


ここで特別版小話。

実は星野は、"鋼鉄の尻"と言われていたのですが、とある体育の時に近藤が悪ふざけで軽く"カンチョウー"をするのですが、これが見事に鋼鉄の城門をぶち破り、仁くんを数分間悶絶させた事件があります。


この事から星野の鋼鉄のケツを破れるのは、近藤の朱槍(しゅやり)だけだと言われています。



そんな事は置いといて、

三人の決闘に戻す。



一進一退の攻防が十分以上経過するも、

進展はなく三人は再び距離を取り、

第三ラウンドに備えていた。


自動的に準決勝に上がった、シェリルとリーファはセコンドにまわり、愛する彼氏のサポートに回っていた。


葵「はぁはぁ、キリがねぇな‥。」


シェリル「ここまで来たら、無理に二人が倒れるまでしなくてもいい気がするけど‥。」


葵「‥そうだけど‥あの二人が準決勝で誰かにやられるくらいなら‥俺が倒して決着をつけたいよ。」


シェリル「‥うーん、それも一理あるが‥。」


葵「‥展開がマンネリ化してるんだよな。」


シェリル「‥うむ。」


繰り返される展開に気づいていた葵とシェリルは、地味にここで引き分ける事を考えていた。


リーファ「‥蒼喜!こうなったら私の力を分けてあげるぞ!」


渡邉「り、リーファ‥、気持ちは嬉しいけど、ここではちょっと‥。」


リーファ「わ、私はシルフィーナ様より劣るが‥そ、それでも蒼喜を喜ばせてやる自信はあるぞ!」


蒼喜が"天聖剣"であるシルフィーナを尊敬していることから、リーファは、やけに対抗心を燃やして積極的になっていた。


渡邉「っ、こ、こらリーファ‥陛下も見ているんだ。恥ずかしいことは控えろよ!?」


リーファ「わ、私は構わない‥む、むしろ、この国の(みかど)に私たちの愛を見てもらうのも一興だと思うぞ!」


完全に暴走状態のリーファは、

我を忘れて蒼喜を求め始める。


そんな光景を二条と特別にセコンドとして認められた"ガチムチ"の男が見ていた。


二条「‥全くあの二人は何をしてるのやら。」


ベリー「二人ともだらしねぇな。二条も早くケリを着けないと植え付けを行うぞ?」


二条「ふぅ、それより‥なんで俺のセコンドがお前なんだ!」


ツッコミを我慢していた二条だったが、

とうとう我慢ができなくなり、刀を抜いて斬りかかる。しかしベリーは、二本の指で意図も簡単に刀を止め、反射的に刀をへし折った。


二条「っ!」


ベリー「おう、だらしねぇ刀だな?」


二条「ま‥まあ、支給品だからな。(マジかよ‥二本指で折りやがった‥。)」


二条は折れた刀を見るや、

ベリーの底知れぬ危険を感じるのであった。



そうこうしていると、

映果から第三ラウンドの開幕が告げられる。


映果「さぁさぁ、色々あってボクシング的な感じになりましたが、第三ラウンドの開幕です!」


木槌を片手にゴングを力強く鳴らすと、

葵と渡邉は、刀をセコンドに折られた二条を見逃さず真っ先に斬りかかった。


二条「っ!お、おい待てって!?ごはっ!?」


もはや進展のない対決に、正々堂々と言う綺麗事は存在していなかった。


二条は悲しくも突然セコンドとして現れたベリーに刀を折られ、それを好機と見た二人に一閃をもらい呆気なく宙を舞ったのであった。


これで二条の脱落は決まったと誰もが思った。

しかし、二条は折れた刀を握りしめ最後の足掻(あが)きを見せる。


二条「ぐふっ!くっ!舐めるなぁぁ!大炎桜空廻矢(だいえんおうからまわし)ぃぃ!」


折れた刀に炎を宿すと、空中で体をひねり大回転をしながら二人に向け突っ込む。


対して地上の二人も一気に決めようと、

渾身の力を込めた奥義を見せる。



葵「っ!"昇理極狼(のぼりきょくろう)"!」



渡邉「"天威鳳凰(てんいほうおう)"!」


地上からは、

蒼白い炎を纏った狼と、

蒼緑色の鳳凰が現れ相手を襲う。


リタ「ちょっ!?今度は何しようとしてるの!?」


リル「お姉ちゃん!セコンドの皆さんにはやくバリアを!」


リル「わ、わかってるわ!」


バリアの修復中に危険を悟った、

二人の姉妹は急いでバリアを仕込みにかかる。


この一戦に賭けた三人の渾身の奥義が衝突すると、眩しい閃光と共に強い衝撃波が続いた。


その威力は一部のバリアが崩壊寸前になる程の強力なものであった。



闘技場には桜の花弁の形をした火の粉が舞い。

その下には、三人の男たちが倒れていた。


シェリル「んんっ‥あれ。っ!葵!?」


リーファ「っ!蒼喜!」


ベリー「‥おぉ~ぅ。目がぁ‥おぉ~ぅ。」



閃光を直で見てしまったベリーは、

目を押さえてもがく中、シェリルとリーファは急いで三人の元へ駆けつけた。


映果「うぅ~、おおっと!なんと三人が倒れているぞ!まさかの相討ちか!?医療班は急いで現場に向かってください!」


映果の要請に医療班と審判団が三人の元へ駆けつける。


騒然とする会場に、

三人の安否が心配される。


医療班が色々と処置をするなか、

シェリルとリーファは葵と蒼喜に声を掛け続けた。



シェリル「葵!葵!しっかりしろ!」


リーファ「蒼喜!目を覚まして!」



すると、二人の声が聞こえたのか。

二人はまるで寝起き後の感じで目を覚ました。


葵「‥ん‥うぅ‥。」


渡邉「んんっ‥ん?」


シェリル「葵~!」


リーファ「蒼喜~!」


二人の美女は、

ボロボロの二人に飛び付き無事を喜んだ。


力尽きて立つ余裕もない二人は、

無気力の状態でされるがままであった。


その後、二条も目を覚まし無事に死者が出ずに済んだ。だがしかし、三人には危険行為をしたことにより、反則敗けとなった。


よって準決勝には、

シェリルとリーファが勝ち進む事になった。




エニカ「むう‥心配させてくれるわね。」


近藤「‥まさか、蒼喜が敗退とは‥予想外だったな。」


本間「少しカードが悪すぎたね。」


番場「剣聖の(さが)が、付きまとう対戦だったし仕方ないよ。」


ルイ「でも‥蒼喜が無事で‥よかった。」


微食会陣営では、

対戦の結果に納得し蒼喜の無事を喜んだ。



するとここで、一人のお姫様が不敵に笑い出す。


エニカ「‥ふっふっ。」


近藤「どうしたエニカ?とうとう壊れたかへぶっ!」


突然笑い出したエニカに、

心配した(?)近藤が声を掛けるが、

何かを悟ったエニカは容赦なく拳を振るった。


エニカ「何か言ったかしら?」


近藤「いえ‥なんでも‥ありません‥。」


観客席から布団干しの様にぐったりする近藤に、まわりからは"お前が悪い"と言わんばかりの表情で見つめていた。


エニカ「ふん、さてと‥次は私の出番よ!私だって戦えることを見せてあげるわ!」


エニカは剣を取り誇り高い騎士様らしく入場口へ向かう。しかし、まわりからは心配の眼差しで見送られるのであった。



五試合目に待ち受けるは、

女子だけを集めた決戦。


次回、PV15000回記念

美しく可憐に咲き誇る美女たちの決闘


お楽しみに!


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