第二百五話 人生はドナドナ
学園中に"号外の役"の影響が出始めてい中、
いつもの昼休みの屋上にて‥。
号外を広げて自慢する魔王様がいた。
シャル「ぬはは!お前たち!この記事を見るが良い!余のカリスマ溢れる素晴らしい肉体美が大きく書かれているのだ!」
号外の一面にはならなかったが、
それでもデカデカと載っていた。
桜華「やっぱり、シャルちゃんの魔王の姿は魅力的だね♪」
リフィル「そうそう♪自慢するくらいなら、ずっと魔王の姿になっていれば良いのに~♪」
シャル「ふっふっ~、元の姿も良いが、この世界ではこっちの方が動きやすいのだ!」
小頼「もう~♪シャルちゃんは本当に可愛いね~♪」
女子からの反応は手応えがあるが、
対して男子はと言うと‥。
ギール「すまん桃馬、朝からずっとこうなんだよ。」
桃馬「その様だな‥、休憩時間の合間に毎度毎度シャルの高笑いが聞こえたからな。」
憲明「シャルらしいっちゃ‥らしいけどな。」
ジェルド「ただの注目活動だろ?」
少々薄味な反応であったが、
シャルのご機嫌な姿を見て、つい安心感を得る三人であった。
ちなみに、ギールがシャルの胸を鷲掴みにした件は何故書かれておらず、その代わりに女子たちに蹂躙されている豆太とディノの記事が載せられていた。
豆太「うぅ、こんなだらしのない顔が、全校の皆さんとエルゼちゃんに‥うぅ、恥ずかしいよ~。」
ディノ「うぐぅ、こ、これでは‥薄い本と同じ内容ですよ‥。きっとこれからは、一人になったところを後ろから‥。」
豆太「ひぃっ!?や、やめてくださいよ!?」
朝から謎の視線と舌舐めずりをする女子に狙われ、二人は疑心暗鬼になっていた。そのため、朝からずっとギールに付きっきりで怯えていたのだ。
だが、二人の男の娘は、それが逆効果を導いていることなど露知らず。
物陰から覗く怪しい視線と大胆に狙いを定めている男子と女子がいる。
ほとぼりが覚めるまで時間がかかりそうである。
ギール「豆太とディノの記事も少し悪意があるよな。後で映果に注意しないと。」
桃馬「それにしても、今回の記事はかなり細かいよな。」
憲明「確かに、微食会の兵糧事件や、近藤とベリーの一騎討ち、お裾分け事件の記事とか、各軍の事情まで徹底的に書かれてるな。」
ジェルド「はぁ、細かすぎて困るくらいだよ。」
桃馬「ジェルドの場合は、ジェットコースターみたいな書き方だったもんな。」
土佐の変では、"駄犬卒業か!?"っと書かれていたが、その後の士道部との戦いでは、無謀な突撃により返り討ちにされ、挙げ句の果てには、相川葵とシェリルにもふり倒されたことを書かれてしまい。
最後には"駄犬は駄犬"と大きく書かれる始末であった。
シャル「そう言えば、ギールが余にしたことが書いておらぬな?」
桜華「えっ?何かあったのですか?」
小頼「こ、ここ、これは‥もしかして‥。」
リフィル「も、もしかするかも!」
少し鈍感な桜華はさておき、
勘の良い小頼とリフィルは何となく察した。
すると、ギールが慌てて会話に割り込んだ。
ギール「そ、そそっ、そうそう!直人の暴走の際に守ってやんたんだよな~♪」
かなり怪しい口調になったが、
実際ギールが言っていることは間違いではない。
だが、折角書かれていない情報をこんなところで暴露されたら、確実に放課後‥いや、明日の朝には磔にされてしまう。
シャル「う、うむ、た、確かに一時は守ってもらったが‥、でも‥。」
ギール「それだけ‥それだけだよな~♪」
シャル「う、うむ‥。」
シャルの両肩に手を置き、少し圧をかけながら話すと、シャルは思わず引き下がった。
だがしかし、ここで磔に合い一部始終を見ていた桃馬が口を開く。
桃馬「まあ、守ったのはそうかもしれないが、その際にシャルの胸を揉んで吹っ飛ばされたよな?」
ギール「わふっ!?」
ギールの尻尾が直立すると、
その場の全員がラッキースケベの展開を察した。
小頼「な、なな、なんて上級な!想像を越えている!」
リフィル「と、とうとう妹の体に欲情したの!?これは、わ、私たちの考えより過激です!」
桜華「はわわ!?」
ジェルド「うわぁ‥それでよく書かれなかったな。」
憲明「ま、まあ、ある意味、良い進展じゃないか?」
賛否は分かれるものの、知られたくないことをバラされたギールは、苦し紛れに誤魔化そうとする。
ギール「そ、そ、そんなこと‥し、してないし?てか、小頼とリフィルはなにを想像していたんだよ!?」
小頼「わ、私は大人のキスをしたのかと‥。」
リフィル「わ、私は公開プレイ‥。」
ギール「お前らの方がよっぽど不純じゃないか!?てか、上級とか、妹に欲情とか言って驚いていたな?俺がシャルの胸を誤って揉むより、二人の方がレベルが高いじゃねぇか!」
つい大声でツッコミを入れるギール。
するとそこへ、ギールの肩を誰かが叩いた。
ギール「なんだよ、今取り込み中だ!わふっ!?」
興奮しているギールが少し乱雑に振り向くと、
そこには、満面の笑みを浮かべ、縄や死神の鎌を持った男たちがいた。
ギールは急いでショタに変身し、許しを乞おうとすると、男子たちは舌舐めずりをしてギールを捕獲した。
ギール「わふっ!?こ、こら何するんだ!?はなせぇ~!?桃馬~!豆太、ディノ~!?」
豆太「はわわ!?に、兄さん!?」
ディノ「た、大変だ!?」
二人があわてて助けようとすると、桃馬と憲明に腕を掴まれる。
桃馬「だめだ、諦めろ!」
憲明「二人も磔にされるぞ!最悪は女子に引き渡されるかもしれない。」
豆太「で、でも、兄さんがいないと‥どのみち襲われちゃいますよ!?」
ディノ「そ、そうです!」
豆太の言うことも確かだ、昼休みまで何もされなかったのも、ギールが守っていたお陰だろう。
だが、今は運が良いことに昼休みだ。
ギールの代わりに二人を守ってやれる。
桃馬「心配するな二人とも、午後の授業になれば必ず解放される。だから、昼休みの間は俺たちが二人を守るから安心しろ。」
豆太「‥うぅ。兄さん‥ごめんなさい。」
ディノ「ご武運を‥。」
二人は断腸の思いでギールから目を逸らした。
ギール「そ、そうな~!?」
男子「さぁ~、ギール君♪こっちで、楽しい楽しいお遊びをしましょうね~♪」
ギール「わふぅ~!?」
こうしてショタ化したギールは餓えた男子たちに捕まり、どこかへと連れていかれた。
シャル「や、やはり、こう言う時のあの者たちの圧は凄いのだ。」
桜華「そ、そうですよね。介入させない執念を感じさせますね。」
小頼「でも、それもまたいいんだよね~♪」
リフィル「そうそう♪ギャグ物のアニメみたいで燃えるよね♪」
感心する四人だが、内容については真っ二つ割れた。
それに比べて男たちは一斉に合掌し、頭の中でドナドナを奏でたのであった。
※サウンドを危機ながらどうぞ。
ある晴れた昼休み
屋上へつづく道
男が、ぞろぞろと
ショタを~、喰いに来る
かわいいギールを、迎えに来るよ~
悲しい瞳で、助けを乞うよ~
ドナドナド~ナ♪
ギールをの~せ~て~。
ドナドナド~ナ♪
尻尾がゆ~れ~て~。
そしてショタギールは、多目的教室に連れ込まれた。
当初は磔の予定であったが、禁断のショタ喰いに変更された。
更に餓えた男たちの暴走は止まらず、
演劇部から半袖短パンなどの衣装を借り、
新聞部の映果を招いた。
ギールは小さい体ながら必死で抵抗するも力及ばず、ブカブカな制服を剥がされ、着替えさせられた挙げ句、大の字で縛られた。
嫌なら元に戻れば良いのではと、思う人がいると思うが、同級生の魔術により完全に封じられていた。
ギール「くっ、は、離しやがれこの変態共が!」
男子「はぁはぁ、いいね~♪その目‥、すごく生意気なショタらしい!」
映果「は~い、ギール君♪こっちに目線お願いしまーす♪」
ギール「くっ!」
言うことを聞くもんか、と言わんばかりの態度に映果は興奮する。
映果「いいよ!いいっ!!はぁはぁ、これは売れる‥。はぁはぁ、」
ギール「くっ、覚えていろよ‥お前ら‥。」
その後、映果たちは時間が許される限り、
ギールに恥辱を与えて楽しむのであった。
詳細
もふもふの刑、くすぐりの刑、棒状アイスの刑、極太フランクフルトの刑などである。
作者からのお詫び
詳細をお届けしたいのですが、
かなり過激のため、割愛させてもらいます。
PV数やTwitterの反応次第で番外編みたいな感じで取り入れようと思います。
また、この先の二百八話にて少しハードルを下げたお話があるので注目です。