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第百六十六話 変態狐!ブラコン妖艶お姉さん

愛する姉がこちらへ向かってることを知らぬ直人は、士道部の部員にもふられていた。


直人「こ、こら‥や、やめろって‥くひっ‥お、俺以外にも‥もふれる者がいるだろ‥。」


リール「まあまあ~♪こんな上質な毛並みは直人にしかいないから~♪はぁはぁ♪」


エルン「す、すまぬ直人‥はぁはぁ‥‥こ、こんなわ、私を見ないでくれ‥はぁはぁ‥もふぅ~♪」


男子部員「せ、先輩!お、俺にも触らせてください!」


女子部員「わ、私も私も~♪」


リールが逃げる直人を無理やり道場に連れ込んでから、ずっとこんな感じである。

犬としては喜ぶところであるが、残念なことに直人は狐である。同じ犬科でも楽しさは半減であった。



晴斗「予想通りすごい人気だな。これには逃げ出したくなる気持ち分かるな。」


思わず晴斗も同情しながら、直人の超敏感な狐耳を触るのであった。


直人「あぐっ!?は、晴斗!?耳は‥あ、あぁ‥きゅぅ~。」


リール「ナイス晴斗!今日はもふりまくるぞ~♪」


エルン「す、すまぬ‥直人‥‥本当は助けてやりたい‥でも‥このもふもふには勝てない‥あぁ‥はしたない私を見ないでくれ。」


エルンはそう言いながらも三本の尻尾があるうち一本を独占し顔を埋めていた。


まわりも一本くらいならと思ってましたが、ここでリールも一本独占し始め、残るは一本のみとなった。


男子部員「おい二人ばっかり独占はずるいぞ!?」


女子部員「うんうん!私たちも分配してよ~。」


当然効率が悪くなることから、部員たちから抗議の声が上がる。


リール「ほほぅ~、一本では不服か~?仕方がないな~。ならば勝負だ!私に勝てたらローテーションにしてあげるよ。」


エルン「えっ!?リールそんな勝手な!?」


リール「安心しろ、エルンはそのままでいいから♪」


エルン「い、いいのか?」


リール「うん、エルンのお楽しみを取ってサキュバスの本能を爆発させたら大変だからね。」


リールの言葉に部員一同頷く。


エルン「なっ!?わ、私は爆発したりしないぞ!?」


リール「だとしても、直人に甘えるチャンスだよ?」


エルン「‥り、リール‥う、うむ‥言葉に甘えよう。」


エルンは気を取り直してもふり始めた。


それにしても今日のリールはやけに余裕である。何か企んでるようにも見えるが多勢に無勢、どう出てくるか気になるところである。


リール「さてと、久々に私直々に稽古をつけてやるぞ!かかってくるがいい!」



リールはいつもの慢心を掲げ、さほど強くないくせに竹刀を片手に挑発する。


すると、士道部の部員たちは一斉にかかった。


結果リールの惨敗。最初の五人までかっこよく返り討ちにしたのだが、かっこつけすぎて周囲が散漫になり、背後の部員に気づかず隙を突かれ袋叩きにされたのだった。


直人を守る城壁はあまりにも(もろ)く、リールが倒されるとすぐに直人は揉みくちゃにされた。


するとそこへ妖艶金髪狐お姉さんの稲荷が到着するのだが、直ぐには助けに入らず、じっともみくちゃにされる直人を観察していた。


稲荷「あらあら♪直人は人気者ね♪これならすぐに堕ちちゃうかもね~♪」


九本の立派な尻尾をフリフリさせ、直人が完全に弱るのを待った。


稲荷「あぁ~♪直人ったらあんな情けない顔しちゃって‥お姉ちゃんまた興奮しちゃうじゃない♪」


蹂躙される直人の姿を見て発情するド変態ブラコン狐は、我慢できず姿を現した。


稲荷「コンコン♪そこの若者たちよ♪」


妖艶漂わす美声が道場に響き渡る。士道部の部員たちは一斉に振り向くと、そこには和服姿で胸の谷間を大胆に出してる金髪けも耳お姉さんが立っていた。


稲荷はわざとらしく着物の(すそ)をちらりと開き、なんともエロすぎる美脚と白色ソックスを見せつける。


部員たちはそのカリスマとエロスに魅了され、まるでゾンビの様に稲荷に向け歩きだし、稲荷の上質な尻尾にもふり始める。


稲荷「あぁん♪こら~♪そんなにがっつかないの~♪」


士道部の部員たちが稲荷の尻尾に抱きつくと、見る見る内に倒れていった。


稲荷「あぁん♪直人よりほど遠いけど、若い精気は最高ね~♪」


士道部員の精気を食らうなか、三人だけ魅了されなかった部員がいた。耐性のある晴斗と直人から離れようとしないエルン、そしてぼこぼこにされ力尽きたリールであった。


稲荷「クスッ♪三人とも元気そうね♪。」


晴斗「い、稲荷さん!?」


エルン「ふぇ?はっ、い、稲荷お姉さま!?」


稲荷の存在にようやく気づいた二人は驚いた。

大抵稲荷が妖楼郭の外に出てくる時は、大きな事件が起きる前触れだからだ。


晴斗「い、稲荷さんが、どうしてこの学園に?」


エルン「も、もしかして良からぬことが起きるのですか!?」


稲荷「うーん、私にとっては由々しき事態ね~♪」


そう言う割にはなぜか楽しそうに見える。

まさか、狐化した直人とヤる気なんじゃ‥。

晴斗は恐る恐る聞いてみた。


晴斗「も、もしかして‥直人絡みですか?」


稲荷「あら♪察しが良いわね♪実は今の直人に神力って言う神様の力が纏ってるのよ。」


晴斗「神様の力?な、なんでそんな力が直人に?」


稲荷「簡単に言えば桃馬くんたちに巻き込まれたと言えば良いかしらね♪」


エルン「な、なんと‥では、直人のこの姿の原因は、桃馬たちと同じなのですか!?」


稲荷「そう言うこと、でも安心しなさい♪原因は既に解決してるからね♪」


晴斗「‥あっけないな。」


エルン「そ、それにしても‥大袈裟な気がしますね。」


稲荷「クスッ、大袈裟じゃないわ♪だって、私の可愛い弟が神力で冒されたのよ~?お陰で私の愛の加護も消えちゃって‥このままだと二日で直人が死んじゃうわ♪」


晴斗&エルン「へっ?えぇぇっ!!?」


衝撃の告白に二人は驚いた。

当の直人は、もふられた快感に耐えきれず気絶していたため、幸せにも耳に入らなかった。


稲荷「どうかしら?これでも大袈裟かしら~?」


エルン「し、深刻すぎますよ!?」


晴斗「その情報‥どこで仕入れたんですか。」


稲荷「クスッ♪お姉さんは何でも知ってるのよ~♪」


晴斗「知ってるというより‥覗き見してるような感じですね?」


稲荷「っ、な、なんのことかしら?」


晴斗の的確な推理に九本の尻尾がピンと伸びた。


晴斗「‥‥直人に知れたら幻滅ですね。」


エルン「‥お、お姉さま。」


稲荷「ふ、二人とも~♪お姉ちゃんの尻尾もふもふよ~♪」


晴斗「‥精気吸って記憶も消すきですね?」


稲荷「‥‥うぅ、晴斗~?ちょっとは乗っても良いと思うけど~?」


晴斗「‥乗りません。全く、相変わらず重度のブラコンですね。」


稲荷「むう~。」


エルン「ま、まあまあ、それほど好きってことで晴斗もここは黙って置こうではないか。」


晴斗「なんか毒されてる気もするが‥わかりました。」


稲荷「さすが晴斗~♪」


晴斗「んんっ!?」


稲荷の豊満な胸の中に埋め込まれる。

酸欠になりかける晴斗は、じたばたと抗うと誤って稲荷の豊満な胸を鷲掴みにした。


稲荷「あぁん♪こら~♪やったな~♪」


晴斗の必死の足掻きを、反撃と勘違いした稲荷は更に抱きしめ精気を吸い始める。

すると、晴斗の抵抗が徐々に弱くなり、そのまま力尽きた。


本物のぱふぱふを受けた晴斗は、巨乳の女性が飛躍的に苦手になるのであった。


エルン「は、晴斗!?」


稲荷「あら?もう反撃は終わり?よっと、次はエルンちゃんね~♪」


エルン「っ!?」


残るはエルンだけである。

エルンは尻尾を隠し、一歩一歩後ろへ下がる。


稲荷「あぁん♪逃げなくて良いのよ~♪お姉さんに身を委ねなさい♪エルンちゃんの大好きな尻尾‥たくさん可愛がってあげるから~♪」


エルン「そ、それは‥うぅ。」


稲荷「だから♪エルンちゃんをおいしく食べてから‥桃馬と‥クスッ。」


エルン「っ‥お、お姉さま‥だ、だめです。」


稲荷「だめじゃないでしょ~♪本当にエルンは可愛いわね‥はむっ♪」


エルン「んんっ!?」


仔犬のように怯えるエルンを壁際まで追い込み、稲荷は優しくエルンの尖った耳にアマ噛みした。


それからは稲荷の暴走スイッチが入り、エルンは神聖な道場で稲荷に食べられたのだった。


エルン「はぁはぁ‥ぁぁ‥。」


稲荷「んんっ~♪エルンちゃんよかったわよ~♪やっぱりサキュバスもたまらないわ~♪」


サキュバス相手に快勝した稲荷は、リールにも手を出そうとしたが、さすがに力尽きたところを襲うのは犯罪を感じたので、そのまま気絶した直人を担ぎどこかへと消えていった。


その後、稲荷と直人は三日三晩、激しい儀式(?)を行い。当然、翌日の金曜授業は欠席し、来週の月曜に戻ってきたときは、げっそりしていたと言う。


しかも、金曜授業の欠席の知らせは、儀式中にも関わらず稲荷が連絡したのだった。

弟をからかうかのように笑みを浮かべ、淫靡な要求を出してくる。

受けなければこのまま声を出すだろう。

直人は心で焦る中、バレないことを切に願って要求に奮闘するのだった。



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