第百三十六話 桃(とう)と桜
雪穂の秘密の部屋から嫁と彼女を奪還した蒼紫と桃馬。
一時は別れ話を持ち掛けられると思ったが、運良く満更でもない反応で難を逃れた。
主犯の雪穂は干からびた景勝に引き渡され、取りあえず各自の部屋へと分かれた。
桃馬「ごめんよ桜華。また母さんが変なことして。」
桜華「き、気にしなくていいですよ♪私は大丈夫ですから♪」
桃馬「な、なら‥いいんだけど。」
桜華「そ、それより‥。」
桃馬「えっ‥なっ!?」
姫騎士姿の桜華は大胆にも桃馬の背中に抱きついた。ほどよい柔らかい胸の感触。いつもより積極的な桜華の行動に桃馬は混乱した。
桃馬「お、おおっ、桜華!?な、なな、なにひて!?」
桜華「‥ごめんなさい。ちょっとだけ‥はぁはぁ、こうさせて‥。」
興奮状態なのか、呼吸の仕方が荒く感じた。
や、やっぱり、母さんのちょ、調教地味た行為が影響してるようだ。ほんと申し訳ない。
で、でも、これで治まるのかな。
もし、治まらなかったら‥ごくり。
愚かしくも不純な展開を期待する。
すると、下のヴォルケーノがたちまち伸びてきた。
桜華の腕は俺のあばら当りにある‥。
腕が下がったら‥不純に意識してることが桜華にばれる。
何としてもこの状態をキープしなくては‥。
桜華「‥はぁはぁ‥はぁはぁ、」
まずい‥桜華の吐息がエロすぎる。
このままでは、十分後には桜華を襲うだろう。
桃馬の目は血走り意識を集中させた。
桃馬「‥お、桜華?そ、そろそろ‥。」
桜華「ま、まだだめ。」
桜華は離れまいと更に強く抱きしめ、脚も絡めてきた。
理性が持たないですよ桜華さん!?
頼むから、俺が暴走する前に離れてくれぇ~。
そろそろ、ティッシュが必要になるところまで来た。
きっと今頃‥兄さんも同じ展開になってるんだろうな。
その頃蒼紫は、三人きりなった瞬間二人の美女に押し倒され蹂躙されていた。
声が聞こえないのは、エルガの都合のよい防音魔法で遮断されていたからだ。
お知らせ。
会話は十八禁過ぎるためカット。
想像してください。
桃馬の股下に伸びるヴォルケーノは、体を前に倒しても隠せないほどになっていた。
異世界関係の展開では、恋愛フラグの一面。
ここで我慢か、押し倒すかで人生ルートが決まる。やり直しが効かない一発勝負の展開。
エ○ゲーなら押し倒すにしたい所だが‥俺は我慢だ。
しかし、必死で我慢している桃馬を試すかのように桜華は蕩けた声で話しかけた。
桜華「‥桃馬‥はぁはぁ、私‥体が熱いよ。」
桃馬の理性にクリティカルヒット!
完全に誘っている!
だ、だがこれは、裏を返せば体勢を立て直すチャンスだ。
桃馬「お、おお、そ、そそ、そうか。な、なら氷枕も、持ってくるよ♪」
桜華「だ、だめ‥行っちゃいや‥。と、桃馬なら‥静め方‥知ってるよね。」
桃馬「さ、ささっ、さあ?どうするのかな?」
知ってるけども惚ける桃馬。
すると、抱きしめていた腕が離れ、助かったと思いきや桜華はヴォルケーノに手を当てた。
桜華「‥これはなにかしら?」
桃馬「あ、ちょっ‥これは‥うぅ。」
咄嗟のことに思わず声が漏れそうになる。
桃馬の情けない姿に桜華の心は痺れた。
目の前にいる桃馬が、徐々にカッコいいから可愛いへと変わった瞬間である。
桜華は背後から桃馬の耳元で囁いた。
桜華「変態‥。」
桃馬「なっ///」
見も心も任せてしまうようなクールな声に桃馬の理性は切れた。
しかし、襲うのではなく桜華に身を任せるような感じでもたれ掛かった。
こうしてSに目覚めた桜華とMに目覚めた桃馬は、その後、桃馬に取っては情けなく、桜華に取っては充実した営みが始まった。
ある意味、前に進めたのは雪穂のお陰であった。
注意、この物語はフィクションです。
現実的にやる場合は別れ話を覚悟でお楽しみください。九割超えで家族間で亀裂が生じます。
息子たちがお楽しみのなか、景勝と雪穂はと言うと、夕飯の支度をしていた。
景勝「‥全く、雪穂の気持ちもわかるけどやり過ぎたな?」
雪穂「蒼紫に鬼のような顔で、孫を見せないって言われたときは怖かったわ♪」
言葉に合わず雪穂は笑顔だった。
景勝「本当にそうか?嬉しそうに見えるけど?」
雪穂「それはそうよ♪親に反抗するのは成長だからね♪」
景勝「いや、今回は反抗と言うには何か違う気がするけど‥。」
雪穂「クスッ、それより話は変わるけど、私も相当溜まってたのね。あなたが干からびても物足りなかったもの。」
景勝「やっぱり、定期的に相手しないとだめか‥。俺はもう四十超えの四十二歳だし‥。」
雪穂「あなたは若く見えるから大丈夫よ♪私もあと一年で四十歳ですよ♪」
景勝「‥雪穂も四十歳か。本当に早かったな。」
雪穂「えぇ、あなたに出会って‥体を調教され、蒼紫と桃馬を授かって、そしてまた調教されたり、したりと楽しかったですね。」
景勝「‥雪穂の思い出は調教しかないのか。てか、した記憶がないよ!?」
雪穂「クスッ♪冗談ですよ♪」
景勝「全く‥‥今夜覚えていろよ。」
雪穂「クスッ♪楽しみにしています♪」
その後、折角の夕飯が朝飯になるほど、今宵の佐渡家は乱れたと言う。
翌朝。午前六時半。
昨夜の淫行が嘘かのように、
景勝と雪穂はいつも通りの朝を迎えていた。
景勝「蒼紫と桃馬たち起きてこないな?」
雪穂「きっと、昨夜はお楽しみだったのよ♪」
景勝「‥もしそうなら、昨夜の佐渡家は乱れまくっていたな。」
雪穂「いっそのこと家族みんなでしたかったわね♪」
景勝「お、俺は嫌だな‥雪穂の乱れた姿は誰にも見せたくない。」
雪穂「クスッ♪可愛いこといってくれるわね♪」
景勝「か、可愛い言うな。と、歳を考えろよ全く。」
仲の良い夫婦は今日も惚気ていた。
そんな時、桃馬と桜華が眠そうな顔をして起きてきた。
景勝「やあ、おはようお二人さん。良く眠れたか?」
桃馬「おはよう~父さん‥一応良く眠れたよ。」
桜華「おはようございます。お父様、お母様~。」
雪穂「あらあら♪桜華ちゃんったら寝ぼけちゃって♪」
景勝「そのようだな、それなら二人とも顔洗ってこいさ。」
桃馬「そうするよ‥ふあ~。桜華行こうか。」
桜華「ふぁ~い。」
寝ぼけた二人が洗面所へ向かうと入れ替わるかのように、蒼紫夫婦が茶の間に入ってくる。
蒼紫「おはよう~、父さん、母さん。」
シノン&エルガ「おはようございます~。」
景勝「三人ともおはよう。それと蒼紫、寝ぼけてるかもしれないが、取りあえず服を着ろ。」
蒼紫「‥服?あっ‥。」
シノン「そう言われれば全裸ですね♪」
エルガ「わ、私としたことが、蒼紫の全裸が普通に見えてしまった。急いで部屋に戻ろう。」
エルガは蒼紫の腕を掴み部屋へと戻った。
雪穂「あらあら♪昨夜はみんなお楽しみだったみたいね♪」
景勝「若いっていいな~♪うんうん。」
さすが景勝と雪穂、このような事では全く動じない。
シノン「わふぅ~ん♪お父様、お母様~♪シノンを"なでなで"もふもふ"してください~♪」
雪穂「まあシノンちゃんったら、甘えん坊ね♪それ~♪もふもふ。」
景勝「蒼紫が羨ましいな~♪毎日可愛いシノンちゃんをもふれるんだからな~♪はぁ、また当分もふれないのか‥寂しい。」
シノン「わふぅん♪また来ますよ♪」
景勝「シノンちゃん凄く良い子!時間まで沢山もふるぞ!」
雪穂「なら私も~♪」
シノン「きゃふぅ~ん♪」
白い毛玉に癒される二人は、時間が許されるまでもふり続けたが、気がつけば通常運転の時間になっていた。
桃馬「それじゃあ、行ってくるよ。兄さんも体に気を付けてね?」
蒼紫「おうよ、それと桜華ちゃん弟を頼むね。」
桜華「は、はい!お任せください♪それではいってきます♪」
桃馬「‥うぐっ、頼られてないのか。」
こうして、いつもの生活ライフが再開したのだった。
桃馬「あ、そうだ、昨日撮った可愛い写真あるけど見る?」
桜華「ぜ、是非見せてください♪」