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迷子の僕

作者: とろめぐり

1ヶ月ぶりの投稿……懐かしいなー

 僕は進むべき道を間違えてしまった。

 あの道を進まなければならない時に僕は……どうして……


 のんきにアイスを食べていたんだ……



 僕は今日、他校と合同練習をするために、いつもとは違う道を通っていた。

 地図をみたとき

「これなら楽勝だな」

 と、地図を置いて家を出た。

 そして歩くこと数分

 迷った

 地図で見たときと、通路の数すくないなー、まぁいっか。というのを5回ほど行って、今、僕は海を見ながら、アイスを食べてます。

 何キロ歩いたのだろう?足が棒のようである。

 これでは合同練習にいけないなと思い、寝転がろうとしたとき電話がかかってきた。

「もしもし?」

「おい、鈴木今どこだ?」

「海です」

「……はっ?」

「だから海です」

「どこの海だ?」

「分かんないです」

「まわりに何がある?」

「地平線まで続いている海とそこで遊んでいる子供。そして反対側には森があります。ミンミン蝉がうるさいです」

「子供と蝉の情報はいらねぇよ。…………分かったぞ。今お前がいる場所」

「学校に近いですか?」

「学校と真逆な方向にいる」

 何言ってんだ? この先輩、と思った。

「お前、地図は?」

「家です」

 電話口から溜め息が聞こえた。

「お前物凄い方向音痴だから必ず地図は持って行けと言っただろうが……」

「いける……と判断しましたから」

「…………これからお前は誰かと一緒に行動するように。今からお前を迎えに行く。動くなよ。絶対にその場から動くなよ」

 先輩はそう言って電話を切った。

 僕は先輩の言葉をふりだなとわかり、すぐさま移動した。

 とりあえず海へ向かった。水着を持ってはいないけど。

 海水に当たりながら、浜辺を歩いていると、ボールが転がってきた。

「すいませーん」

 ボールを拾い、声がする方向を向くと子供が駆け寄って来ていた。先ほど見た子供だった。

「はい。どうぞ」

「ありがとう。お兄さんは一人?」

 古いナンパ方式だな、と思った。

「…まぁ一人かな」

「じゃあ遊んで」

 遠慮という言葉を知らないな。この子供。

「暇だからいいよ。何するの?」

「鬼ごっこ」

 ボール使わないのかよ……まぁいいけど

「じゃあどっちが鬼をする?」

「お兄さん」

 ……うん、分かっていたよ。子供に始めに鬼をさせるのは年上として、ダメだということは。

 けどね。じゃんけんという案を出して欲しかった。そこで僕が「いいよ、いいよ。僕が鬼をするから」と余裕をみせたかったのだが……。


「じゃあ10数えてから来てね!」

「うん…いーち、にーい、さー…………じゅーう」

 10秒数え終えて、周りを見渡すと男の子は、70メートルぐらい先で走っていた。

 ……フッまだまだだな。と僕は鼻で笑った。100メートル12秒台の僕だ。すぐに追いつく、と勢いをつけて走り……………………………………………勢いよく転んだ……。忘れてた。ここを砂浜だということに。綺麗に足が引っかかってしまった。

 ゆっくりと起き上がり、あの男の子がさっきいた場所を見ると居なくなっていた。どこにいるのだろう、とまた辺りを見渡すと砂浜で寝そべって寝ていた…………

 飽きてしまったのだろう。それは分かるけど、僕がやった事って鬼になり、かっこつけてから転ぶ……何やっているんだろう、僕……


 子供が寝ている隣で穴を掘り自分が入って30分、自転車が止まる音が聞こえた。

「おいこら鈴木!動くなって言っただろうが」

 先輩がこっちに近づいて来るような音が聞こえた。埋まっているせいでそっちを向けないからね。

「いやいや、先輩。あれどうみてもフリじゃないですか」

「フリじゃねぇよ。バカさっさと行くぞ」

「どこにですか?」

「他校の学校にだよ!」

「!」

「どんだけ驚いてんだよ。ほら埋まってないで早く出ろ。あと、隣にいる子はなんだ」

 すると男の子は

「このお兄さんが迷子になって大変そうだったので遊んであげていました」

「そうかー、ありがとうな」

「いやいや先輩、逆、逆」

「遊んでもらっておいてなんだその態度は!早く出てきて謝れ」

「逆ですってー(泣)あとですね先輩」

「なんだ?」

「出れません」

「……はっ?」

「自力じゃ出れません」

「バカか!本当にバカだなお前は」

 先輩と男の子に助けてもらい、出ることができた。


「本当にごめんな。早くお前も謝れ!」

「……ごめんなさい」

「大丈夫ですよ。好きでやってた事ですし」

 ……何だろう?僕が一番小さく見える気がする。

「では、またどこかでお会いしたら」

「本当にありがとうな。おい鈴木!早く行くぞ」

「……何だろう。目から涙が」







「あの男の子がお前を見捨てくれなかったから、良かったものの。お前はな~………………」

「先輩!」

「……なんだ?」

「帰っていいですか?」

「ダメに決まってんだろうが!反省の色がない!あと30分間正座してろ!」

「えー。見たいアニメが溜まってるんですよ~」

「プラス30分してやろうか?」

「…………」

 もし今喋ったら、今日ずっと正座する事になるかもしれない。


 それから先輩の説教は、30分を普通に越えて、一時間半正座をするはめになった……



 今日の教訓

「地図は持とう」

 以上


 先輩「お前一時間半なに聞いていた!あと30分説教追加だ!」


 僕「……今日の教訓、沈黙は金」


自分が鈴木君のキャラを気にいってしまったので、また書くかもしれません。

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― 新着の感想 ―
[一言] 鈴木くんはマイペースで良いキャラをしてそうですね(笑)迷子だというのに、アイスを食べる余裕があるとは……。その勇気、ちょっと羨ましいです(笑)
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