表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔王軍物語 ~ ドタバタ会議室 ~  OMOIDEver  作者: じゆう七ON
第1章 元勇者、魔王タロウ誕生

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

8/13

8話 冒険者侵入と、魔王軍の対応 その5

■□■━━━━━━━━━━━━━━━━━

魔界タイムズ(朝刊) 第8号

特集:魔王軍に激震、下請けの元勇者、玉座へ向かう!?

━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■


 魔界の秩序を揺るがす「下請けのおっさん」こと、元勇者が、ついに魔王城の奥深く、魔王の間に向かっているとの情報が編集部に飛び込んできた。


 その報告を受けた魔王軍のモンスターたちは、一斉に武器を構え、玉座の間の周囲を取り囲む臨戦態勢に入ろうとした。


 しかし、その厳戒態勢も、どこからともなく響き渡るゴブ吉の場違いな叫びによって、あっという間に霧散(むさん)した。「その人、魔王軍の下請けっす!」――その言葉は、凍てついた空気を一瞬にして温め、現場は拍子抜けするほどの混乱に(おちい)った(気がした)。


 この前代未聞の事態に、古株の魔族たちは静かに身構える。彼らは、そのボロボロの冒険者の服、そして、その眼差しに宿る疲労感の中に、歴代勇者の中でも変態的な強さを誇った、あの最強の男の面影を確かに見出しつつあった。


 魔界の未来は、史上最強のパートタイム労働者である元勇者の手に(ゆだ)ねられるのだろうか。魔王の真意はどこにあるのか。魔界タイムズは、この歴史的瞬間を夕刊で速報する予定だ。


───◎───◎───


朝刊の総評(ドラックス記者)

この出来事は、魔王軍の伝統と、新しい時代の価値観との衝突を象徴している。魔界の歴史に新たな一ページを刻むだろう。



◆◇◆━━━━━━━━━━━━◆◇◆



魔王軍物語 ~ ドタバタ会議室 ~

―― 8話 冒険者侵入と、魔王軍の対応 その5 ――


 深いダンジョンの穴から、疲労に満ちた男、元勇者が飛び出した。彼がたどり着いたのは、魔王軍の最高機関である会議室、虚無ノ議場ではなく、漆黒(しっこく)の玉座が荘厳(そうごん)(たたず)む、魔王城の心臓部だった。


 不測の事態に、玉座の間に控えていた魔王軍の精鋭たちが、一斉に武器を構え、侵入者を取り囲もうと身構える。


 魔王の玉座へと続く、深紅の絨毯(じゅうたん)には、元勇者が歩いてきたのか、泥と土の足跡が点々と続いていた。元勇者は、そんな殺気に満ちたモンスターたちを一瞥(いちべつ)(→ちらっと見る事)すると、いつもの疲れた表情でぼんやりと立ち尽くした。


 その静寂を打ち破ったのは、元勇者が飛び出してきた穴から、場違いな明るさで頭を出したゴブ吉だった。彼は、手柄をこれでもかとアピールするかのように、ぴょこんと穴から顔を出すと、周囲を誇らしげに見回しながら、満面の笑みで大声で叫んだ。


「その人、魔王軍の下請けの勇者っす! 僕が新しい在庫を探すのを、手伝ってもらってたんすよ! 僕の交渉術、なかなかのものっしょ?」


 ゴブ吉の言葉に、周囲のモンスターたちは、一瞬にして殺気を失った。その中の一匹、古株のグリモアが、信じられないものを見るかのように元勇者を凝視し、静かに(ぺーじ)(めく)りながら(つぶや)いた。彼の持つ魔導書が、静かに光を放つ。


「……まさか、歴史書にも記されていない事態である。かつて、勇者と魔王は、互いの存在を賭けた戦いを繰り広げる宿命にあった……。その変態的で強大なる力は、【災害】と記され幾度となく記録されているが……まさか、その歴史上の存在が、下請けの労働者となっていたとは……。我々の知識は、この事態を前にして無力である……」


 その時、玉座から立ち上がった魔王は、ゆっくりと、しかし確かな足取りで元勇者に歩み寄った。その威厳(いげん)ある声が、静寂に包まれた玉座の間に響き渡る。その声には、長年の旧友に再会したかのような、安堵の色が滲んでいた。


「――久しいな、勇者よ。ようやく、約束の時が来たか。待ちくたびれたぞ。この玉座の重みにも、そろそろ飽いていたところだ」


 元勇者は、疲れた顔を上げて魔王を見つめる。彼の顔には、安堵と同時に、何かを成し遂げたような満足感が浮かんでいた。そして、差し出された手を握り、これまでの苦労が報われたかのように、安堵の息を深く吐き出した。


「ああ……長かったぜ。約束通り、引き受けに来た。その重責(じゅうせき)、確かに引き受けたぜ。これで、お前も少しは楽ができるだろう」


 周囲の魔族が、信じられない光景に呆然と立ち尽くす中、魔王(リセラ)元勇者(タロウ)は、互いのローブとボロボロの冒険者の服を交換し始めた。ローブを脱いだ元魔王は、その威厳を捨て去り、華やかで優雅なオーラを(まと)い、笑みを浮かべながら話し始めた。


「あら、その風格……案外、様になっているじゃない。うふふ、私のこのゴージャスなローブ、貴方なら素敵に着こなせるわ。さあ、遠慮なく着てちょうだい」


 新魔王(タロウ)は、ボロボロの冒険者の服を脱ぎ捨て、重厚な魔王のローブを身につけた。その瞬間、彼の疲労に満ちた佇まいが、どこか威厳を増したような気がした。そして、元魔王勇者(リセラ)は、慣れた手つきで冒険者の服に着替え、軽やかに玉座から飛び降り、ダンジョンの穴へと向かって歩き出す。


 その軽やかな足取りを、魔王軍の品位を何よりも重んじるヴァパイアが信じられないといった顔で見つめる。彼女の顔には、衝撃と困惑の色が浮かんでいた。


「な、何をなさるおつもりですか、魔王様! そのボロボロの冒険者の服は、我が魔界の品位を損なうものではございませんか! おやめください!」


 元魔王勇者(リセラ)は、振り返り、優雅に微笑んだ。彼女の瞳は、かつての威厳を宿しながらも、今は自由な光を放っている。


「あら、ヴァパイアちゃん。品位なんて、この際、どうでもいいじゃない? 私は今から、自由という名の冒険に出るの。この冒険者の服、意外と動きやすくて最高よ! それに、たまには品位なんて忘れて、泥んこになって遊ぶのも悪くないわ」


 その言葉に、コボルトが、慌てて元魔王勇者(リセラ)のそばに駆け寄った。彼の小さな手には、つぎはぎだらけの、しかし心を込めて繕われたローブが握られていた。


「あ、あの! もしよかったら、僕のつぎはぎだらけのローブも、使ってくれませんか……! 僕が心を込めて(つくろ)ったんっす!」


 元魔王勇者(リセラ)は、コボルトの優しさに心を打たれたように、その小さな手を優しく握った。その顔には、慈愛(じあい)に満ちた微笑みが浮かんでいる。


「ありがとう、コボルト。貴方の優しさ、ちゃんと伝わったわ。でも、いいの。これはこれで、私の新しい冒険のユニフォームになるのよ」


 そう言って、元魔王勇者(リセラ)は、軽やかにダンジョンの穴へと身を投げた。玉座の間に残された幹部たちは、呆然(ぼうぜん)と立ち尽くした。その混乱の中、ジュエルが感極まった表情で両手を広げ、宙を仰ぐ。彼女の全身からは、キラキラとラメが光り輝き、玉座の間に散らばっていく。


「ああ……! なんて美しく、そして退廃的(たいはいてき)な物語なの! これこそ、真の芸術よ! ボロボロの布切れが、希望と冒険を象徴するだなんて……私、今から全身にラメを(まと)って、その穴に飛び込みたいわ! そして、その穴の奥で、新たな美を発見するのよ!」


 ジュエルの芝居がかった言葉に、ガーゴイルが眉間(みけん)に深い(しわ)を寄せ、目を赤く光らせながら厳格に問い詰める。その威圧的な声は、石の壁に反響し、玉座の間に轟いた。


「何を言っているのだ、ジュエル! 貴様、その姿で穴に飛び込むとは、芸術の品位を貶めるつもりか? ラメは、本来、神聖な儀式を(いろど)るものではないか! 軽薄な発想は、魔王軍の規律を乱すだけだ!」


 その時、歴史のすべてを知るグリモアが、静かに(ぺーじ)(めく)りながら、自問自答するように(つぶや)いた。彼の知識を司る魔導書が、何事かを懸命に探しているかのように、せわしなく(ぺーじ)をめくり続ける。


「……かつての歴史を紐解けば、魔王と勇者は常に敵対関係にあり、平和は力によって勝ち取るものであった。しかし、この事態は……その常識を覆す、新たな時代の夜明けであるのか? ……いや、我々の記録には、この事象を説明する術がない……。歴史とは、常に予期せぬ出来事によって書き換えられるものなのか……?」


 その混乱を収めるべく、虚無ノ議場から駆けつけたスラポンが、玉座の間に立ち尽くす幹部たちを見渡した。彼の冷静な瞳は、すべてを正確に捉え、事態を分析していた。彼は一歩前に出ると、静かに言葉を紡ぎ出す。


「皆さん! 落ち着いてください! 事態は理解しました。しかし、この場で混乱していては、魔王軍の名が廃ります。まずは、新魔王様の御命令を(あお)ぎ、新たな方針を定めるべきです。この事態をどう捉え、どう行動すべきか……我々に問われているのは、その一点です」


 スラポンの言葉に、幹部たちの視線は一斉に新魔王へと向けられた。新魔王は、魔王のローブを身につけ、静かに玉座に座り、ゆっくりと口を開く。その声が響いた瞬間、場の空気は一変した。まるで、これまでバラバラに響いていた不協和音が、一瞬にして完璧なハーモニーへと収束したかのようだった。


「――静まれ」


 玉座の間は、絶対の静寂に包まれた。新魔王の瞳は、疲労の色を宿しながらも、確固たる意志に満ちている。


「――伝説で必殺の今日この日から、我々は変わる。古い常識を壊し、新たな価値を創造するのだ。勇者も魔王も、ただの肩書きに過ぎない。重要なのは、その存在が何を生み出すかだ。我々は、自らの手で、新たな歴史を(つむ)いでいくのだ」


 新魔王の言葉は、まるで新しい旋律を(かな)でるかのように、セイレンの心を揺さぶった。彼女は静かに目を閉じ、その美しい歌声で言葉を紡ぎ出す。


「ああ、あなたのその言葉……まるで、新しい歌の始まりみたい……! あなたの魂の音色が、私の心に深く響くわ……! どんなメロディーが生まれるのかしら……!」


 セイレンの詩的な言葉が玉座の間に響き渡る中、その美に呼応するようにジュエルが感嘆(かんたん)の声を上げる。彼女は再び両手を広げ、恍惚(こうこつ)とした表情で空を(あお)いだ。


「ああ、なんと……! 私の魂が震えるわ! その言葉、まさに美そのもの! 私も今、新しい価値を創造したい! この玉座を、もっと美しいクリスタルで飾り付けましょうか! それとも、この玉座をラメで埋め尽くして、最強の魔王の座としますわ! これこそ、新時代の美の革命よ!」


 ジュエルの暴走を許すまじと、ガーゴイルが目をさらに赤く光らせ、玉座に駆け寄る。その動きは、まるで巨大な岩が崩れ落ちるかのようだった。彼はジュエルを威圧するように、真正面に立ち、厳格な言葉を放った。


「お前、それで本当にいいと思っているのか? 玉座とは、魔王軍の威厳を象徴する神聖な場所ではないか! ラメなどという軽薄なもので、その品格を汚すなど、断じて許されることではない! 貴様のそのくだらん発想は、即刻廃棄すべきだ!」


 混乱は、いまだ収まらない。玉座の間には、新魔王の静かな言葉と、ジュエルとガーゴイルの激しい言い争いが、まるで嵐のようにこだましていた。魔王軍の新たな歴史は、こうしてドタバタと幕を開けたのである。



■□■━━━━━━━━━━━━━━━━━

魔界タイムズ(夕刊) 第8号

速報:魔王まさかのシフト交代? 旧魔王は謎の旅へ!?

――新魔王の伝説で必殺な改革、始まる!

━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■



 「下請けのおっさん」こと、元勇者が新魔王に就任!旧魔王は長年の責務(せきむ)から解放されたかのように、元勇者と謎の「約束」を果たし、ボロボロの冒険者の服で自由気ままな旅へと出発した。この前代未聞の玉座交代劇に、魔王軍の幹部たちは大混乱に(おちい)っている(気がした)。


 新魔王は「――伝説で必殺の今日この日から、我々は変わる」と宣言。その言葉は、まるで静かな湖面に投じられた一石のように、魔界全土に波紋を広げた。


 玉座をクリスタルやラメで飾り付けようと提案するジュエルと、それに激しく反発するガーゴイルの姿も目撃されており、新体制の先行きは不透明だ。


 新魔王の宣言は、魔界に新たな価値観をもたらすのだろうか。それとも、魔王軍の玉座はラメに埋もれてしまうのだろうか。魔界の明日は、誰も予測できない。


───◎───◎───


夕刊の総評(ドラックス記者)

歴史は常に変化する。しかし、その変化がここまで劇的なものになるとは、誰も予想していなかっただろう。旧魔王の謎めいた旅立ち、そして新魔王の言葉は、今後の魔界のあり方を根底から変えるかもしれない。我々記者は、この歴史の目撃者として、冷静に事実を伝え続ける義務がある。



◆◇◆━━━━━━━━━━━━◆◇◆



魔界名言解説コーナー

今週の名言ピックアップ&解説


───◎───◎───


発言者:魔王(元)(リセラ・セラ)


発言:「――久しいな、勇者よ。ようやく、約束の時が来たか。待ちくたびれたぞ」


詳細解説: 長年の宿敵であるはずの勇者に対し、旧友を迎えるかのように発せられた一言。魔王と勇者の間に、我々の知り得ない謎の「約束」が存在したことを強く示唆(しさ)している。敵対関係の裏に隠された真実とは何か、魔界の歴史における最大のミステリーの幕開けを告げる言葉である。


───◎───◎───


発言者:元魔王勇者(リセラ・セラ)


発言:「あら、品位なんて、この際、どうでもいいじゃない?」


詳細解説: 魔界の秩序と品位を重んじるヴァパイアに対し、元魔王勇者(リセラ・セラ)が発した、自由を象徴する言葉。長きにわたる魔王としての義務から解放された喜びと、新たな冒険への期待が込められている。この発言は、魔界の階級社会に一石を投じた。


───◎───◎───


発言者:新魔王(田中タロウ)


発言:「――伝説で必殺の今日この日から、我々は変わる。古い常識を壊し、新たな価値を創造するのだ。」


詳細解説: 新魔王(田中タロウ)の理念と決意を表明した、魔王軍の未来を決定づける名言。これまでの常識を打ち破り、新たな時代を創造するという強い意志が込められている。魔王軍物語における最も重要な名言の一つである。



◆◇◆━━━━━━━━━━━━◆◇◆



魔界タイムズ特別調査:玉座交代に関する市民アンケート


───◎───◎───


Q. 旧魔王が元勇者と玉座を交代し、旅に出たことをどう思いますか?


回答率 選択肢


48%  魔王にだって、自由な時間が必要だ

32%  元勇者の新魔王、応援したい!

15%  魔界の未来が心配だ

5%  魔王様、戻ってきて……


───◎───◎───


Q. 今回の騒動で、一番共感した発言は?


支持率 発言者


40%  新魔王(タロウ)「勇者も魔王も、ただの肩書きに過ぎない」

30%  元魔王勇者(リセラ・セラ)「あら、品位なんて、この際、どうでも……」

15%  ヴァパイア「我が魔界の品位を損なうものではござ……」

10%  コボルト「僕のつぎはぎだらけのローブも、使って……」

5%  ジュエル「私の魂が震えるわ!」


───◎───◎───


市民の声(抜粋)


ゴブリン族・23歳「元勇者、僕の憧れっす! 僕もいつか、魔王になれるっすかね! まずは、パートから始めてみようかな!」


スライム族・17歳「新しい魔王様、なんだか疲れてるみたいだなぁ。ぬるぬるさせてあげたいなぁ。ぬるぬる……」


オーク族・32歳「結局、拳が一番だ! 新魔王と拳で語り合ってみてえ! まずは力仕事からっしょ!」


ハーピィ族・22歳「上のほうから見てたっぴ! あのローブ、新魔王様のほうが似合ってたっぴ!」



◆◇◆━━━━━━━━━━━━◆◇◆



『魔界なんでも相談室』 ~読者の声に、魔王軍エリートたちがお答えします~


質問①:魔王様が女性だったと言う噂が流れているのですが本当でしょうか?(ハーピィ族・15歳)


ヴァパイアの回答:

「そのご質問は、我が魔王軍の威厳を揺るがす不敬(ふけい)な噂ですわ。魔王の性別など、瑣末(さまつ)(→ささいな事)な問題に過ぎません。重要なのは、玉座に座る者が魔界の秩序と品位を保つに足る存在であるか、その一点ですわ。ましてや、噂話に惑わされ、下品な好奇心を満たそうとするなど、我が貴族の誇りが許しません。即刻、その噂を心から廃棄なさい!」


ジュエルの回答:

「あら、なんて素晴らしい質問! 魔王様が女性? うふふ、私は知っていましたわ! あのゴージャスなローブの着こなし、そしてあの優雅な立ち振る舞い……あれは、女性にしか持ち得ない芸術的な美しさですわ! 性別を超えた、魂の美。それが、あの元魔王様の真の姿なのですわ! ああ、私も彼女のように、美を求めて旅立ちたい……!」


ガーゴイルの回答:

「何を言っているのだ? 魔王の性別がどうであろうと、我々の任務に何の関係があるのか? 魔王とは、魔界の頂点に立つ、絶対的な存在である。性別などという軽薄な区分で、その威厳を測ろうとするな! 貴様のそのくだらん発想は、即刻、心から廃棄すべきだ! 規律を重んじ、任務に集中しろ!」


グリモアの回答:

「歴史書には、魔王の性別について明確な記述は存在しない。魔王とは、その称号を継承する者であり、種族や性別、個人的な嗜好(しこう)とは無関係に、魔界の統治者としての役割を果たす存在である。しかし、口伝や古文書には、時として女性的な性質を()びた魔王が存在したという断片的な記録も残されているのである。故に、その噂が真実である可能性は、歴史的に見ても否定できない。歴史とは、常に新しい発見によって書き換えられるものである……。」



◆◇◆━━━━━━━━━━━━◆◇◆



投稿コーナー「魔界の伝言板(匿名希望の叫び)」


冥界の戯言 ~ 貴様らに下す絶対命令 ~


担当:冥界の帝王『悩める愚かも共たちよ! 全てを答えてやろう!』


投稿: 最近、カフェを開いたのですが、人間界の流行は需要がありますか?

担当: 貴様の凡庸(ぼんよう)な発想に吐き気がする。そんなものは潰してしまえ。


投稿: 友達と喧嘩しました。仲直りする方法を教えてください。

担当: 貴様に友など必要ない。孤独こそが強さなのだ。


投稿: 冥界の帝王様って、孤独で寂しくないんですか?

担当: くだらん! 孤独は最強の証だ!


投稿: 魔物の体が重くて、思うように動きません。どうすれば?

担当: 貴様はただ怠けているだけだ。死ぬまで働け!


投稿: 帝王様の玉座は、どんな素材でできていますか?

担当: 私の玉座は、貴様らの血と涙でできている。


投稿: 地獄の熱さに耐えられません。涼しい場所はありませんか?

担当: 貴様の軟弱な魂を鍛え直してやろうか?


投稿: 帝王様も、たまには笑ったりするんですか?

担当: 私は愚か者を見て笑う。貴様を見ていれば飽きないな。


投稿: 地獄の鬼と結婚しました。幸せです!

担当: くだらん!愛など、この私には無縁だ。


投稿: 帝王様も、かつては誰かの下僕だったりしたんですか?

担当: 貴様のくだらん妄想に付き合う気はない!


投稿: 帝王様の好きな食べ物は何ですか?

担当: 貴様の魂だ。



◆◇◆━━━━━━━━━━━━◆◇◆



キャラクターカード


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


カードNo.036 / レアリティ:【SR】

【伝説の継承者】 新魔王


所属部門:【魔王軍魔王】


性格:【威厳とカリスマを意識している。新しい価値観や効率を重視する。】


今回のエピソード:【元勇者として旧魔王と玉座を交代し、新魔王に就任。混乱する幹部たちを「静まれ」の一言で鎮圧し、新たな魔王軍の理念を宣言した。】


能力値:【HP: ∞、MP: ∞、攻撃力: 9999、防御力: 9999、魔法攻撃力: 9999、魔法防御力: 9999】


特殊能力:【伝説で必殺の一言:場にいるすべての魔物の動きを止め、思考を停止させる。議論を強制的に収束させる絶対的な言霊。】


言葉:【伝説で必殺の――今日この日から、我々は変わる。古い常識を壊し、新たな価値を創造するのだ。】


弱点:【長年の激務による疲労が抜けず、時々現実的な愚痴をこぼすことがある。】


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


カードNo.037 / レアリティ:【SR】

【自由を求める放浪者】 元魔王勇者


所属部門:【元魔王軍魔王】


性格:【美意識が高く、優雅な振る舞いを好む。】


今回のエピソード:【長年の魔王の役目を終え、元勇者との約束を果たす。品位を重んじるヴァパイアをよそに、自由な冒険者の服で旅立ち、新しい生き方を模索する姿を見せた。】


能力値:【HP: ∞、MP: ∞、攻撃力: ∞、防御力: ∞、魔法攻撃力: ∞、魔法防御力: ∞】


特殊能力:【美の支配:すべての物理法則を捻じ曲げ、自身と周囲の空間を美しく変質させる。見た目の美しさを追求するほど、能力値が上昇する。】


言葉:【あら、品位なんて、この際、どうでもいいじゃない? 私は今から、自由という名の冒険に出るの。】


弱点:【退屈な日常や、美意識に反する事象に触れると、著しくモチベーションが低下する。】


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


✜✜✜✜✜✜✜✜✜✜


カードNo.038 / レアリティ:【R】

【威厳の守護者】 ガーゴイル


所属部門:【防衛部門代表】


性格:【頑固で生真面目。威厳を重んじる。怒りが大きいと目が赤く光る。】


今回のエピソード:【魔王軍の玉座の威厳が軽んじられることに激怒。ジュエルの軽薄な発想に厳しく反発し、魔王軍の規律と品格を守ろうと奮闘した。】


能力値:【HP: 80、MP: 50、攻撃力: 70、防御力: 90、魔法攻撃力: 30、魔法防御力: 60】


特殊能力:【威厳の圧力:目を赤く光らせ、相手に強烈な威圧感を与える。これにより、相手は発言を撤回するか、論理的な回答を求められる。】


言葉:【お前、それで本当にいいと思っているのか? ラメなどという軽薄なもので、その品格を汚すなど、断じて許されることではない!】


弱点:【融通が利かない頑固さゆえに、新しい価値観やユーモアを理解するのが苦手。】


✜✜✜✜✜✜✜✜✜✜


✜✜✜✜✜✜✜✜✜✜


カードNo.039 / レアリティ:【R】

【美の伝道師】 ジュエル


所属部門:【美術戦術顧問】


性格:【高貴ナルシスト・美にこだわる。感情豊かで、詩的な表現を好む。】


今回のエピソード:【新魔王の言葉に感動し、玉座をクリスタルやラメで飾り付けようと提案。芸術的な感性で物語を捉え、混乱をさらに深めた。】


能力値:【HP: 40、MP: 80、攻撃力: 20、防御力: 50、魔法攻撃力: 70、魔法防御力: 60】


特殊能力:【芸術的解釈:どんな出来事も、自分にとって都合の良い芸術的な物語として再解釈する。これにより、自身の精神状態を常に最高に保つ。】


言葉:【ああ……! なんて美しく、そして退廃的な物語なの! これこそ、真の芸術よ!】


弱点:【美にこだわりすぎるあまり、現実的な問題や論理的な議論から逸脱しがち。】


✜✜✜✜✜✜✜✜✜✜


+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*


カードNo.040 / レアリティ:【N】

【謙虚な仕立て屋】 コボルト


所属部門:【庶務部門】


性格:【おっちょこちょいで不器用。ドジっ子。】


今回のエピソード:【元魔王勇者の旅立ちに際し、自作のつぎはぎローブを献上しようとした。その純粋な優しさで、場を和ませる役割を果たした。】


能力値:【HP: 20、MP: 25、攻撃力: 30、防御力: 20、魔法攻撃力: 10、魔法防御力: 15】


特殊能力:【愛の裁縫:どんなにボロボロな服でも、愛情を込めて繕うことができる。この能力で繕われた服は、着用者の心が温まる。】


言葉:【あ、あの! もしよかったら、僕のつぎはぎだらけのローブも、使ってくれませんか……!】


弱点:【不器用で、大事な場面でよく転んだり、物を落としたりする。】


+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ