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魔王軍物語 ~ ドタバタ会議室 ~  OMOIDEver  作者: じゆう七ON
番外編

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13/13

番外編 魔界の少子高齢化について

■□■━━━━━━━━━━━━━━━━━

魔界タイムズ(朝刊) 第X号

深刻:魔王軍、おじいちゃん軍団へ!?

――平均年齢が過去最高を更新

━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■


 魔界統計局が発表した最新の調査結果によると、魔王軍構成員の平均年齢が昨年比で200歳上昇したことが判明した。


 軍の50%が「昔はよかった」と語る老兵で占められ、若手魔族の「魔王軍離れ」が深刻化している。


 原因は勇者ギルドによる積極的なヘッドハンティングだ。


 勇者ギルドは「完全週休二日制」「カフェテリア完備」をうたい、新卒魔族を次々と勧誘。


 一方、魔王軍はいまだに「上官への『忠誠の雄叫び』1万回唱和しょうわ」が新人教育の柱となっている。


 広報部門のアシスタント、ケットシー氏は「このままじゃ軍が消滅しちゃうにゃ!」と危機感をあらわにしており、本日緊急幹部会議が開かれる予定だ。


 なお、会議に先立ち、地下技術部門のモグゾー氏が新魔王専用の「伝説で必殺の昇降式回転玉座」の最終調整を行っている姿が目撃された。


 モグゾー氏は「ボンドの乾燥が間に合わねえんだよ! 誰だ、座面に重いラメを塗りたくったのは!」と激昂しながら、泥にまみれて歯車を叩き調整していた(気がした)。


 この椅子の仕上がりが、今日の会議の「流れ」を左右することになりそうだ。


───◎───◎───


「朝刊の総評(シルフ記者)」


 マジで魔王軍、おじさん臭すぎ! 精神論ばっかで給料が「やりがい」とか、今の若者には絶対ムリ。もっとキラキラした魔王軍にアップデートしないと、誰も来ないっしょ。モグゾーさんの椅子も、なんか爆発しそうな予感しかしないんだけど!



◆◇◆━━━━━━━━━━━━◆◇◆



魔王軍物語 ~ドタバタ会議室~

―― 番外編:魔界の少子高齢化について ――


 魔王城の深奥に位置する戦略会議室。かつては冷徹な軍議が行われていたその場所は今、どんよりとした停滞感と、どこからともなく漂う湿布しっぷのような匂いに包まれていた。


 仕切り役のスラポンは、震える手で真っ黒なインクが染みた一枚の統計資料を卓上に広げ、一同を見渡した。


「えー、統計データによると、魔王軍の平均年齢が昨年比で200歳上昇した。このままでは、軍の50%が『昔話しかしない老人』で埋め尽くされる。非常に由々しき事態だ。ぽん」


 スラポンの言葉を裏付けるように、隣に座るアックマが、冷徹な指つきで眼鏡のブリッジを押し上げた。


 彼は手元の端末を操作し、青白く光るホログラムのグラフを空間に投影する。


 そこには、魔王軍の志望者が急降下する無慈悲な折れ線が描かれていた。


「補足します。昨今のデータによれば、新卒魔族の志望率は低下の一途。彼らは『家業のダンジョンを継ぐのはコスパが悪い』と吐き捨て、代わって『勇者ギルド』への転職を希望しています。理由は『手厚い福利厚生』と『完全週休二日制』。親の代からの迷宮を放置して、敵陣営のサラリーマンになる……このままでは魔界の伝統と共に、軍は自壊じかいします」


 その言葉が終わるか終わらないかのうちに、最長老のドラゴマックスが深く、重苦しい溜息をついた。


 彼の鼻孔びこうからは、数百年分のススが混じったような黒煙が漏れ出し、会議室の視界をさえぎっていく。


 その目は遠く、数百年前の荒野を見つめている。


「……なんという嘆かわしいことじゃ! 昔はよかった……。親の背中を見て育ち、血を分けた迷宮を守り抜くことこそが魔族の誉れじゃった。それを今の若造どもは、歴史ある家業を『オワコン』呼ばわりして、あろうことか宿敵のギルドでヘラヘラとデスクワークを志望しおる! 『ワークライフバランス』だと? 睡眠は来世で取れ! 軟弱者が! 魔族なら一生、闇と埃にまみれて戦い続けるのが筋というものじゃわい!」


 ドラゴマックスの懐古主義に、広報アシスタントのケットシーが毛を逆立てて食ってかかる。


 彼女は円卓の上にひらりと飛び乗り、鋭い爪を隠した肉球を、ドラゴマックスの鼻先に突きつけた。


「おじいちゃん、その『死ぬまで残業』みたいなブラックすぎる精神論は現代の若者には1ミリも響きませんにゃ。今の新卒魔族が求めているのは、福利厚生と明確なキャリアパスだにゃ! ホワイトな魔王軍じゃないと誰も来ないにゃ!」


 ドラゴマックスは、小さな猫に指図されたことに憤慨ふんがいし、卓上の書類が吹き飛ぶほどの勢いで拳を叩きつけた。


「ホワイトだと!? 魔王軍は漆黒であるべきじゃ! 24時間365日、たったか~えまっすか! と言う緊張感が、今の若者には足りんのじゃ!」


 ドラゴマックスが憤慨ふんがいし、鼻から黒煙を噴き上げる横で、ヌメヌメが床に粘液で「少子高齢化反対」とゆっくり書き始めた。


 その文字はヌルヌルと光り、会議室の床を無駄に滑りやすくしていく。


 その隣では、膨大な魔導書を積み上げたグリモアが、眼鏡の奥の瞳を怪しく光らせ、深淵しんえんから響くような声で語り始める。


「かつて、暗黒暦502年における繁殖促進政策においては、まず魂の共鳴を物理的な……(中略)……したがって、歴史的観点から言えば、魔族のアイデンティティの再定義が必要であり、その根幹を成すのは……」


 話が長くなるのを察知したアックマが、手元の万年筆をカチリと鳴らし、すかさずシャープなツッコミを入れる。


「グリモア代表、長いです。3行でお願いします」


 グリモアは一瞬だけ侮蔑ぶじょくを含んだような沈黙を保ったあと、その深遠しんえんな知識を限界まで圧縮して吐き出した。


「……歴史は繰り返す。対策が必要である。愛が足りぬ。……である」


 「愛」という抽象的な単語が放たれた瞬間、ケットシーが再び身を乗り出し、机を肉球で「バンッ!」と叩いてさえぎった。


 彼女の耳がイライラと小刻みに震える。


「愛も足りないけど、圧倒的に『休み』が足りないんだにゃ! その『死ぬまで残業』みたいなブラック精神論が少子化の元凶だにゃ! 今の若手は、上官への挨拶の角度を叩き込まれる暇があるなら、推しのライブに行ったり、有給取って温泉に行きたいんだにゃ! ホワイトな魔王軍にならないと、新卒はみんな勇者ギルドに転職しちゃうにゃ!」


 若者の切実な代弁に、ドラゴマックスは信じられないものを見るような目で、愕然がくぜんと声を震わせた。


「なっ……勇者ギルドだと!? 誇り高き魔族が、あんな福利厚生ばかり充実した軟弱な組織に……!」


 グリモアの三行に凝縮された結論に、何か別の光明を見出したのか、補給部門のゴブ吉が、掘り出し物を見つけたような調子で勢いよく挙手した。


「だったら、ダンジョン内に出会いの場を作るのはどうっすか!? 『婚活迷宮』っす! 暗闇でどさくさに紛れて手をつなぐ作戦で、バカップル続出っすよ!」


 あまりに不謹慎で現実味のない提案に、偵察部門のワーウルフが鋭い爪で卓を叩き、血管を浮き上がらせて関西弁の怒号を浴びせる。


「やかましいわ! 誰が命がけで婚活すんねん! 罠に引っかかって死んだら元も子もないやろ! 現場の空気考えろ!」


 殺伐とし、今にも乱闘が始まりそうな空気の中、癒し部門のフェリーナが、隣り合う者たちの肩にそっと手を置いた。


 彼女から放たれる柔らかな魔力が、荒んだ心を静めていく。


「……争わないで。それよりも、安心して子供を育てられる環境が必要です。ダンジョン内に、魔力供給機能付きの託児所を作るのはいかがでしょうか……?」


 外交部門のリザードは、その慈愛じあいに満ちた提案に深く感動し、尻尾を丁寧なリズムで床に打ち付けながら、礼儀正しく頭を下げた。


「それは異議なしでございますリ! 次世代の育成こそ最大の投資。文化の継承なくして軍の存続はあり得ませんリ」


 だが、そんな温かな空気も、アックマが突きつけた冷酷な収支報告書によって一瞬で凍りついた。


 彼は眉ひとつ動かさず、数値を指し示す。


「却下。それについては、今のコスト計算上、必要性を感じません。戦力外の個体にリソースを割くのは非効率的です」


 議論が平行線を辿り、重苦しい沈黙が流れる中、ヌメヌメが自らの粘液を使い、床に新魔王の可愛らしいデフォルメイラストを描き上げた。


「新魔王様、だぁ~いすきっす~」


 アックマは床の不浄な汚れを眺めるような軽蔑の眼差しを向け、感情を一切排した声で命じた。


 「それも今は必要ありません(即答)。公序良俗に反します。後で完全に消しておいてください」

 

 全否定を食らったヌメヌメは、まるで乾燥したナメクジのようにシュルシュルと縮み上がり、絶望の表情を浮かべた。


「……(´・ω・`)ショボーン」


 会議が完全なカオスにおちいり、収拾がつかなくなったその時、議場の中央で「ガガガ、ガコンッ!」と、明らかに調整不良な重低音が鳴り響いた。


 床の一部が激しく振動しながら沈み込み、下から豪華な椅子に座った新魔王がせり上がってくる。


 だが、モグゾーのギミック設定ミスにより、椅子は遊園地のアトラクションのような猛スピードで旋回を始めた。


「(回転に耐えながら)……う、うぷっ……伝説で必殺の……目が……回る……」


 昇降機の裏側で、煙を吹くギアを必死に叩いていたモグゾーが、顔を真っ青にして叫び声を上げた。


「あっ、ヤベッ! 出力のギミック間違えた!」


 新魔王が決め台詞を言い切る前に、椅子は猛烈な勢いで逆回転を始め、再び床下へと吸い込まれていった。


(床下の暗がりからの声)


「モグゾー! まだだ! まだセリフの途中だ! 戻せ! 伝説で必殺のタイミングで戻せ!」


 数秒後、金属同士がきしむ耳障りな音とともに、再び新魔王が上昇。


 今度は回転が止まったものの、彼の顔色は青白く、その足取りはふらついている。


 それでも彼は、必死にカリスマを演出し直した。


「――こんにちわ。……ふぅ、二回目ですね。これが新時代の、伝説で必殺の登場スタイルです」


 新魔王は続けて、一気にまくしたてた。


「聞け! 魔界のアップデートを行う! 勇者の討伐報酬には暗号資産『魔っとコイン』を採用! ドラゴマックス、貴殿の老害……失礼、貴重な経験はすべてデジタルアーカイブ化し、AIに学習させよ! 古典は廃止し、義務教育にプログラミングを導入! 資産の形成には「魔SA」を制度で作り、魔界株の運用と魔地銀の利上げ利下げを理解せぬ者に明日はな……」


 演説の佳境に入った瞬間、再び足元の床から「ベリッ」という嫌な音とともに、強烈な摩擦音が響き渡った。


「あ、ボンドが剥がれた! 勝手に沈むぞ!(モグゾーの声)」


 床の下降が止まらず、新魔王は慌てて椅子の肘掛けにしがみついた。


「なっ!? ちょっ、まだ利上げの話が……ロボットとAIの採用について……ああっ! 伝説で必殺の退場――!!」


 新魔王は、話を完結させる前に再び椅子の回転と共に床下へ消えていった。


「「「「「ええええええええーーー!!!」」」」」


 静まり返っていた会議室は一転、阿鼻叫喚あびきょうかんの渦に包まれた。 


「魔王様が飲み込まれたぞ!」


「床下の魔力供給が暴走してるんじゃないか!?」


「利上げの話はどうなったんだ!?」


 幹部たちは椅子から立ち上がり、穴が開いた床を覗き込んで大騒ぎである。


 ワーウルフは椅子を蹴倒して立ち上がり、穴の中をのぞき込んで怒鳴り散らした。


「おいモグゾー! 貴様、新魔王様をどこへやったんや! 現場の不手際じゃ済まされんぞ、ワレ! 伝説で必殺の退場って、ギャグか何かか!?」


モグゾーもまた、油と泥にまみれた顔をゆがめ、壊れたレバーを握りしめたまま半泣きで叫び返した。


「だからボンドが乾く前に動かすなって言ったんだよ! 重すぎんだよあの椅子! 誰だよ! ラメなんて塗りたくったやつは!」


 会議室が暴動寸前の騒ぎになる中、仕切り役のスラポンがプルプルと震え、大声を上げた。


「静粛に!! 全員、いったん落ち着くぽん! 新魔王様は……その、あのようなアバンギャルドな退場スタイルを好まれているだけだ!(ということにしておく)! 議題はまだ終わっていない! 少子高齢化対策は、今の新魔王様の『アップデート』という言葉に集約されている。各自、今の言葉を胸に、次世代への投資を惜しまないようにするんだぽん!」


 スラポンが必死に場をまとめようとしたその時、会議室の重厚な大扉がゆっくりと開き、遅れてきたジュエルとヴァパイアが、優雅な足取りで入室してきた。


 ジュエルは扇子で顔の下半分を隠し、鼻を突くボンドと粘液ねんえきの臭いに、露骨に嫌悪感を示した。


「あら、新魔王様はどこに行ったの? この会議室、なんだか生臭いわ。粘液だらけじゃない」


 ケットシーは、もはや全てを諦めたような賢者モードで、床にぽっかり開いた奈落ならくを指差した。


「新魔王様なら、床の下だにゃ」


 二人の美女は顔を見合わせると、不敵な微笑みを浮かべ、ハイヒールのかかとで床を力いっぱい蹴り破った。


「お話の途中でしょう? 逃がしませんわよ!」


 開いた大穴に、二人の美女が飛び込んでいく。


 その光景を、ヌメヌメは床をいながら、恍惚こうこつとした目で見つめていた。


「新魔王様……幸せそうっす……」


 ヌメヌメが床に描いた新魔王の顔の似顔絵が、どこか微笑んでいるように見えた。




 ――その後、床下から声が聞こえる


「誰か、伝説で必殺の、ハシゴを持ってきてください……」


 という声を全員で必死にかき消しながら、会議は無理やり幕を閉じた。


 明日から魔王城には、なぜか「伝説で必殺の託児所(ラメ入り)」が建設される予定である。



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魔界タイムズ(夕刊) 第X号

速報:新魔王、経済改革「魔っとコイン」を提唱!

――会議室は物理的に崩壊

━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■



 本日の戦略会議は、魔王軍の歴史を塗り替えるカオスな結末となった。


 新魔王から提案された「魔っとコイン」の導入により、魔界経済は一気にデジタルシフトを加速させている。


 老兵ドラゴマックス氏は、しぶしぶ自身の経験をデジタルアーカイブに登録。


「ワシの火炎放射(215の型)」がデータ化される様子を複雑な表情で見守っていた(気がした)。


 一方で、会議室の床を破壊したジュエル氏とヴァパイア氏の影響で、地下技術部門のモグゾー氏は「もうボンドじゃ直らねーよ!」と半泣きでそこら中に出来た床の修復に追われている。


 なお、新採用の「魔っとコイン」は、現在のところ価値が極めて不安定だ。


 ゴブリンたちの間では「クレープ1個=500魔っとコイン」か「1000魔っとコイン」かを巡り、早くも激しい暴動(という名の食いしん坊議論)が交わされている模様。


 明日には価値が暴落して、ただのデジタル石ころにならないことを祈るばかりである。


───◎───◎───


「夕刊の総評(シルフ記者)」

 魔っとコイン、爆上がりしたらマジ卍なんだけど、今のところ怪しい投資案件にしか見えない件。でも、託児所にラメが入るのは楽しみだね!超バズりそう!



◆◇◆━━━━━━━━━━━━◆◇◆



魔界名言解説コーナー


───◎───◎───


発言者:新魔王


発言:「これが新時代の、伝説で必殺の登場スタイルです」


詳細解説:自身のドジ(床の故障)をあたかも計算された演出であるかのように言い張る不屈の精神。新しい価値観を提唱ていしょうするリーダーとしての意地が垣間かいま見える。


───◎───◎───


発言者:アックマ


発言:「新卒魔族の志望率は低下の一途。彼らは『家業のダンジョンを継ぐのはコスパが悪い』と吐き捨て、代わって『勇者ギルド』への転職を希望しています」


詳細解説:魔界における「伝統」と「合理性」の衝突しょうとつを冷静に分析した一言。親の代からの迷宮経営を「コスパ」という物差しで測る若者の冷徹さを浮き彫りにした。


───◎───◎───


発言者:ヌメヌメ


発言:「……(´・ω・`)ショボーン」


詳細解説:溢れんばかりの愛と粘液をアックマに完全否定され、全否定された悲しみを顔文字一つで表現した絶望の淵。魔界の厳しい現実コンプライアンスに直面した切なさを表している。



◆◇◆━━━━━━━━━━━━◆◇◆



魔界タイムズ特別調査:魔界の少子高齢化に関する市民アンケート


───◎───◎───


Q. 魔界の少子高齢化、最大の原因は何だと思いますか?


回答率  発信者

50%   魔王軍がブラックすぎるから

25%   世襲制ダンジョンのコスパが悪いから

15%   勇者ギルドの福利厚生が魅力的

10%   湿度が足りないから


───◎───◎───


Q. 一番共感した発言は?


支持率  発信者


45%  アックマ「家業はコスパが悪い……」


25%  ヌメヌメ「……(´・ω・`)ショボーン」


15%  新魔王「これが新時代の……」


10%  ケットシー「ホワイトじゃないと誰も来ないにゃ!」


5%  ドラゴマックス「魔族なら一生、闇と埃にまみれて……」


───◎───◎───


市民の声(抜粋)


フェニックス族(210歳)「定年を過ぎても命を燃やせって、無茶言うなよ……」


スケルトン族(200歳)「定年まであと500年あるとか絶望しかない……」


ゾンビ族(500歳)「フェニックス先生に診てもらったが、死んでるからこれ以上死なないと言われた……」


エルフ族(24歳)「魔王様が落ちる動画、30回見ました。伝説で必殺の面白さです」



◆◇◆━━━━━━━━━━━━◆◇◆



『魔界なんでも相談室』

~読者の声に、魔王軍エリートたちがお答えします~


質問:結局、魔界の少子高齢化は、どうやったら解消するんですか?(エルフ族・24歳)


スラポンの回答

「まずは魔族の働き方を論理的にアップデートすることだぽん。精神論をデータで論破し、若者が将来に絶望しない『ホワイト魔王軍』を構築することが、人口動態の改善に直結するんだぽん」


ドラゴマックスの回答

「解消などせん! 昔のように、死ぬ気で戦って死ぬ気で子を成せばよいのじゃ! 軟弱な現代魔族が、ワークライフバランスなどと甘えたことを言っておるから、魔界の火が消えかかるのじゃわい!」


アックマの回答

「解消には『家業のダンジョン経営』というビジネスモデルの再構築が不可欠です。若者が『コスパが悪い』と感じる原因である『低賃金・長時間労働・世襲制』を排除し、成果報酬型のシステムへ移行すべきです。愛や根性といった不確定要素ではなく、明確なインセンティブこそが次世代を呼び戻す鍵となります」


ケットシーの回答

「キラキラした映える魔界にすることだにゃ! 勇者ギルドより魔王軍の方がカッコよくて楽しいって思わせれば、新卒も集まるし、カップルも増えて一石二鳥だにゃ!」



◆◇◆━━━━━━━━━━━━◆◇◆



投稿コーナー「魔界の伝言板 (匿名希望の叫び)」


堕天使のささやき ~愛と欲望の迷宮~


担当: 堕天使エロス


投稿:魔王軍の給料が安すぎます。

担当:お金で買えない快楽、教えてあげましょうか?


投稿:エロス様の好きな食べ物は?

担当:とろっとした、甘くて〇〇いものが好きよ。


投稿:エロス様、一緒に温泉行きませんか?

担当:あら〜、混浴なら考えてあげてもいいわよ。


投稿:少子化対策、どうすればいい?

担当:もっと夜を長く、深く楽しむことかしら……。


投稿:エロス様の年齢を教えてください。

担当:淑女にそれを聞くなんて、〇〇なお仕置きが必要ね。


投稿:エロス様の香水の匂いがキツいです。

担当:これが誘惑の毒だと、まだ気づかないのかしら?


投稿:推しの握手会で緊張して話せなかった。

担当:次は私の手で、もっと激しく震わせてあげる。


投稿:エロス様って、実は計算高い?

担当:あら〜、計算より、感度が重要だと思わない?


投稿:深夜のラーメンがやめられません。

担当:罪深い味……もっとドロドロに汚されて。


投稿:エロス様、視力が悪くなった気がします。

担当:私の〇〇な姿が、ぼやけて見えるのは残念ね。



◆◇◆━━━━━━━━━━━━◆◇◆



キャラクターカード


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


カードNo.061 / レアリティ:【SR】


【伝説で必殺の改革者】 新魔王


所属部門:【魔王軍魔王】


性格:【威厳を保とうとするが、物理的故障に弱い。最新技術好き】


今回のエピソード:【高速回転しながら登場し、ボンドの剥離はくりで床下に消えるという伝説的な退場を見せた。デジタル通貨を提唱。】


能力値:【HP: ∞、MP: ∞、攻撃力: ∞、防御力: ∞、魔法攻撃力: ∞、魔法防御力: ∞】


特殊能力:【デジタル・アップデート:古い概念を強制的にデータ化し、AIに学習させる。相手は情報の多さに困惑する。】


言葉:【これが新時代の、伝説で必殺の登場スタイルです】


弱点:【三半規管の限界。あと、床下のメンテナンス不足。】


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


カードNo.062 / レアリティ:【SR】


【冷徹なる分析官】 アックマ


所属部門:【戦略部門代表】


性格:【常に冷静沈着。数字と効率を重視する論理派】 


今回のエピソード:【若手魔族の「勇者ギルド」への転職ブームを分析。「家業のダンジョンを継ぐのはコスパが悪い」という若者の本音を代弁した。】 


能力値:【HP: 40、MP: 90、攻撃力: 10、防御力: 30、魔法攻撃力: 85、魔法防御力: 95】 


特殊能力:【コスパ裁定:伝統や情熱を「非効率」として切り捨て、相手の心を論理的にへし折る。】 


言葉:【新卒魔族の志望率は低下の一途。彼らは『家業のダンジョンを継ぐのはコスパが悪い』と吐き捨てています】 


弱点:【不合理な感情論。ヌメヌメした粘液】


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


カードNo.063 / レアリティ:【SR】


【欲望の審判者】 堕天使エロス


所属部門:【(フリーランス/投稿担当)】


性格:【あらゆる事象をエロティックに解釈。誘惑の天才】


今回のエピソード:【投稿コーナーで魔界市民の悩みを一手に引き受け、すべてを伏せ字交じりの快楽へと誘った。】


能力値:【HP: 500、MP: 1000、攻撃力: 100、防御力: 100、魔法攻撃力: 900、魔法防御力: 800】


特殊能力:【禁断のピー:発言の肝心な部分を伏せ字にすることで、相手の想像力を暴走させ精神を崩壊させる。】


言葉:【あら、もっと〇〇い所に触れたいんでしょ?】


弱点:【あまりにも純粋で汚れのない視線。】


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


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カードNo.064 / レアリティ:【N】


【粘液の熱狂的信者】 ヌメヌメ


所属部門:【湿度管理部門】


性格:【愛情深く、常に湿っている。めげない精神】 


今回のエピソード:【愛をアピールするもアックマに事務的に処理され、顔文字一つで深い悲しみを表現した。】 


能力値:【HP: 50、MP: 20、攻撃力: 5、防御力: 60、魔法攻撃力: 10、魔法防御力: 30】 


特殊能力:【絶望の残滓:床にヌメヌメした哀愁を撒き散らし、物理的に相手を滑らせて追撃を阻止する。】 


言葉:【……(´・ω・`)ショボーン】 


弱点:【乾燥。アックマの正論】


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カードNo.065 / レアリティ:【R】


【SNS世代の代弁者】 ケットシー


所属部門:【広報部門アシスタント】


性格:【生意気だが正論を突く。流行に敏感】


今回のエピソード:【老兵の精神論をバッサリ斬り捨て、現代の魔族が求める「ホワイトな職場環境」を強く主張した。】


能力値:【HP: 35、MP: 70、攻撃力: 15、防御力: 20、魔法攻撃力: 60、魔法防御力: 55】


特殊能力:【ホワイト改革:ブラックな発言を浄化し、強制的に福利厚生の話題に変換する。】


言葉:【ホワイトな魔王軍じゃないと誰も来ないにゃ!】


弱点:【物理的な暴力。おじいちゃんの超長話。】


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