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AI ゴンゾウ  作者: 小池 隆彦
Prologue
11/15

友美面接

 数日後、リクルートスーツ姿の友美が緊張したおももちで、会議室の前で待機していた。

 今朝面接へと向かう前に家族三人で朝食を取り、父からは「がんばれ」と励まされ、母からは「しっかりね」と言われた。

――もーう、こういうの苦手なんだよな……

でも以前とは何かが違う。これもゴンゾウのおかげか?

 リクルートスーツも怠惰な毎日で太り、新しく買わねばと思ったが なんとかチャックが閉まった。これもゴンゾウとの散歩のおかげだ。ゴンゾウとの取り決めで返答に困ったらYesは1回Noは2回の微振動、これもこころ強い、あとは想定問題集をゴンゾウが出題してくれてかなりやった。自分ひとりならすぐやめちゃていたが、ゴンゾウがうまく調整してくれて結果的にすごい量の想定問答やマナーや言葉使いを練習した。正直こんなに自信があるなんて人生初めてだ。

「藤野友美さん、どうぞ」名前をフルネームで呼ばれ入室した。

「失礼します」ノックをして入室し一礼する。

 5人の面接担当者が座っていた。

「どうぞお座りください」最も左側にいる男性に促らせ着席する。

 質問は一般的なもので、ゴンゾウと練習した想定内のものだった。

 一通り質問が終わると退室し係りのかた今後の説明を受け帰路についた。久しぶりに通る都会の街並みはきらびやかでにぎやかで、とてもうきうきしたとした気持ちにしてくれた。

 これも面接がうまくいった手ごたえのおかげだろう。

「やりましたね」ゴンゾウが音声を発した。

「うん……こんないい感じで終わったのは初めて、ゴンゾウのおかげだよ」

「いえいえ友美さんのお力ですよ」

 ふたり、いやひとりと一台は夕暮れの都会を楽しそうに家路についた。

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