2-1 安否確認と異変
―翌朝
鳥のさえずりでガイは目が覚めた。
ベッドの上ですこし伸びをして立ち上がろうとしたとき、
扉のノックが聞こえた。
「ガ、ガイさん、起きていますか?
朝食づくりを手伝ってもらえますか?」
マリベールが起こしに来てくれたようだ。
「あぁ、今起きたよ。今行きます」
2人は分担して朝食を作った。
マリベールが手際よく調理するガイを褒めたり
ガイが仕事がないか聞いているうちにロクサーナが起きてきた。
「「おはようございます」」
「おはよう二人とも」
そういいながらロクサーナはイスに座った。
朝食を取りながらガイは仕事について聞いた。
昨日言っていた通り、ポーションに必要な薬草や自家消費用の野菜のための畑仕事や
薪割り、周囲の魔物の間引きを兼ねた戦闘訓練等々の指示を受けた。
家の掃除 マリベール
料理 二人
畑仕事 ガイ、たまにマリベール
動物の世話 ガイ、たまにマリベール
薪割り ガイ
魔物討伐 二人
「ガイさんが来てくれたおかげで、仕事が減って助かりました
薪割りしちゃうと疲れて眠くなってしまって読書したり本を読む時間が減っちゃうんです。」
「役に立てて良かったよ。」
ガイは年齢は聞かなくても自分より年下であることは察知していた。
自分に妹がいたらこんな感じなんだろうか…と考えていたら
「ガイ、村に手紙を書きなさい」
ガイは突然そう言われてキョトンとしてしました。
「ヴィザには一応経緯を説明しておきなさい。
私も連名にすればアイツだって少しは安心するし、納得もするでしょう」
「わかりました。すぐに書いて出します。そのあと畑仕事しますね。」
「よし、それじゃあ私たちは依頼されていたポーション作りでもしましょう」
――ポーション!?
ガイが興味ありげに目をキラキラさせていると
「なんだい?そんなにポーションが珍しいのかい?
ポーションの一つや二つは作れるんだろう?」
「それが全く作らせてもらえなくて…」
「な、なんだって!?アイツはボケて作り方忘れたとかじゃなくて?」
「ガイィ!あたしも手紙を書くから、封筒閉じるの少し待ってなさい!」
「いや、まだ書いてないんで、心配しないでください」
そんな問答をしているうちにガイが魔法に関しても指導が不十分なことが判明して
ロクサーナのヴィザールに対しての罵倒の手紙の枚数が増えた。
ガイ 18歳
マリベール 16歳
ロクサーナ 75歳(でもハーフエルフなので若い見た目の40歳くらい)