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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

運の悪さピカイチOLが災害にあった件について(仮)

作者: すたりな



 ――こんなことになるなんて………。





どうやら二度目の災害に巻き込まれたみたいだ




もう残された命はそう長くないようだ。




 まずは過去の話をしよう。




 そう、それは小学校6年生の時だった。




その時は兵庫県神戸市に住んでいたのだ。




 元々そこに住んでいたわけではない。




愛知県に居た時、父親の仕事の都合で神戸市に転勤になったのだ。




朝5時ごろに大地震に巻き込まれたことがあり、


その時は自宅が倒壊したものの、10時間後に救出された経験を持つのです。





恵子には過去に同じような災害に巻き込まれたことがあったのだ。





――最後に行きたかったなぁ…………あの人のいる街に。




死ぬ間際にそう思っていた。



私は矢島やじま 恵子けいこ



岩手県在住だ。



二十代最後の日がこんな日になるなんて。。。





□□□□□□




――その日は朝から嫌な予感がしていた。




何となく良くない天気だとは思ってたし、空気が悪かった。



職場は女川駅から徒歩数分にある某銀行でOLで働いていた。



この銀行に勤めて数年の中堅ともいえる境に立っていたちょうどその頃だね。




 虫の予感というのかな。




 なんか今日は仕事を休みたくなったんだけど、


気分で休むわけにもいかなかった。





 お昼を食べ終わった後、凄い天気が荒れていた。



 雨まで降りだしてきたし、も~最悪だと思っていた。




 今日は送別会のある日だったので16時30分には会社を出て、


近くにあるお店に行く予定だった。




そこのお店の予約は17時。




 つまりその時間までに店に行くには、


その時間までにすべての業務を片付けなければならないからだ。




そして運命の14時30分過ぎ、大きな地震が起こった。




 机に乗っていた物という物はすべて地面におち、


本棚からロッカーに至るまですべて倒壊していた。




 もし、恵子がこの場に居たなら、


今日は残業確定で不幸だと叫びまわっていただろう。




 ――しかし、恵子はこの場にはいなかった。



 ちょうど庶務業務のため、訪れていた給湯室に居たからである。




 そしてこの場でも地震の揺れが伝わってくる。




 幸い、居た場所が給湯室だったので、


天井とかから何かが落ちてきたといった被害はなかった。




 ……………しかし、地震の衝撃で給湯室のドアが潰れて開かなくなったのだ。


閉じ込められてから10分ぐらいで、ほかの同僚によって助けられた。




これで終わっていたらどんなに幸せだっただろうか。





 これが幸運とも呼べるのか、不幸とも呼べるのかは、今となってはわからない。



 なにせその数分後には、津波が押し寄せてきたからだ。



 その津波に飲み込まれてそのまま暗い海の中に引き吊り込まれたのだ。




□□□





 なので今回大災害に巻き込まれたのは二度目というわけ。






 薄れゆく意識の中で苦しみが無くなっていく……………。







これが死ぬってことなのかなぁ。








…………








……



































 ……………海の底に居るのにやけに明るいな。






――そう思い目を開くと、白い空間のベットの上で寝ていた。


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