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1:すべてのきっかけは夢小説からだった

 そもそも龍威ユウの頭に“小説を書こう”という考えは一切なかった。

 どちらかと言えば読み専で、それこそ読み漁っていたものと言えばケイタイ夢小説――即ち、二次創作を題材としたものばかりだった。オリジナル作品にはまったくもって興味がなかったし、それならば当時ハマっていた漫画……『魔法少女リリカルなのはシリーズ』や『魔法先生ネギま!?』が含まれているものが断然楽しかったとすら思っていた。


 そんなある日、ふと私にある衝動が湧き上がった。

 

「私も書いてみようかな……」


 やはり他人の物語を見ていると、自分の妄想というものが生まれてくる。

 “あのキャラと自分のオリキャラを絡ませてこんな展開があったらいいなぁ”――そんな妄想を抱いている内に、いつしかパソコンに向かってキーボードを叩いていた。

 そして遂に、他所様のサイトにて物語を掲載させていただけることとなった。龍威ユウ――最初のHN、夢幻遊戯の誕生である。


 しかしながら、当然現在のような書き方はまったくしていない。

 そもそも、小説の書き方そのものをまるで知らなかった。知識で言えば、それこそ夢小説で見たものしかない。

 従って今まで見てきた作品の傾向を模倣して、自分なりの言葉で必死に書いていた。

 それがこちらの文章である。原文まま、黒歴史を今晒します。




目の前で講師が何か喋っている。


周りの連中はその言葉をノートやルーズリーフに書き、黒板に書かれた文字を写している。


耳に入ってくるのは、何重にも重なったシャーペンが走る音。


そんな中、今の自分だけ周囲から浮いていた。


「ふわぁ~あ……眠い」


大きな欠伸を一つ。


だらしなく椅子に座ったまま、大きく欠伸をすると同時に背を伸ばす。


涙でぼやけた視界に映っているのは黒板。


その黒板にビッシリと書かれた文字。


今は数学の授業中。


黒板の前で数学を担当している講師が何か喋りながら、白や赤のチョークを走らせている。


だが、そんな事は全く頭の中に入ってこない。


「…………」


とりあえず腕で涙を拭い、ぼやけている視界を直す。


潤んで見えた世界が、いつもの世界へと姿を戻す。


今いるこの教室。


自分が座っている場所は丁度窓側。


今の季節は春が少し過ぎた辺り。


満開に咲き乱れ、桃色で彩っていた街の風景も今では夏の風景へと移り変わろうとしている。


それでも、まだ春独特の心地良さと暖かさは続いている。


太陽の日差しが丁度良い。


そのせいで、睡魔が容赦なく襲い掛かってくるのだ。


その睡魔に耐えながら授業を受けているが、頭に入ってこないので意味がない。


喋っている講師の言葉は、今にとっては子守唄。


春の陽気に加わり、更なる睡魔が睡眠へと誘惑する。


それだけではない。


今受けている数学の講義は三校時目。


つまり、昼食を食べた後。


昼食を摂り、胃が満たされているのは言うまでもない。


満腹による眠気をそこに加えられている。


春の陽気、講義と言う名の子守唄、満たされた胃…。


こんな状態では、集中して講義を受けられる筈がない。


「だ~……何とかしてくれ」


これが授業でなく、身体を動かす事なら何の問題もない。


 


――……今読み直しても本当に酷いものである。


 それでも当時はこれで満足していたし、何よりも楽しかった。

 商業を目的としていないので、すべてが自由。そこそこ感想ももらえていたし「うわっ、私の小説読まれてる。感想もきてる!」って喜んでいたあの頃が懐かしい。

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