緩慢な自殺
私にとって緩慢な自殺とはこうでした。
わたしが生きる この時は きっと終わりが 訪れる。
生を受け 死を受け入れる その日まで わたしは何を 残すのだろう。
生まれ落ち 死に果てるそう その日まで わたしは何を 成し遂げるのか。
その何かこそ 生きた証しと 呼べるのだろう。
証しを得ずに 死にゆくは 価値無き命 その印し。
生の証明 そのために 必要なこと それこそが 。
側にあり 莫大であり 常にある。
逆らえず 増やすことすら 叶わない。
貯めることなど できるわけなく、
ただいたずらに 消えてなくなる。
時という名の 有限資源。
わたしが有す この物は きっと何かの 素材なの。
生を受け 死を受け入れる その日まで わたしは何を 作り上げよう。
生まれ落ち 死に果てるそう その時に わたしは何を 成就させるの。
資源の量は 適当な 神のきまぐれ なのだから 高望みさえ できないの。
使いきること それだけが ベストな証 それを得るため わたしができる 冴えたやり方。
わたしの過ごす この世では 日にいくつもの 命が終わる。
生まれ落ち 死に果てるそう そのときに 彼らは証し 打ち立てた。
生を拒絶し 死を受け入れる 同じ世に そんな誰かも 住んでいる。
同じ世に 住んでいたあの 人たちは 資源投げ捨て 印し求めた。
私は生を 受け入れている。
そして資源を 使ってる。
つかってる。
ツカッテル。
私は生を 受け入れて ただ漠然と 生きている。
もらった資源 取っておいてる はずだった。
振り返っても 見回したって 何もない。
何かしようと 思い立たない わたしの生は 利用可能な 資源さえ 何処か彼方に 放置していた。
そんなわたしは もしかして
気づいてさえも いなかったけど
誰かと同じ だったかも。
単純か 複雑かだけ それだけだ。
捨てたのか 失ったのかだけ それだけだ。
迅速か 緩慢かだけ それだけだ。
相違点など それだけだ。
誰かとわたし 同じ行為を していたんだね。
迅速か 緩慢かだけ それだけだ。
看過など なしえなかった 我が生は
緩慢な自殺
なんだと知った。
私はこの言葉 割りと好きです。
皆さんも 使ってください。
流行語大賞を 夢見つつ
読了に感謝し後書きとします。
以上。