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竜恋舞  作者: 花神ディール
11/23

第11話 旧友の会話

RESTA様回です

「話?なんだ?」

レノが反発するように言う。

「私はあなたたちに興味があって仕方がないのよ。」

「なら、周りを綺麗にしろ。ルアナが暴れる。」

おい、と思いながら軽く吼える。

「んじゃ、退いてね。」

軽く指を振って指示を送る。彼女は王女だ。命令は絶対で、指を振るサインは命令だ。

それを横目で見ていたレノはこっそり後ろに指を立てた。これはもし何か危険なことになったときに退くサインだ。


「今、逃げようとしたでしょう?」

「なんで?ルアナは他の連中に見つかると面倒だろ?んだし、秘密の場所と行こうじゃないか?」

「滝?」

「そうだよ」

なんとかレノが誤魔化し、結局二人の出会いの地でもある滝に行くことになった。

「んで話だっけ?何を言うんだ?」

「あなたったら急ぎすぎなのよ。変わらないわね。」




森のなかに滝が有った。それほど落差は無いようだが、綺麗だ。

フローナはそれから気に入らなかったのか消え去り、結局三人だ。正確には二人と一匹だろうか。

「竜騎士…だったね。」

サーシャはそう小さな声で言った。

「それがどうしたの?」

「その騎士は今は誰も居ないの。しかも、それを保管していたのも消え去り、結局誰も見たことが無い本として有るだけなのよ。言わば私しか知らないの。」

「なんだそりゃ…」

呆れて口が開いているレノ。

「まず、その事なんだけど…言った方が良いか否か。バカな騎士さん出来ると嫌だからね。」

「だから…そんなにも反発してたんだな。了解。」

恐らくともレノが我慢強い性格じゃなければ殴ってるだろう。

「けど、お前はルアナがどうだのこうだの思わないのか?」

要するに私、ドラゴンを見て怖くないのかという事だ。大抵は恐れて逃げ帰るのだが…

「私もあの頃よりは心強くはなりましたよ?ドラゴンさんを見ても差別のようなものはしたくないです。」

「なら、もう少し統べてくれないかしら?迷惑だけど?」

私が釘を指す。

「申し訳ございません。」

さすがに生半可な口を聞いたら踏み潰されると思ったんだろう。清楚にしてくれた。気分晴らしに尻尾を大きく振る。

「つーか、早いな。お前が王族と知って数年しか経ってないぞ?なるには早くないか?」

「そうかしら…」

「気のせいか…失敬よっと。」

そっと水に触れる。少し掬ってサーシャに投げるようにかけた。

「これが始まりだっけ?」

「や、止めてよね…ひ弱な「一語一句間違えずに言ってるお前の方が強いよ。」

そう言ってレノは私にもかけてきた。鱗だからどうってことはない。

「なあ、なんだ。お前は城に戻らなくて良いのか?」

「え?」

「大臣だのに任せてるとか無いよな?」

「そういうことね。」

やり取りしながら私の背中を撫でてくれる。少し退屈だった私は目が覚めた。やはりこの人の手は落ち着く。ドラゴンとかいう怪獣なのに愛されてる感じが…何言ってるんだ。

「野生の熊出るぞ?」

そう言うと本当に出てきた。レノはニヤニヤしていた。サーシャは少し驚いた顔をしていた。その熊はというと絶対の覇者であるドラゴンを見て後退り…

「早く帰れよ。それと、明日に地下図書行くから待ってくれよ。」

「はいはい。」

帰りの一触れで背中を撫でる。やっぱりレノが良い。ちょっと違うのが私にとっては駄目みたいだ。


「厄介だな…」

レノは溜め息を吐いた。

「じゃあさ、レノが新しく竜騎士としてのものを作れば?というか、既にそうしてるよ。私はね。」

そう言うと私は誇りに思っているように咆哮を轟かせた。


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