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神速と誇りが交錯する、極限の死闘

「……ば、馬鹿な……!」

双子座ジェミニの斗馬が愕然とする。 たしかに放った―― 銀河を砕く最強奥義、ギャラクシアン・エクスプロージョン。 そのはずだった。 しかし――


「フッ……笑わせるな、小僧。」

冥界の闇に黒翼を広げ、静かに立っていた。まるで、何も受けていないかのように。 「貴様の“ギャラクシアン・エクスプロージョン”はただの模倣……かつての双子座・サガやカノンのそれとは、比べるまでもない。」 天雄星・ガルーダのアイアコスが、薄笑いを浮かべる。

「その程度の小宇宙コスモで俺を倒せると思ったか――甘い‼」

その瞬間――空間が、一閃した。


「――遅い‼」

斗馬の眼前からアイアコスの姿が消える。 次の瞬間には――背後!

「な――ッ⁉」


「ガルーダフラップ‼‼」


振り返る暇もなく、冥界三巨頭の神速の掌撃が斗馬の腹部を打ち抜いた。


ドゴォォッ!!

衝撃波とともに斗馬の身体が空中を吹き飛ぶ。岩肌に激突し、地面に叩きつけられる。 「ぐっ……はあ……ああああッ……!」

そこへ、さらに。

「冥界の燐気を喰らうがいい……!」

アイアコスの拳に纏う、紫の焔。


「スレーンドラジット‼」


紫炎の渦が、烈風を巻き起こしながら炸裂――! 斗馬を呑み込み、焼き焦がす。

「ぐあああああああああッ‼‼」 激痛。痺れる神経。意識が朦朧としはじめる。 ――それでも。


(……負けるわけにはいかない……) 斗馬の心に、浮かぶ顔があった。 邪武。蛮。檄。市。那智。

――記憶を失い、戦線を離れた星矢、氷河、紫龍、瞬、一輝――。

そして、女神アテナ、姉の魔鈴。


「……こんな所で、倒れてたまるかよッ‼」

斗馬の心が、火花を散らす。 (俺は――“双子座”を継いだ者だ……!) 歯を食いしばり、片膝をつきながらも、斗馬は立ち上がる。 「俺はまだ、何も成し遂げていない‼」 その声が、冥界に響いた。 「黄金聖闘士としての誇りに懸けて――俺は負けるわけにはいかないんだッッ‼‼」

その瞬間、斗馬の小宇宙が爆発する。 金と白の閃光が、闇の冥界を灼き尽くさんばかりに膨れ上がる! 「こ、これは……⁉」 アイアコスが目を見開く。 ――これは、ただの第七感ではない。第八感エイトセンシズすらも超え――神の領域に近づこうという“進化”の光。 「燃えろ……俺の小宇宙よ‼‼」

辺り一面、時間すら止まったかのような、静謐と破壊の狭間。 斗馬の周囲に、無数の星々が出現する。全てが収束し、一点に集中。 「これが、今の俺の――最大最強‼」 拳が、閃光とともに振り上げられる。 「聖闘士の誇りに懸けて――!」 「アイアコス‼ 貴様を倒す‼‼‼」 ――次の瞬間、ついに放たれる斗馬の“最終奥義”。


冥界の運命を賭けた、極限の一撃が今、世界を揺るがそうとしていた――!

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