表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

「使い捨て」文化

作者: 山谷麻也

社会問題化している闇バイト事件はなぜ起きたのか、日本の企業風土との関連で考えてみた。

 ◆図星

「コストカット型経済」とは、うまく言ったつもりだったろう。

 これを岸田総理(当時)から聞いた時、筆者は逆にゾッとした。


 バブル崩壊後の「失われた三〇年間」のことを指したものだが

(それを言っちゃあ、おしまいよ)

 くらいの重大発言である。


 これまで人件費を削減してきたことに対する認識があった、ということだ。

 当の経済界からもクレームはなかったように記憶している。 


 ◆賃上げは解決策か

 つまりは、正社員、正規雇用を抑え、派遣やパート、アルバイトなどで急場をしのいできたということか。

 非正規の方々が労働条件・職場環境に満足していればなんら問題はないが、実態は真逆に思える。


 単に賃金を上げればいい、というレベルの話ではない。筆者の知る限り、立場が弱いのをいいことに、人権侵害さえ横行している。


 ◆ホワイト案件

 ところで、最近、闇バイトが大きな社会問題になっている。

 SNS(会員制交流サイト)で「ホワイト案件」などと(うた)って、実行役を集める。隙間バイトの感覚で応募し、果ては強盗殺人犯になった事案もある。


 警察は

「絶対に応募しないように。結局は使い捨てになる」

 などと警告を発している。


 ◆犯罪を生む風土

 海外の事情に詳しくないので、ここからは憶測になる。

 もし、闇バイト事件が日本特有のものであるとするならば、人権やコンプライアンス(法令順守)など二の次だった日本の企業風土に、相通じるものがあるのではないか。

 だとすれば「使い捨て」文化も行き着くところまで来た感がある。


 どうか筆者の思い過ごしであってほしい。でないと、闇バイトの根絶など、夢のまた夢だ。いずれにしても、根は深い。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ