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・第一回 定時報告

王国の庁舎で行われる勇者の活動の定期報告会での一幕。

「以上が報告になります。」


「ありがとうメヌエール君、下がりたまえ。」


王国庁舎の部長室でメヌエールと呼ばれた業者の娘が軽く会釈をした後に部屋から退出する。


「百八将を2体と十六魔人1体を討伐って…何かの冗談じゃないんですか部長!?」


秘書の女があまりに現実離れしている報告についつい言葉を発してしまう。

それに上質な革張りの椅子に座る部長と呼ばれた男は思案顔で答えた。


「いや、アレン君のことだ…これくらいはやるだろうね。」


部長が静かな声でそう言うと秘書も落ち着いてはいられない様子で質問をする。


「私達の王国軍が何年かけても倒せなかった魔王軍の主戦力である百八将をこの短期間に二人!さらに魔導を追求し伝説の領域に踏み行った存在である十六魔人までも捕獲したんですよ!それも無傷で!」


昔から続く王国と魔族との争いの歴史の中で考えられないような偉業が行われたのだ。彼女にはどうしても信じられることではなかった。それに彼女は庁舎で何度かアレンを見かけたことがあるが、お世辞にも偉業に釣り合う実力があるとも思えなかったのだ。


「彼は一体何者なんですか?」


彼女の疑問はアレンを知っている者であれば誰しもが抱く疑問だったであろう。


「それを確かめるために彼には勇者をしてもらってるんだよ。」


部長が静かに呟く。秘書は薄ら寒い感覚に襲われた。人は理解できないものに対して恐怖を覚えるものなのだろう。


「さて、いつまで彼をこの国は飼い慣らすことが出来るんだろうね…」


部長の言葉が部屋に小さくこだました。


              つづく

次回からはまた普通にアレンと魔族の戦いになります!

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