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仮定のアーリィは今日も異世界の空を飛ぶ  作者: 田園風景
滅びた街フィーディング
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第九十一話 みんなで目指そう廃都

  ヒョーベイとキョウスティンでのメンバー紹介が始まり、それを見ていたトースアースの外交に関心のある研究者も自己紹介に参加し、その人が残りの研究者も紹介することで、一通りの自己紹介が完了した。

 これから一緒にやるのだから、一目ぐらいはしとかないとイザという時に苦労するからね。

 自己紹介の流れで、それぞれの役割が大体分かってきた。

 現地の調査はトースアースの研究者がメインで対応。作業エリアの安全確保をキョウスティンのアレクシス様様率いる騎士団が担当。そして私達ヒョーベイは研究者の護衛や力仕事、全体への連絡等様々なサポートを請け負う。

 あくまでメインのお仕事であって、ヒョーベイやキョウスティンも調査はやっていいことになっている。

 と、ワイワイやっている所に、レン代表がやって来た。いつもの研究服ではなく、現地作業に適した作業着を着ている。


「皆さん、お待たせしました」


  皆が一斉に注目する。


「キョウスティンの皆様、そしてヒョーベイの皆様も今回の計画に参加頂き、有難うございます。今回の計画の目的は事前に連絡の通り、古代の廃都フィーディングの調査です。あの廃都は魔獣が現れた時、世界の中心となっていた都市であり、魔獣に手により崩壊しました。それから気の遠くなるような年月が経っています。調査したとしても全て風化しているかもしれません……が、何かを発見できるかもしれません。何を得られるかは今回の調査で明らかになると思います」

「調査は良いですが、そこまでどうやって? 方法はあると伺っていますが」

「では紹介しましょう」


  レン代表が私を手招きする。注目が私に集まり少し気後れするなぁ。注目されるのは多少慣れてきたけど、最近はその機会が無くなってきたので、感覚を忘れている。

 ども~っと、申し訳なさげに人をかき分けてレン代表の横に移動。

 知っている人が多少でも居るのが心持ち助かるね。


「知っている人も居ると思うが紹介しよう。彼女はヒョーベイのギルド所属でアーリィ・ファストと言います。スキル所持者で詳細は言えませんが、ある物を自在に飛ばし操ることが可能。我らトースアースにて用意したひな壇型の土台をスキルで吊り上げて貰い、目的地まで上空から運んで貰います」


  そう。この人達を台に乗せ、台をサテラ君によって釣り上げて移動するのだ。

 重しを使った実験でどれだけ重さを掛けてもスキルで動かせるし、サテラ君は全く問題ない。台やワイヤーの方が心配なぐらいだ。

 補助の剣も飛ばして、台を傾けない様に移動する。細かい調整はまだ難しいので、多少傾いても問題無いように台はひな壇型を採用。多少傾けた方が安全ですらある。


「えっと、紹介に預かったアーリィです。皆さんを運ぶ役目を頂いています。行き帰りはしっかり働きますので、現地での調査は宜しくお願いします!」


  しっかりとご挨拶しておこう。反応を見ると概ね好印象。良かった良かった。

 ここで失敗して意地悪なんかされたくないもんね。


「それでは皆さん準備は良いですか? 外の広場に台を用意していますので、これからそれに乗って貰います」


  おっし、これから移動だね。私は現地では見学しか出来ないから、お役目をしっかり果たさないと。

 ルシードとベクトが「挨拶ご苦労さん」とタッチしてくれる。おし、やる気も出てきたね。

 それでは皆様を空の旅にご招待致しましょう。




  外に出て広場に向かう。そこにはひたすらに大きなギザギザの台が置かれていた。四方にはメインとなる太いワイヤーが取り付けられている。それ以外にも補助のワイヤーが各所に取り付けられていた。

 メインをサテラ君で釣り上げ、補助のワイヤーを他の剣で調整し、台が必要以上に傾かないようにする。

 私が一度に操作できるの剣は約5本。その時の調子で本数が変化するのである程度は余裕を見ておく必要がある。今回はサテラ君を含めて3本で行こうと思う。それ以上は緊急時用だ。

 補助用に使う剣はレン代表が用意してくれた。剣とは名ばかりの物を吊り下げる用の細工を追加して、非常に硬い。一応剣として使えるのもポイントだね。ただ、その特殊な形状から鞘は無い。刃は無いから問題は無いんだけどね。




  全員が台に据え付けられた席に座った。飛んでいる時の安定を考えているせいで、地上に置いている時、乗る人は殆ど寝そべっている状態。その状態でベルトにより体が固定されている。

 台は非常に大きく、参加者全員が乗ってもまだまだスペースに余裕があった。これは、現地で持って帰る物を乗せる事を考えての事。


「皆さん、準備は良いですか!?」


  私はサテラ君に乗って、メインのワイヤーを軽く持ち上げている。同時に補助のワイヤーも持ち上げたが操作に問題無さそうだ。


「アーリィ! ワイヤーの根元を確認した。問題無い!」

「こちら補助のワイヤー。同じく問題無い」


  ルシードとベクトが報告してくれた。ワイヤーを上げた時に手とか巻き込まないよう、ゆっくり動かさないとね。


「じゃ、上げますよ! 持ち上げた時の衝撃に注意してください。手足指先が挟まれないか確認をお願いします!」


  慎重に慎重に台をを持ち上げる。

 空の旅なんて経験したこととが無いのは殆どだろう。台が浮き上がると同時に大きな歓声が上がった。

 巻き込まれていないかの確認ヨシ! ワイヤーに異常が無いかの確認ヨシ!

 某猫のように安全を確かめてから、本格的に台を持ち上げた。


  目指すは廃都フェーディング。当時の貴重なものが眠っているかもしれない。

 私が地球日本に帰る為の情報があると一番良いんだけど。

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