表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
仮定のアーリィは今日も異世界の空を飛ぶ  作者: 田園風景
科学と宗教の街トースアース
82/167

第八十二話 緊急退避!

  ガコンと肩にガトリングらしきモノが展開


「って、ガトリング!? ルシード、撃ってくるよ!」


  私は慌てて物陰に隠れ、ルシードは横へ退避。

 この行動は正解だったようで、弾丸がバラまかれて今居た所を蹂躙した。ひゃー危なかった。

 物陰からコッソリ覗くと、ケヤラさんの横からルシードが既に迫っていた。

 が、ロボットの反応は早い! 迫るルシードにガトリングが向けられつつある。


「フォロー、飛ばすよ!」


  私が持つ剣を物陰から放り投げる。その剣は私のスキルの力に従い、力強くケヤラさんに向かって凄い速さで飛んで行った。


「何よこの剣は!」


  が、ロボットは不意打ち気味の私の剣にも反応。刃を振るい弾き飛ばそうとする。が、飛ばしているのは私のスキルだ。予想外に剣は弾き飛ばせず、それどころか押してくるという状況に、バランスを崩した。

 そこに突っ込むはルシード。


「覚悟!」


  二刀の剣を重ねて一刀の剛剣とし、ロボットの胴を思いっきり斬り払った。

 ロボットは勢い良く倒れる……が、これでも斬れていない。

 固いな……しかし無事では済まなかったようで、機体は大きく凹み、小さくバチバチと火花を散らしている。


「押し込むぞ! アーリィも頼む!」

「分かった! 気を付けてルシード!」

「この私が……ゼオメグナが負けるかぁ!」


  ロボットが起き上がり、構える。刃が煌めき、銃口に再び稲光が走り出した。

 ルシードは一、二回フェイントを交えながら再び切り込んでいく。

 私がスキルで操る剣を、敢えて真正面から全力で打ち込む。流石に刃で弾かれるが、その隙にルシードが斬撃!

 ロボットは怯まず、光の弾丸をルシードに向けて数発放つ。

 これをは弾けないし、受ける訳にも行かないのでルシードは回避に専念。

 避けるルシードに刃を振り下ろそうとするが、私の剣でそれを受け止めた。


「でぃやらぁ!」


  ルシードの強烈な斬撃がセンサー部分を捉えた!

 これは良いダメージが入ったと思ったが、これも破損に至っていない。

 このロボット、どれだけ固いのよ! センサー部分なんて弱点のセオリーなんだから、ちゃんとダメージ入らなきゃでしょ。


「ダーリン、電力補充! もう、一気にやるよ!」

「生体バッテリ展開!」


  充電を防がないと!

 落とされようとしているカプセルは二つ。一つを私の剣で弾き、充電を防ぐ。

 もう一つはルシードが捕らえてくれていた。しかし、斬り飛ばしたカプセルから放電が漏れ出ており、ロボットとルシードがそれを浴びてしまう。

 ロボットは充電だが、ルシードは電撃を食らってしまった様なものだ。


「はは、馬鹿め!」


  これを好機と見たケヤラさんが、ガトリングで銃弾をばら撒いた。

 ルシードは転がって避けるが、脇腹に一発受けてしまっている。


「さっきから鬱陶しい蠅を操ってるのはお前か!」


  わ!? こっちに来た!

 ロボットの巨体で私を押しつぶさんと、猛スピードで迫るケヤラさん。私の身体能力じゃ、どう動いても引っかけられる。ならば仕方無し!


「緊急退避!」




  ……ロボットのタックルで塵が舞う見通しの悪い中、無残にもひき潰された私を見ようと、ケヤラさんが見回している。

 それを私は、上空から眺めていた。


「今回は上手く行ったようね」


  密かに練習していた、瞬時に上空へ逃げる緊急退避。

 皆さんは覚えているだろうか? 私が今着ているレザードレスはキョウスティンで貰った物だ。各所に剣のアクセサリーが縫いこまれているのだ。

 この剣のアクセサリーを「私の剣」として認識し、スキルで操る事で、まるで私自身が空を飛ぶように行動できるのだ。

 だけど欠点が二つほどあった。

 一つは、天井などがある閉所で使用すると、壁や天井に血のシミを作ることになるという危険。某RPGで天井ある所で移動魔法使うと天井にぶつかって失敗するあれね。

 もう一つは、これによって空を飛んでいるのは、あくまでアクセサリーであって私自身ではないという点だ。飛び上がる体勢によっては、服だけ上空に飛んで、下着姿で私が地上に残るという恥ずかしい結果になってしまう。場合によっては、スカートが全開で捲り上がって宙に浮き、全方位から下着を見られるという最悪の結果にもなる。……練習の時、誰も居ないところでやって正解だったわ。

 何度か練習したとはいえ、まだ不安はあったけど、命が掛かったこの状況では仕方なし。成功して良かったよ。


「さあ、終わりにしましょうか。サテラ君!」


  サテラ君を私の隣に一旦召喚。鈍い刃を尖らせ、下で私を探しているケヤラさん……に当てないよう、ロボットのガワと思わしき所に狙いを定める。


「サテラ君の落下攻撃はちょっと強いよ!」


  サテラ君の落下攻撃! ケヤラさんは私の声に気が付いたのか、上空の私へと振り向いた。

 センサー部分が走り、私とサテラ君を捉える。

 サテラ君を受け止めるのではなく、避けるようだ。多少は動いても修正効くけど、激しく動かれると外しちゃうかもしれない。

 が、何時の間に近寄っていたルシードが、ロボットの足間接に剣を捻じ込んだ。切れはしないが、ガクンと動きを止めるロボット。

 ケヤラさんは仕方なしにサテラ君を払うべく刃を翳す……そこにいつの間にか復帰していたブレンダン代表が、剣をルシードと同じようにロボットの腕間接に剣を捻じ込んだ。


「き、貴様ぁ!」

「ここで貴方の凶行を止めさせて貰います!」


  ロボットはその場から動けず、サテラ君を払う事も出来ない。

 そのままサテラ君が本体を貫く……と思ったら、銃口を犠牲にして本体への攻撃を止めていた。

 その執念は何処からくるのだろうか。

 だが、その執念を果たさせる訳にはいかない。既に少なくない犠牲が出てしまっているのだ。

 止めよう、ケヤラさんを。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ