表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
27/167

第二十七話 閑話:ドラム缶風呂

  この世界に転移してきてからというもの、お風呂に入る事が出来ていない。出来ているのは髪を洗い流すことと、体を拭いたり浴びたりするぐらいだ。水を持ってくるのも表の井戸から裏手まで運ぶ必要があるので簡単にはいかない。地球の整えられた環境というのが、どれほどありがたいか、今更ながら実感する。

 なお、石鹸は普通に売られているので清潔度はちゃんと保つことが出来てるよ! 汚嬢さんではないのだ。


  しかしだ。数多の異世界転生人がお風呂を作り出しているように、私もそろそろお風呂に入りたい! しかし、お風呂を作るだけの知識や技術は無いし、職人に依頼するだけの余裕というのも無い。いや、多分あるんだろうけど、所持金には余裕を持ちたいじゃない。お風呂を増築して所持金0というのも、無計画な気がするの。

 そこで折衷案。雑貨屋さん金物屋さん等に相談して用意したドラム缶だ! つまりドラム缶風呂である。

 排水用として、底面近くの横に穴をあけて貰い鉄ネジで蓋をする。足を火傷しない様にドラム缶に入るスノコも準備。

 ドラム缶の左右に剣を入れることが出来る丸い筒を溶接して貰った。これは、剣を刺しこみフロートソードでドラム缶を浮かせ移動させるためのものだ。

 後は、ドラム缶の底に敷く煉瓦とドラム缶風呂に入る為の外の足場。そして、水を運ぶための大きい水桶だ。


「ふっふ~ん。思ったより良い感じになったね」


  ドラム缶風呂は裏手内に設置した。周りには目隠しがあるからね。森の木に登れば覗かれるだろうけど、わざわざ木に登ってまで覗こうとする人は居ないでしょ。直ぐにバレるだろうし。

 ってな訳で、早速ドラム缶風呂に入ってみよう!




「ふ~。良い感じだわ……」


  素人考えで用意したものだが、我ながら良い出来だった。

 水運びはフロートソードがあるので、井戸から裏手まで往復が必要だったが、左程の労力では無かった。火傷が怖かったので、お湯の温度はぬるま湯に抑えている。お風呂に入る前に火を消して、ドラム缶に触っても大丈夫な事を確認した後にざぶ~ん!

 時間はまだお昼を過ぎた程度。今回は初回なのでこんな時間に入ったのだが、準備に慣れたら夜に入ろう。夜空を見上げなら入るお風呂と言うのは格別に違いない。出来れば、冷たい飲み物も用意したいな。

 大きくは無いが、お風呂が用意できて生活に楽しみが増えたよ!


「さて、お昼の長風呂も良いけど、そろそろ上がろうかな」


  ん? これ、どうやってドラム缶から出れば良いの? 入る時は飛び降りた訳だけど、上がるには外の足場に向かってよじ登らないといけないのかな?


「それも不格好ね。次はお風呂に沈める階段状の椅子も用意しようか」


  次回への課題が出来た所で、今回はどうやって出よう? あ、そうだ。


「サテラ君、宜しく~」


  サテラ君を呼んで掴まり、そのまま上昇だ。裸全開の状態だけど仕方なし。囲いがあって良かったよ。と、ぶら下がっている私の後ろから声が聞こえる。


「お~い。アーリィ。ちょっと良い……か?」


  うむ、これは良く知っている。所謂ラッキースケベという奴だな。背後から聞こえた声からしてルシードだろう。


「す、すまん!」

「きゃー!」


  ここで様式美に従って、悲鳴を上げてドラム缶風呂に再び飛び降り。ルシードにお湯を浴びせておいた。

 良くある休日の一コマであった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ