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仮定のアーリィは今日も異世界の空を飛ぶ  作者: 田園風景
滅びた街フィーディング
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第百五話 閑話:ありがたい報酬

  無事に街トースアースへと帰還した私達。

 アストラロードの反乱は気になる所だが、その前に最低限やっておかなければならない事があった。

 そう、フィーディングで回収した戦利品の分配だ。

 トースアース、キョウスティン、ヒョーベイの三者で分けるのだが、どれも物の価値が判り辛い物だらけなのだ。

 かといって、選別に時間を掛けれる状況でもないので、ぱっと見で欲しい物だけそれぞれが貰い、残りはトースアースが預かる事となった。

 価値が確認出来次第、改めて協議することとなる。


「今回の作戦を実施出来たのはアーリィ君のお陰だから、これらを贈らせてもらう。これからの事を考えても、きっと役に立つだろう」


  レン代表、アレクシス様、カラム様の三人から、戦利品の中から私達が使えそうな物を直々に選んで融通してくれたのだ!

 貰える物は有り難く頂いて置く。コレ常識アルネ。

 ちなみに、今回の働きに対する報酬として、お賃金もちゃんと受け取ったよ。




  私とルシードとベクトの三人で考えた結果。


「これは……バリア?」


  私が貰うことになったのは、見た目だけで言うなら腕輪だ。

 試しに腕に装着してみると、青いラインが発光し、腕にぴったりと吸い付いつく。

 どうやって使うのかと腕輪をコツコツと叩いていたが、何かの拍子に一瞬盾のような物が発生し、消えた。


「……どうやら、電磁盾を投影する装置のようね。さっき見えた盾を意識してみて?」

「ん~、こんな感じ?」


  ベクトにの指示に従って、さっき見えた盾をイメージしてみる。

 すると、意識した所にバチバチっと盾が投影された。


「おぉ……」


  ぐりぐりと動くイメージをしてみると、思った通りの位置に盾が動く。

 ルシードが試しに木の棒を盾に向かって投げてみると、コツンと弾いた。


「意識する必要はあるけど、思った通りに動かせる盾を一枚出せるのかな?」

「だろうな。盾の強度と、どれぐらいの時間出せるのか、後で確認しよう」


  これで私の防御力がアップしたね。私の安全が確保できたなら、他の人が私の護衛を務めなくても良くなる。

 自己鍛錬の時間に、コレの使い方にも慣れる訓練を追加しよう。




「……私はこれで良い」


  ベクトが選んだのは、小さなウエストポーチみたいな物だ。

 見た目では、どういった機能があるのか、まったく分からない。

 ベクトは付けた状態で、ふむふむと体を動かしていた。

 シュシュとパンチしてみたり、ピョンピョンと飛び跳ねている。


「成程……これは装着者に掛かる重力を軽くしたり、重くしたり出来るみたい。オマケ程度だけど、体を保護する機構もあるようね」

「おお! なんかすっごいじゃん!」

「とは言っても、変化するのは2~3倍程度だけどね。動きの補助としては良さそう」


  ベクトが一歩踏み出すと、ドン!と地面が強く踏みしめられる。

 色々と凄そうだ。




  ルシードは、新しく手に入れた剣を振り、具合を確かめている。

 一振り目で、キョウスティンで貰った剛剣。

 二振り目に以前貰った超振動ナイフ。

 そして最後にブレードを振り降ろす。


「高周波ブレードか……フッ!」


  練習用の木の杭を高周波ブレードで薙ぐと、音も無く杭が切れた。

 切れ味の強化という意味では超振動ナイフと似ているが、高周波ブレードの場合、切断面が焼け焦げている。

 ロボットのような固い目標でも効果はあると思うが、生物のような目標の場合に特に効果を発揮しそうだ。ロボットとかの相手には、振動で切断する超振動ナイフのほうが向いているかもしれない。

 ルシードは攻撃力がさらに強化されたね。


「これで、今後は大丈夫そうね!」

「ああ。いけそうだ!」

「ま~かせて」


  少なくとも、装備面はこれでOK。

 これで安心してアストラロードへ行くことが出来る。

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