005物語の幕開け
「ねぇねぇ!!あの島に行ってみようよ!!」僕はレオの腕を引っ張って島に下った。僕とレオが島に足を付けた時、さぁっと太い、まるで爆弾の様な風が四周に広がった。水が一瞬反り返り、木々を大きくなびかせたその風は、すぐに吹き去っていった。
「うわぉ」レオがまるでライブの観客の様に、楽し気な声をあげた。木からは緑色の新緑の葉っぱが舞い上がり、海からは水しぶきが舞っていた。我ながら壮観であった。
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「ははは...ついにお目覚めになられましたね。」???1
「そうですね、空に3色の色が輝いたと思い気や、三度震えました。」???2
「恐らくお出迎えになられたのでしょう。いやはやあれは何度見ても美しい以外の感情を抱けませんな。」???1
「そうですね。しかし、最後の太陽の様な眩い光は敵いませんね。心が揺さぶられてしまう。」???3
「私は不覚にも、膝を落としかけましたよ」???2
「そうですか...」???3
石造りの重工な建物の中で、華美な装飾の施された机と椅子に座りながら、少し暗がりな中で話を続けていた。
「今回はどの程度お導き下さるのだろうか」少し皮肉のこもったような言い方を発した彼は、お付きの侍従であった。
「おい、サルザ!口が過ぎるぞ。」
「申し訳ございません。しかし、中途半端な介入が一番迷惑だ」
「サルザ、気持ちは分かる。だがな、それを享受しなくて何になる。」
「はい...すみません」すこし納得のいかない様子でサルザは会話を終えた。