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禁書

口調はお気楽そうだが、リディアは本気だった。 目が笑っていない


「あなた大盗賊よね、私の装備取ってきてくれない。そしたら解除できるかも?」


「そんなこと言われても、そう言ってアンタ逃げる気じゃないだろうね。ええ魔女様よ!」


「確かにその可能性は否定しないけど……」


 リディアが禁書を手に入れなければ、黙って逃走するだけだった。 一度距離さえ取ってしまえば、大魔術で一気に空間跳躍することができる。


 問題は魔術儀式時間で、大がかりな儀式時間と作用範囲を持つために、リディアが近くにいるこの状況では使えない点だった。 何よりはここから離れないとまた捕まってしまう。


「で、何をとってくればいいの?」


「禁書よ分厚い魔道書ね。 詳細は伏せるけど、それを使えば呪い系はなんだって目じゃないんだから!」


「それアンタの足下にあるたいそう高価そうな魔道書じゃないの?」


「え、足下――? といって、不意打ちするとか? 安い手は通じないわよ」


「アンタも面倒いね。 少し前から魔道書の気配魔力知識のない私でも感じ取れる。ビンビンなヤツ、まさか魔女様が感じないとは言わせないからね! まあ、私からしたら一仕事浮いたし、逃げられる心配もなくなったから、いいんだけどさ」


 そこまで言われて確かに強力な魔力反応を足下に感じ取ることができた。

 どうやら、リディアの呪いに集中してたために気づかなかったらしい。


「嘘は言ってないみたいね」


 そう言って注意深く足下を見る、リディアがマジックアイテムなどで偽装した物だった場合次に不意打ちが来るため非常に危険だが、私もリディアも丸腰である。

 魔力Eランクのリディアが用意できる舞台装置ではない。


 足下には魔道書――そう、それは紛れもなく禁書だった!


「おかしいわね。 確かに没収されたはずなんだけど?」


 そう言いながら、魔道書・ネクロノミコンを回収する。


「では、やっちゃいますねー!」


 EXクラスの魔力解放――対象は紛れもなくリディアだ。


 瞬間リディアが飛び退いた。


 「ちょっとまって、それは聞いてない。 それ超危険な魔道書じゃない?

 私の呪いより性質が悪い直感が告げてるのよね」


 「え、だって、これ使わないと治せないし?」


 「とかってさらに強力な呪いかける気じゃないの魔女様? 言っておくけど、私の直感はスキルよ? 危険物のランクなら大体わかるんよね。


 今アンタから漂ってくる呪術オーラは相当やばいんよ。

 間違いなく測定不能クラスだね、しかも相当にたちが悪いやつだって分かる」


「ふーん、魔術Eランクのくせに便利な能力持ってるのね。 この魔術書は世に聞こえし禁書ネクロノミコンよ――! 間違いなくこの世に存在する最強の魔道書よ!」


「胡散臭い。 そんな物で呪いが解けるって言うの? むしろ呪い殺される気しかしないだけど?」


「言い質問ね。 呪いは呪いで吹き飛ばすのよ――!」


「それ私やばくない?」


「今更遅い、禁書発動――(ネクロノミコン解放)」


 強力すぎる魔力解放で爆発が起こり、牢獄が吹き飛んだ。

 最大出力、私に打てる最高値である魔力SSで呪い吹っ飛ばした感覚、魔力がSSといえどもマジックアイテムはEXランクの伝説の禁書だ!

 どんな呪いだってイチコロよ。


 ――とか考えていたら気が遠くなった。 なんでよー!


「ゲホゲホ死ぬかと思ったー、とにかく身体が軽くなったわ、サンキュー!」


 見れば、私はもう既に牢獄にはいなかった。


どうやら気を失っていたらしい? あれからどのぐらいの時間がたったのだろう?


 深い樹海の中で野営しているところで目が覚めたらしい。 寝起きの挨拶にリディアから感謝される。


 はあ、私って天才――!


 ちょっと出力が強すぎて、気を失っちゃったけど、リディアのバットステータスは消え去り、体調も絶不調から、好調に回復していた。


「もう、いきなり倒れるから死んだと思ったのさ。 アンタ大丈夫なんだ?

 呪術って、賭けると自分に返るっていうけどね?」



「うーん、何の異常もないわね。 問題なしよ。 ちょっと加減を誤った程度ね」


「ふーんあれで、死なないなんて魔女様化け物だね。 私の直感だと絶対死んでると思ったしね?」


「フン、任せなさい。 大魔女・メルフィに解けぬ呪いはないわよ!」


「魔女様すごいねー二つ名とかないの? ここまで強力な魔術ぶっ放して平気なんて、世界でも数人いるかどうかってレベルだわよ」


「いいのよ、もっと褒めて?」


 おだてられると調子に乗りやすいのは私の悪い癖と言えた。

 大量に消費した魔力はすぐに禁書を通して補充されたらしく身体(魂)の調子も良好だった。


 もちろんバットステータスなんて微塵もない。 気を失う前より良好なぐらいだった。


 導入部分が意外と長めですね。 月、水も更新予定(今のところ)なので、そこそこの文章量出行きたいですね。

 キーワードを見れば分かるのですが、ジャンルを色々詰め込んだため、着陸地点に少々不安があります。

 現在50ペーjジ程度賭けていますが、スローライフ要素鳥羽トル要素を混在させているためにどういった、終わり方にしようか結構迷っています。 

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