決戦準備
家に戻ると、時刻は19時過ぎであり、子供はもう寝る時間だった。
そう言えばルシファーと名乗った少年はどこへ行ったんだろう?
確かに連れてきたはずだけど、そばにはいない。
家の中を当てもなく探すと、私のベッドで寝ていた。 しかもガチで寝息を立てている。
ソローと近寄って、転移魔法でご退場願った。
後日、彼は自身の説明で身寄りのない哀れな鬼子として扱われるようになった。
ルシファーというのはあくまで仮称らしく、見た目にあやかって鬼神丸というなんとも微妙そうな名前を名乗ることになった。
やたら甘えてくるわけだが、甘やかすと調子に乗って色々と要求してくるタイプだと分かったので、割と辛辣な対応で対処している。
やれやれ見た目がかわいいのも考えものねーなどと思ったのだった。
さてこれで迎撃の準備も完了ね。
ある朝のことだった、ロベリアの帽子に魔力反応があった。
ついに来た。 と、思った私は飛び起きて、戦の準備をしながら、
自動的に危険信号は全員に伝わるようにはなっている(主要メンバー限定)
前回、私をおびき出した手をつかってくるなら、ほかの誰かを襲撃しに来るのか?
だけど、あのときフェイは詳しい私の居場所などは知らなかったようだ。
となると、相手の行動が読めない。
鬼神丸――相手の痕跡を追跡して、リディアに行かせるのも手だろうけど、総合能力Sの鬼神丸のほうが、もし、戦闘になっても、持ちこたえる可能性が高いし何より彼は不死である。
リディアは、隠形能力には優れるが、戦闘になったときに返り討ちに遭いかねない。
本人の希望は、斥候であったのだけど、闇討ちに回ってもらっている。
作戦は、鬼神丸が相手を挑発し、おびき出したところで、リディアが仕掛ける。
二人で時間を稼ぎ相手の先手を防ぐうちに、こっちらの切り札である、デーモン軍団出取り囲んでしまう。
直接戦闘になったら危険なので、物量作戦だ。
ロベリア、フェイ、盗賊の三人なら範囲殲滅能力に欠けるために、デーモンを突破するまでにかなりの時間がかかるはずだった。
ここに勇者が加わると戦力差が覆せなくなるので、後は逃げる準備転移魔法円を、
この前海に行ったときに設置しておいたので、どうしても不利な場合にも想定している。
もちろんあっけなく全滅したらどうしようもない。
朝方なので、慌てて支度をし終える頃には、既にリディアの姿はなくエステルはこの際隠れててもらった方がいいので、危険信号を知らせるのみの打ち合わせだった。
前回何故レンリを狙ってきたかは謎が多いのだけど、恐らく、こちらのメンバーで名前がしれているのが女王メルティーナか、魔剣鍛冶師レンリだけだからだと踏んでいる。
メルティーナという女性が存在しないことも相手にはバレているのだろう?
ならば本丸襲撃はない。 となれば、私を直接狙ってくるか再びレンリの方へ行くかの二択のはず?
前回私の存在を確認してる今再びレンリの方にいくのは何というかまどろっこしい。
なら直接ここに乗り込んでくるのだろうか?
薬屋が被害を受けるのも避けたいなあと思いつつ、転移で、城内へと移動する。
『ロベリアへ城内で貴女をまっています』
という置き手紙を置いて、城の魔方陣へと転移して先回りする。 城に向かう途中で襲撃されては、元も子もない。
城内は広く戦闘するのにも不足はない。
転移魔方陣を仕掛けられたのもこの広さあってのことで、町中ならどこへでも生けるというわけではない。
リディアと、鬼神丸からの連絡を待ちながら、同時に城門の方へと視線を向ける。
バルコニーに出てその時が来るのを待っている。
城内とは違い調度品もそろっていないので、ここで戦闘になってもそれはそれで良い。
リディア達二人には、あくまでも斥候や偵察などを優先させているので順当に行けばここへ戻ってくるだろう?
問題はレンリだが家の中に城への魔方陣の存在があるのを彼は知らない。
メルティーナ=メルフィorエステルだという事実をしらせていないので、彼は家の書き置きからこちらへ向かってくることになる。
ロベリアと先に戦闘してしまうほど彼も馬鹿ではないだろう?
城へと向かう城門前にて、レンリは足を止める。
目の前には見覚えのある偉丈夫――武道家フェイが立っていたからだった。
ここから先はしばらく橋である。一本道が続くそこは、この男を無視しては通れない。
恐らく、レンリを待っていたのだろう。
――先日の勝負に決着をつけるために。
ほかの気配を探るが、レンリ感知できる敵は彼一人だった。
ならば――戦うしかない!
ここからまたしばらくバトル続きます。 こちらもそろそろ一章がおわるのでプロフィール表書かないとですね。




