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禁書の中へ

「魔剣かあ? 何に使うのかは聞かねえが、アンタに使えるような代物じゃないぜ?


「いいか、魔剣ってのは呪いを込めて作った刀だ。のろいから作られている塊と言っていい? 刀そのものが呪いでできているために、解呪は不可能だ。

 呪いってのは使えば使うほど幸運やをさげる。

 必ず不幸になる呪いを相手に与える代物だぜ。

 その効果はいづれは自分に返るとされている。

 人によって効果は様々だだが、アンタみたいな悪魔付きは相当たちが悪い呪いが帰るぜ!」


 おそらく彼の魔眼の能力、私とは違う何かが彼には見えているのだろう?


 彼が眼を細めると、眼帯の奥が赤く輝く、魔剣精製以外の彼のユニークスキルだろう。

世間一般に知れ渡っていないために、その実態は私でも窺い知ることができない。


「アンタについてるものは相当に良くないものだな。 これは簡単には引き剥がせない。 生まれ変わっても、離れないだろうな。

 気を付けることだ。 呪いに取り込まれれば、破滅するぞ!」


「さて魔剣が所望だったか、正直最近売れ行きは悪い。

 お得意様だった好事家は、はるかに遠くなっちまったかな? 俺がどこにいるかも知らないだろうさ。


ーー魔剣、あれは、本来観賞用だとすら言っていい。

 使えば己も殺しかねない文字通り呪いの刀だ。 使えるものはある程度の、呪い耐性がいる。

 だが、もともと呪いを患っている者ならば使えるだろうな。自身の魂を代償にすることでな。


 俺は伊達に魔剣鍛治師なんてやってねえ、元から憑かれてる側の人間だ。

 アンタはどうなんだ?


 まあ、自身のために使わないと言うなら、くれてやる。

 とっておきの逸品だ。

件の売れない刀だ。 銘は村正ーーこれのおかげで俺は借金まみれだ。

 魔剣ってやつは人を不幸にしかしねえ。覚えとくんだな」


 そう行ってレンリは袋に入った刀を渡してくる。

 袋越しからでも伝わるアダマンタイトの凝縮した重量感と圧倒的な呪いの量ーー間違いなく最高峰の魔剣だった。


「いいの? これ作るのに、膨大な損益出たんでしょ?

理由も言ってないのに?」


「理由聞くなんて野暮って思っただけだぜ、アンタ以外にこれを扱えるような相手を俺は知らねえ。 さっさと持っていきな。ただ、決して自分では使うな?」


 そういって、レンリは作業台へと戻っていった。


 とりあえず魔剣ゲットーーこめられている呪いはまさしく究極の一品、これなならば魔神の、興味を惹けるだろう? と、うかれて店を出る頃には、リディアが此方を観ていた。


「へえ、魔女様は強力な魔剣をもらったのですね。 あのケチ鍛治師、決して、私には魔剣渡さないんよね? これっ贔屓じゃありません?


 実は魔女様に気があるんじゃ?


「聞こえてるぞ、リディア! そんなんじゃねえよ。 アンタには魔剣は扱えねえ。


扱えば必ず身を滅ぼすタイプだ。アンタは、血の気が多すぎるんだよ!

大人しく俺の薦めた、短剣でも使ってな、業物だぜ」


「ツーン、このドケチ鍛治師、いいや、私は私なりに何とかしてみせるかんね。

 ほえ面かかせてやんよ」


 といいつつ、レンリの進めた短剣をがめつく確保すると、リディアは帰っていった。


 大丈夫だろうか? リディアはあれはあれで、思い詰めると結構やらかすタイプだと思ってるので少し心配だった。


「大丈夫なのあれ?」


「なーに、あいつはあいつで何とか答えを出すさ、それが正答かどうかまでは保証しねけどな」


 というレンリの投げやりな回答を、聞きながらその場を後にする。


「ありがとうね。魔剣大切に使わせてもらうわ」


「なーに、良いってことよ、持ち持たれずだ。アンタにはずいぶん借りを作っちまったからなあ」


 前回借りを作ったのは私のような気もするけど、まあ口にしない。好意はありがたく受けとっておくものなのだ。


「まあ、ありがとね」


「ああ、じゃあな」


と言った感じで、別れて家路へとつく、それなりの成果はあった、魔剣について調べるのはまた明日だろう。


翌日


ーー魔剣と睨めっこする私の図ーー


 これは難解だった。 私の魔術とか異なる原理プロトコルで作られているそれは、文字通り鑑定不可能だった。


 ネクロノミコンは普通に解読できたので、原理からして別物、おそらくこれを魔神に貢いだところで交渉はうまくいくかどうか?


 珍し物好きなコレクタータイプなら間違いなく絶賛の評価をいただけるだろう?


が、理解できないものに、興味を示さない堅物だとしたら話は別になる。


 前者であって欲しいが、こればっかりは、禁書に封じられている魔神によるので、結論はわからない。

 まあ、東方の刀といえば大陸ではそうそうみない品なので、それだけでもそれなりの点数は得られるとは思ってはいる?


 ダメだったら、何とか逃げてくるしかない。その為の保険として、転移保結界は用意しておいた。 後は野となれ山となれだ!


 誰かを連れて行くのは不可能、ネクロノミコンの深層に潜れるのは契約者のみ、精神世界での戦いなのだ。


 もちろん精神的な魂が死ねば死んでしまうとは情けない(復活しない)状態になるため、万全の策は尽くしておいた。


 さて、蛇が出るか鬼が出るか、目を閉じて瞑想する。

 魔力の波長を禁書のそれへと合わせていくと、徐々に深みへと落ちていった。


ヴァルハラ第3章半分ほど書きあがったので、このあと小一時間ほどで一話投下します。 興味ある方はぜひ見ていってくださいね。

  というわけで、禁書野中へという話になりましたが、スローライフって具体的な定義って何なんでしょうねえ。メルフィは町おこしけいなんですけど、これはこれで違うような気も?


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