邂逅
フードをかぶった相手は一人だった。
勇者に関連する相手、勇者自身か、ロベリアかどちらか?
勇者なら人混みの中の私に気づけるだろうか?
ということは、相手は――
「メルフィ・久しぶりね。 会いたかったわ」
「ロベリア! 私も会いたかった。 何があったの? どうしてここに?」
「もちろん、貴女を探していたのよ。 いきなりの不祥事で、囚われた貴女を釈放するはずだったのよ。 それを貴女は脱獄までして、しかも留置所一つ吹っ飛ばしたって言うじゃない?」
「ごめんなさい。 いろいろあって、それじゃあ、私は勇者PTに戻れるの?」
今の仲間達を捨てて勇者PTに再び舞い戻る。魅力的は話ではあった?
「いいえ、貴女は、禁断の実験を行った。その罪は簡単には消えないわ。
私が個人的に貴女に会いに来たのよ。 まあ、もっとも貴女がいなくなって、
魔術師タイプがいなくなったので、フェイあたりはあなたをの罪を帳消しにして、でも、PTに戻したいみたいだけどね。 それで連れてきたのよ」
「どうやってここがわかったの? 今の私はメルフィ、ただの薬屋よ、名前だけで以前の私とは違うわ?」
「留置所から禁書の反応で追ってきたのよ。私だってそれぐらいのことはできるわ
そしたらここにたどり着いたって訳よ」
「それにしてもびっくりしたわ、いくら禁書を使ってるって言っても、魔導女王メルティーナですって、聞いて呆れるわ。 魔王の配下担ってるとはね」
「これは違うのよ、ただの成り行きで――」
「黙りなさい。 ただの成り行きで七大魔王が名乗れるものですか、これを見てみなさい。 大魔王が出した通達所よ、魔導女王メルティーナを正式魔王として編入するって通達ね。
貴女はホントに魔王になる気なの!?」
「違うわ、ロベリア、私はただ、脱獄者としてここで生きていくしかなかっただけ?
魔王がそんなことを通達したなんて初めて知ったわ」
「そう知らなかった。貴女はそう主張するのね。 だったらおとなしく投降して?」
「1年以内になんとか貴女を釈放してみせるわ。だからそれまで耐えて、お願い?」
「1年長いよ。――私にあてがわれた、留置所は、暮らしていける場所じゃなかったわ。
もっと早くならないの?」
「無理ね。いくら勇者様の力があったとしても、貴女はやり過ぎたわ。まさか現役魔王がそう簡単に釈放されるなんて思ってはいないでしょう?
一年我慢して、そしたら、必ず助け出すから」
ロベリアの提案は悪くない話なのかもしれない。だけでも私の吹っ飛ばした留置所での私の扱いや、既に魔王として認知されている以上私を縛る罪は以前の比ではないだろう。
きっと特別な牢獄で特別な拷問を受けて知りもしない魔王軍の情報を吐くまでは許してはもらえないだろう? そんな状態で一年も待てというのか?
「無理よ。ロベリア、一年は待てないわ。 今すぐ私を救い出して?」
「そう、せっかくの好意を棒に振るのね。 じゃあ、貴女はここまでよ。
魔導女王メルティーナ――銀閃の魔女―ロベリアが貴女を討ち取ります!」
「そんなことってないよ、私たち友達で姉妹弟子の関係でしょ? 今更こんなことって」
「そうねでも今の貴女は魔王――なら、排除するまでです。 お覚悟!」
「待って――それは誤解よ、私は魔王とつながりなんて持ってない――!」
激昂するロベリアが、弓を引く。
彼女の得物は、マジックアロー(魔術付きの弓)
長い修業時代に、私と同じく彼女はウィッチ(魔女)を志していたが、私との姉妹争いを避けるために、彼女はその席を降りた。
相変わらず更新遅れました。 勇者パーティのことPTかいてるのは、どうなんだろう?
とか思ったりはします。 vs勇者PT戦開幕ってことで、引き続きよろしくお願いします。




