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エステルお嬢さまの憂鬱

この小説は、アーススターコンテストに応募しています。 高評価ブクマよろしくです。

「ねえ、リディア、エステルについてちょっと身辺捜査してきてくれない?」


「魔女様人使いが荒いですね。魔眼でステとか見えるんでしょ? それで分からない物なんですか?」


「分からないのよねーこれが、って事で言ってきて?」


 やれやれ、仕方がないですね。 といいながら村に繰り出していく、リディア

 酒場にでも行くのだろう。 その間にも私は、暇なので、魔王城の方へと様子を見に行くことにした。



 城に入るともはやメイドではなく、女王となったエステルが、こちらに寄ってきた。

 

 多分、急に身分が上がったので、空いた時間結構暇なのだろう。

 権力者とはいえ、まだまだできあがったばかりの城以外はほぼ荒廃都市である。

 この村にの統治といってもやることが少ないのだろう。


「何してるの?」


「魔女様、私お飾りの女王って感じでまだすごく暇なんです。 なんとかしてください」


「で、なにやってるわけ?」


 レギルランドは元は普通の人間領にそびえる城だったので、そっち路線で行く気だったんだけど、魔族や亜人が半分を占めるために、最初と同じようには行かないだろう。


 意外と真面目に執務はやっているらしく、書類などは丁寧に整理されていた。

 サボりがちなのは、まあ、後は自由権限というところで目をつむろう。


「どうです、魔女様も一杯やっていきませんか? ここの料理すごくおいしいですよ?


 そりゃ以前はメイドであるアンタや、コックが作る側だっただけだろうという突っ込みを飲み込んで、せっかくなので、誘いに乗る。

 出てくる豪勢な料理のオンパレードにはちょっと心が痛んだ。


 レギルランド産王宮料理フルコースだ。 確かにこれはいける。

 レシピを流して、城下町でレストランやるのもなかなかいいかもしれない?

 食材が高いのでその辺りアレンジする必要があるけど、料理人が必要かもしれない。


「貴女、毎日こんなものを食べてるの? エルフは太らないっていうけど、結構食べるのねー」


「いえー、ここの料理がおいしくておいしくて、今まで運ぶぐらい食べたことはなかったんですよね?

 こんなにおいしいとは知りませんでした。 もう止まらなくなっちゃってですねー」


「なるほどね、ところで、ここってシェフが何人かいるわよね? 一人紹介してくれない。 メイン料理人以外の人を、下っ端でいいわよ」


「どうしたんですか、魔女様、まさか下っ端シェフを自分の家に済まして毎日豪遊ですか――!?」


「アンタと一緒にするな! 城下町でレストラン開こうと思ってね。 町の活気づけには食事も重要でしょう。 良い精神は良い食事から、とか言うしね?」


「そうなんですねー じゃあ、一人後で魔女様のお店に送りますね。私人脈は広いので任せてください、えへへー」


 エステルはここでの生活がかなり気に入ったらしく、終始ご機嫌だった。

一介のメイドから、一気に代理とは言え女王様である。

 多少天狗になるのは仕方ないのかもしれない。


「それじゃあ、頼むわねー」


 といいつつ、フルコースを堪能した。



「さて、本題なんだけど、ここ最近城下町にも出回っている。 この手配書なんだけど、これ、出回らないようにしてくれない?」


「ああ、封印指定禁断・魔女メルフィの手配書ですね。 そりゃ、そんな物が出回ってたら、魔女様は都合が悪いですよね。 分かりました。部下に頼んで回収しておきます」


「それにしても、魔女様すごいですよね、一億オーラムの賞金首で、禁断の魔女、特訓とかすごかったんですよね? 同じエルフとして尊敬しちゃうなあ。


 やっぱり、禁断とか言うぐらいだし、ものすごい特訓をしたんですよねー 天才エルフ・英知のメルフィでしたっけ? 元は…… 今は禁断担っちゃいましたけどね――あはは――


「魔女様目が笑っていないですよ、やめてください、怖いですよ、笑っただけで睨まないででください。 これは元々の性格なので――


「はあ、なんとかならないかなあ、禁断の魔女……」


「まあ、でも似合ってますよ。 すごい称号ですしね」


「そうかなあ、禁断だし?」


「そこは気にし過ぎだと思うんです」


「ただ、魔女様すごい人なんだなあと、おもっただけです。

 風格を感じますよ、カリスマってヤツですね」


「それで、ここはこの間まで魔王城にある、魔王デスガイズ城だったわけだけど、その件はうまくいきそう? どうなったのよ?」


「えへへー そこは、うまくいきそうですよー、魔女メルティーナが統治する新しい都、復興城塞都市、メルヴィスとして、復興活動中です。

 まあ、まだ、周囲に壁があるだけの穀倉地帯兼瓦礫置き場な、廃墟都市ですけどね――


「じゃあ、私は要件も済んだし帰るわー」


「もっとゆっくりしていってもいいですよ? 一人じゃ退屈ですし、みんな私を見ると、微妙に怖がられるので話し相手少ないんですよねー、 最近、まあ、私の愛嬌で皆さん徐々になじんできてますがけどね――」


 自宅兼、工房に戻ると(お店は出してるけど、いろいろ取り扱うので工房としか言えない)リディアが待っていた。


「お、やっと帰ってきましたね。 どこをほっつき歩いていたんで?」


「こっちにもそれなりの用事があったのよ」


「バッチリです魔女様、エステルさんの出自をしらべてきましたよ」


 彼女ダークエルフですが、亜人としては珍しい、名門貴族のお嬢様で、花嫁修業中だったらしいんすよ。 それ故ちょっと金銭感覚がずれてますが、英才教育の成果か、基本的な事は戦闘以外は何でもできるようです?

 

 なるほど、単に放蕩してるのじゃなくて生まれが良かったのか、道理で何があっても動じないわけだ。

この小説ビューが安定しないんですが何が原因なのでしょうか、理由などない!

 そうですか・・ そろそろ見直し終えてる部分が、消化しちゃいました。 ただ書いてある部分はまだ結構あるのですが、書きながら趨向するのが結構しんどいです。

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