14. Place: ダンスホール 俺視点
Time: 夜の初め頃
初の第三者視点です
俺はミカエル・エーデル。
一応伯爵令息だ。
幼なじみ兼友人のエドワードをパーティーに誘おうとしたが光の速さで話を打ち切られたため、1人さみしくパーティーに来ていた。
挨拶を済ませ、世間話をある程度こなし、ダンスを一通り踊ったところで、自分から壁の花になっているエドワードを発見した。そもそも女性じゃあるまいし壁の花というのもおかしな話だが。
こいつがパーティーに来ていたことに驚いたが、姫さんのパートナーとしての参加なら納得だ。
なんでも口頭で誘いを受けたとか。
主催の令嬢と姫さんに接点はあまりなかったはずなので、姫さんが参加しているのことにも驚いた。
普段はバッサリ、とりつく島もなく断っているので珍しいこともあるもんだなと思っている。
そして今は王子とのダンスも終わり、不機嫌MAXから回復したエドワードと戻ってきた姫さんと、それからその辺にいた連中とで談笑中である。
付き合いが長いこともあり、エドワードの考えは手にとるようにわかる。
こいつは今日のパーティーでも、「オリビアはめちゃくちゃモテる」、とか「そばを離れるわけにはいかない」、とかそんなことで頭がいっぱいなのだろう。
俺はエドワードがパーティーで心から楽しんでいるところを見たことがない。
常に警戒心をMAXにして厳戒態勢で臨んでいる。
だか周りをよく見て欲しい。
お前も姫さん程とはいかないが、なかなかのモテっぷりだというのに。
まあ俺だって負けてないが。
二人に声をかける時、姫さんに先に声をかけるのは、姫さんの方が爵位が上だからで、姫さんがモテモテだからという理由は関係ない。そういう作法なんだ。
そしてお前はその後に声をかけられても意識がお留守で何も印象に残っていないだけだ。
断言できる。
今だって姫さんの目の前でアピールしてくるようなツワモノがいるのに気付いてないのだろう。
姫さんのこととなるとこいつはポンコツになるが、姫さんを見る限り、上手くいっているようだ。
俺もこの2人には幸せになってもらいたい。
俺の恩人と、その愛する人、今後もこの2人のために表でも裏でもフォローして行こうと思った。
喉が乾いていたのだろう。
エドワードがシャンパンを飲み干したと思ったら周囲から見えないように渾身のボディーブローをかましてきた。
.....解せぬ...グフッ
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「(どこにそんな流れがあったんだよ!!!
ちょっとディスったけどいい話の流れだったのに!
...あれこいつも俺の考えてることわかってんのか??)」
※A.違います
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オリビアの態度はエドワードや家族など以外には基本的に冷たいです。
侯爵令嬢らしく振る舞おうとしてるだけなのですが。話術が得意でないため最低限の受け答えしかしないので冷たい印象を持たれています。
まさに氷の女王。
貴族の作法とかは全く詳しくないのでテキトーです。
不自然な空白の間は次の話で書きます。