13. Place: ダンスホール
Time: 宵
僕の殺気をものともせず、王子はどさくさにオリビアとダンスの約束を取り付け去っていった。
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今僕は壁の花になっている。男性に対して壁の花という言い方はしないがまさにその状況なのだ。
「!!エドワード!なんだよお前も来てたのか!」
「ミカエルか。なんだ、お前も呼ばれてたのか。」
「いやそれ俺のセリフだわ、まーでも俺も誘おうとしてたし丁度良かったな!」
「そうなのか??」
「いやお前話の途中ですっとんでったじゃんか」
あの時か。
「まあいいわ、で?何してんの?」
「見てわかるだろう。壁の花だ。」
「....なるほどな。(そんな怖い顔してたらそりゃ誰も話しかけに来ないだろ...。)
姫さんが王子と踊ってんのか。」
「......ああ。」
「心配すんなって。それにお前一番最初に踊ったんだろ??」
「ああ。」
素晴らしい時間だった。何度も思った。
この時がずっと続けばいいのに...
時よ止まれ。
しかしそんなことにはならず、現在彼女は王子と踊っているのだ。
「そんなに嫌なら見なければいいだろ。」
「確かにそれも一理ある。あのニヤけた王子を視界に入れたくはない。しかしオリビアの踊る姿から目が離せないんだ。」
「.....なるほど。」
それ以降彼は黙ったので、ダンスが終わるまで、葛藤しながらオリビアたちを見つめ続けた。
彼はミカエル・エーデル
とある事件をきっかけにエドワードと親しくなった彼の幼なじみである。
幼い頃からエドワードと共に修行に励み、友人として長い年月を過ごしてきた。
エドワードのことを熟知している分、彼の扱いが非常に上手いのだ。
「(何も...言うまい。こういう時はだいたいめんどくさくなる。)」
....彼の扱いが非常に上手い?のだ。
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その後
「よし、終わったな、いくぞミカエル。」
「え、俺まだ踊り足りねえんだけどー」
(と言う割についてく人)
お互い一緒にいるのが当たり前という認識です
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友人くん登場しました!
事件の設定多いですね。
名前の由来は
ミカエルはなんとなく。
エーデルはドイツ語で高貴なとか気品のあるという意味だそうです。そのままつけました。
お分かりかもしれませんが振り回され要因の苦労性くんです。