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異世界でバンドを組んだ私達は!?

 盛大なステージに立ち私と心音ここねと明は幕が降りるのをそれぞれの楽器を持って待っている。


 幕の内側から聞こえるが、人間達とゴブリン達の歓声が私達に聞こえてくる。

 私達の演奏をまだかまだかと待ち望んでいるのだろう。 

 そして幕が落ち、ドラムの明が合図を送り、ボーカルアンドギターの私事盟とキーボードアンド心音の演奏する。


 ボーカルアンドギターの私とキーボードアンドボーカルの心音が歌う。


 私達が歌う歌は三人で作った歌だ。


 私達の夢は叶った。


 人間達とゴブリン達の仲が私達三人のコンサートでより仲が深まれば、良いと思って私達は演奏する。


 人間達とゴブリン達は争っていた事を忘れて一丸となって私達の演奏に釘付け状態だ。


 一曲が終わり、私はMCに入る。


「みなさん盛り上がっている?」


 すると人間達とゴブリン達は一丸となって『いえーい』と言う。


「どうやら盛り上がっているようだね」


 会場は人間達とゴブリン達を含めて五万人。


 私達三人はこの人間達とゴブリン達の仲を歌を経て和解させたのであった。


 私達は異世界にとばされ、私は最強女勇者として心音は攻撃魔法使いとして、明は回復魔法使いとして、それぞれ最強の使い魔として選ばれた。


 人間である私達は最初はゴブリン達を繊滅させるためにこの異世界に召還された。


 でも私達は争いを好む事はとても出来ないので、人間達に危害や殺しをするゴブリン達にも心があることを知り、今日のコンサートまで至った。


 これまでの事を順を追って説明しよう、時は半年前まで遡る。





 ******   ******





 私達は通信制高校に入学して、レポートをこなしながらガールズバンド活動をしていた。


「盟、ちゃんと練習してきたの?それに明、あんたのドラムのテンポちゃんとリズムを刻んでいないわ」


 とキーボートアンドボーカルの心音が言う。


 私達は週末にあるコンサートに向けて秋葉原にあるスタジオを借りて練習していた。


「心音私は練習してきたよ」


 ボーカルアンドギターの私が言う。


「あたしもしてきたよ。このドラム何かうちのと違う」


「言い訳は良いからもう一度音を合わせるわよ」


 私達はもう一度音を合わせるために気合いを入れて、演奏した。


「今度はちゃんと出来たでしょ」


 私が言うと心音は「何か演奏にむらと言うか違和感があるのよね」


「そんな事はないよ心音ちゃん。今僕はちゃんと引けているような感じがしたよ」


 するとスタジオから終了合図のランプが点滅した。


「あーもう終わりかあ」


 心音が残念そうに言う。続けて「あんた達明日までにはこの四曲をちゃんとあわせられるようにしてきてね」


「分かっているよ」


「心音ちゃん僕は出来ていると思うんだけど」


「心音も盟もちゃんと出来ていないよ」


 私と明のため息がシンクロした。


 私はエレキギターをギターケースにしまい、心音もキーボードをケースにしまった。


 外に出て、心地の良い十月の日差しに私達は包まれた。


「じゃあこれからレポートをこなしに行こうよ」


 私が言うと心音が「あたしはもう二人にレポートは見せてあげないんだからね」


「えーそんな、それじゃあ私は留年しちゃうよ」


「自業自得よ」


 早速喫茶店に入り、私達は通信制の高校のレポートをこなしている。


 歴史と国語は何とか出来るけれども、数学と物理が難問でこればかしは教科書を見ても分からない。


「ねえ、お願い。心音様、数学と物理のレポートを見せてください」


「あんたはちゃんと考えているの?そう言うお願いはちゃんと自分で解こうとする気持ちがないと教えられないよ」


 相変わらず心音は鬼だ。


「心音、物理と数学は教科書を見ても分からないんだよ。だから教えてよ」


「仕方がないわね」


 ちなみに明は黙々と英語と物理のレポートをこなしている。


 喫茶店から出ると、私は「いやー心音さんのおかげでレポートが進んだよ。ありがとう」と言って、心音の背中を叩く。


「あれじゃあ、まるであたしのレポートを写しているだけじゃん」


「まあ、小さいことは気にしない」


 私達は町を歩いて、行きずりの高校生を見てうらやましく思ってしまう。

 出来れば私達も普通の高校に入って、毎日を充実させたかった。


 私達が普通の高校に入学できなかったのは、私と心音と明をいじめる連中にテストでは必ず零点をとらされ、それを先生や親に相談したのだが、そのいじめる連中の女性は市議会員の親だと言うことでみんな見て見ぬ振りをしてやり過ごされてしまった。


 でも私には二人の親友が入る。

 それはここにいる心音と明だ。

 私はバンドを三人で組んでいつか大勢のお客の前で歌うのが夢だ。

 その初ステージは、とあるショッピングモールが並ぶ、売れるためにはそのステージに上がることだともジンクスがあると言われているところだ。

 私は正直ワクワクしている。後、一週間だが一生懸命に練習して、お客さんの私達の演奏で魅了してやると思っている。

 私達は中学時代からバンドを組んでいる。文化祭の時に生徒達の心を私達は鷲掴みした。

 でも市議会員の娘の嫉妬を買って普通の高校には入れなくされてしまったのだ。





 ******   ******




 そして一週間がたち、私達はとあるショッピングモールが並ぶところにもうけられている小さな舞台だが、私達はここで歌うことになった。


 演奏するのは私達だけでなく、他のバンドもいた。

 他のバンドを見ているとアマチュアでもレベルが高く私達でもこんな上手に演奏できるか不安だった。


「次は私達の番だよ」


 私が言うと、私はギターをアンプにつないで心音もキーボードをケースから取り出して、脚立を立てて、キーボードを弾いて、準備万端だ。ドラムは借り物だが、明は自分のドラムじゃなきゃうまく叩く自信がないみたいだ。

 でも私達は円陣を組む。


「こういう時はなんて言ったら良いのかしらリーダー」


 心音が言うと私は「一人一人順番に番号を言うのはどう?」


「分かった」


 と明は言って私が「1」心音が「2」と明が「3」と言う。


 そして私が行くよ。


 ステージに立つと、お客さんが指折り数える人しかいなかった。

 私達はそれを見て愕然としてしまった。

 でもパチパチと拍手をくれた人がいた。


 そして私はみんなに気合いを入れるように「今日まで一ヶ月練習してきたんだ。だから私達は歌えるよ」


 心音を見て、明にドラムで合図を送ってくれとアイコンタクトをとる。


 そして演奏が始まった。


 私達は自作の歌を懸命に歌い。二三人ではあったが私達に手拍子をしてくれる人もいた。

 それだけでも私達は充分に歌う気力と化していった。


 私はギターを弾きながら歌い、心音はキーボードを弾きながら歌う。そして後ろには懸命にドラムを叩く明がいた。


 うちのバンドにはベースはいない。ベースは心音のキーボードで補っている。


 一曲目が終わるとまばらな拍手だが私達の歌を聴いてくれて共感してくれた人はいたみたいだ。


 そして二曲目が始まり、そこでアクシデントが発生した。何とドラムを叩いていた明が勢い余って、スティックを手放してしまったのだ。





 ******   ******




「もう泣くなよ明」


 明は自分のせいでドラムのスティックを手放してしまった事にすごく罪悪感を感じている。

 あの後しきり直したが、お客に「帰れ、このドへたくそ」などブーイングを浴びてしまった。


 私も心音もショックだが一番ショックなのは明なんだよな、自分が失敗したことに悔いる気持ちは私だって充分に分かる。


 明は本番に弱いことを私達は初めて知ったし、自分のドラムでなかったら失敗しない自信はあると言っていたが、あんな事になって言い訳なんて通用しない。

 その事は充分に分かる。

 でも今の明にそう言うのはタブーだろう、もしかしたらもうバンドやめるなんて言い出すかもしれない。


 すると心音が「明、何よあの失態は!?」


「ちょっと心音、明も充分に反省しているし、これ以上言うと・・・」


「あんたは黙っていて。

 明、あんたがあんな失態をしなければ、私達の演奏はちゃんと出来ていたはずなんだよ、それが何よ!」


「ごめんなさい心音ちゃん」


 明は泣きながら謝る。


「今度あんな失態をしたらあたしと盟は許さないからね」


 そう言えば私達はあの後他のバンドにも冷たい視線を送られた。

 あんな目で見なくても良いのにって感じで。

 きっと明は今日の事を思い悔やみ、涙で眠れない夜を過ごすのだろう。

 実を言うと私だって悔しいのだ。明があんな失態をしなけれえば、私達はまだ歌えたのにって。

 でもその私の悔しい思いは心音が代わって言ってくれたようなものだ。


 そして日は暮れて、私達はそれぞれの家に帰ることになった。私が帰ると、親は将来野球選手になる弟の友昭の事でいっぱいで、食卓では私の事は目もくれず、私は黙々とご飯を食べた。そして食べ終わり、自分が使った食器を自分で洗って、自分の部屋に戻っていった。


 明は今日失敗したことで、ベットの上で枕をぬらしているに違いない。

 そんな明に私はメールでエールを送りたかったが、どの慰めの言葉も思い浮かばない。

 だから私はメールで『どんまい!また明日な』と言って眠りについた。





 ******   ******





 朝起きると、午前四時を示していた。

 私が起きるのは早い。

 早速ギターの練習をしている。

 いつか三人で東京ドームを満杯にする程のビックアーティストになるって言うのが私の夢だ。

 ギターでプロになるのは一日八時間はギターの練習を怠ってはいけないとユーチューブの動画で見たことがある。

 とにかく弾いて弾きまくって、絶対にプロになってやると私は行き込んでいる。

 私達を無視してバカにしてきた連中に目にものを言わせてやるっているのが私の野望である。


 ギターの練習に没頭していると、私の携帯にメールが届いた。

 何だ。この真夜中に、見てみると、『盟ちゃん起きている』と言う明からのメールだった。

 だから私は『起きているよ』と言うと『昨日はごめんね。今日も練習頑張ろうね僕も練習しているから』と言うメールであった。すると割り込むように入ってきたのが心音だった『何あたしを仲間外れにして二人で盛り上がっているのよ』


『ゴメン心音が起きているとは思わなくて』


『とにかくみんな起きているなら、これからそれぞれ楽器を持って、いつものプリン山公園で待っているから』


 心音はいつも唐突だなあ。だから私は、


『よし、これからみんなで集まるか!』


 と入力して、私達は午前六時にプリン山公園に集まることにした。


 私はギターと今日心音に教えてもらおうとしている物理と数学の教科書とレポートを持ってプリン山公園に集まった。




 プリン山公園にたどり着くと、明と心音はもうすでに到着していた。


「何だ二人とも早いねえ」


「盟が遅いだけでしょ」


「ごめんごめん」


 と言うと、明の方を見ると目に隈が出来ていた。

 どうやら昨日眠れなかったみたいだ。


 そして明は急に改まって「盟ちゃんに心音ちゃん、昨日はごめんなさい」と深くお辞儀をして謝ってきた。


「もう良いよ明、あんたは充分に反省したんでしょ、それで何よ!昨日は眠れなくて目に隈までつくちゃって」


「昨日すごく練習したんだ。楽器は夜中だから鳴らせないけれど、枕や座布団でバッチでたたきながら」


「ドラムはバンドの要だからしっかりしなさいよ!」


「分かっているよ心音ちゃん」


「ところでこんな時間に集まったことだし、どこか二十四時間やっている茶店で朝ご飯がてら、レポートをしない?」


「どうせ、盟は私のレポートを写したくて来たんでしょ」


 図星だ。


「まあ、それはともかく、どこか二十四時間やっている茶店にでも行こうよ」


 プリン山の公園の近くに商店街がある、その商店街はいつも二十四時間やっている茶店がある。

 私達はそこに行くことにした。


 そしてたどり着いたが、ただいま清掃中なので、申し訳ありませんが入れませんとかかれている。


「何よこんな時に限って、盟あなたのせいよ」


「何であたしのせいなのよ」


「こんな真夜中に起きているあなたが悪い」


 仕方がないのでその辺をぶらぶらしていると、二十四時間営業中と言う段ボールで紙で黒のマジックペンで書かれた喫茶店に遭遇した。


「心音ちゃんに盟ちゃん、二十四時間営業中だって、しかもドリンクバーもついているって」


「明、ちょっと胡散臭くない?しかもこんな辺鄙へんぴな場所でお客が来るのかしら?」


「とりあえず入って見ようよ」


 と明がその扉を開けて、私達は止めようとしたが、天然で世間知らずの明はその胡散臭い喫茶店の扉を開けてしまった。


「いらっしゃーい」


 新聞を広げて、タバコを吸いながら、私達を歓迎してくれた。

 その人は顔はなかなかの美人さんで、品の良さそうな二十代後半ぐらいのお姉さんと言った感じだ。白いエプロンに身を包み、裾にフリルのついた黒いスカートをはいている。

 それに周りを見てみると、角に小さなステージがあり、ドラムが設置されていた。


 この店に入った時、妙に違和感があると私と心音は思った。


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