↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
85/86

85.一歩進む

最近寒すぎますね。出勤したくない。

全力前進



 面白くない。


「この資料なんですけどぉ、まとめておきましたぁ♪」

「ありがとう。助かるよ」


 むむむ……とてつもなく面白くないです。




 皆さん覚えてますか?

 先輩に色目をつかう、今年入社した女子社員を。

 社員番号1164番、通称"虫"。


 入社したての頃は先輩にベタベタしまくりで、先輩もあの新入社員の扱いに困っていました。

 私はシルヴィアさんの作戦通りに、虫のウザさを逆手に取り、疲れた先輩を癒すという立ち回りで、さり気なく先輩からの好感度をあげていたんですが……。


 最近、あの子も仕事ができるようになって、何やら先輩と仕事をすることが増えてるんです。


 先輩は基本的に優しいので、虫の昔の態度は水に流し、仕事ができる子として可愛がってる気がします。



「終わってすぐで悪いんだが、次はこっちのデータを整理して貰っても良いか?」


「わかりましたぁ!……あっ、でも少し疲れちゃったので、何か甘いものが食べたいなぁ……なんて思ったりして……。持ってたりしませんか?」



 あ゛ぁ゛!!

 あんな上目遣いで先輩のこと誘惑して、あざとすぎますよ!

 シルヴィアさんは何をしてるんですか!?

 あれは先輩に害ですよ!!排除ですよ!!



「ったく、仕事中なんだからあんまり調子にのるなよ?……ほら、キャンディしかないけどそれで良いか?」


「ありがとうございますっ♪何味のキャンディですか??」


「魚肉キャンディだ」


「え゛っ?」



 うぅ、羨ましい……。

 私も先輩からキャンディ貰いたいよ……。


 ……魚肉以外の。







「ただいまー。花ちゃん!花ちゃんいますか?」


 ……

 …………


 最近は家に帰ってから、花ちゃんに愚痴を言うのが日課になってしまった。


「それで、あの虫が『今度うちに遊びにきませんかぁ?うさぎ飼ってるんですよぉ♪』とか言ってやがるんです。うさぎなら私の所にもいるっつーの」


「コリコリ。コリッコリッ」


「ちょっと酷くないですか!?『ウザい、話しかけるな』って!!一体どうやったら私に懐いてくれるんですか?」


 花ちゃんは私のことが嫌いなのか、態度がかなり冷たい。

 何か人参がどうのこうの言ってたので、アルティメット・キャロットで恨まれてるのかもしれない。



「コリコリ、コリコリ」


「『よく知らないけど、あの人はいい雄。さっさと交尾して番いになれば良い。他の雌に盗られても知らない』って、ちょっ……何言ってるんですか!!私はそんな変態じゃないです!……でもまぁ、動物からしたらそういう考えなのかな……」


「ココリ、コリコ、コリリ」


「『さくら姉さんが、あの雄と仲良いのは気にならないの』って、そりゃあ気になりますけど、さくら先生のことは尊敬してますし……さくら先生は良きライバルなんです!だけど、あの虫はダメです!」



 うーん。モヤモヤがおさまらない。私ってこんなに嫉妬深かったんだ。付き合ってもいないのに……てか、先輩は絶対に私の気持ちに気づいてるはずなのに、こんなの生殺しです。



「コリコリ、コリコリ」


「『発情期の雌は突き進むのみ』……言い方!!!」



 そうですね。

 そろそろ踏み込むべきですよね。

 恋する乙女の力を魅せてやる!!



【先輩、大事な話があるので今週どこかで2人きりで逢えますか?】


 メール送るよ?

 送っちゃうよ!?



全力前進

次回

後輩「先輩、私の気持ち知っていますよね?」

主人公「俺は……」

さくら「キュッ」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 虫……いよいよ本性表す 春先には新人社員が山ほど来るかもそれも オームの大群のように…… さくらさんならオームでも動じないと思う [一言] 更新お疲れさまです 一時これは休戦ですね …
[良い点] 更新お疲れ様です(^_^ゞ 嫌っていても、家主には助言をして後押しまでする花ちゃん。 そして後輩ちゃんの爆走が始まる(笑) [一言] 前回の後書きから間を置く事なく、関係性を深めるストーリ…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。