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16.戦利スキル

本日23時にもう一話投稿します。


「ギャアアアアグァアア!」

「ナイスファイト,ゴブリン」


最期にオレは、ベキという嫌な音とともに、ゴブリンリーダーの頭をハイキックで叩き折った後、親指を立たててゴブリンに向けた。

結論から言えば、狼と熊とゴブリンの三つ巴の勝者はゴブリンになった。

まず、一番初めに崩壊した陣営は狼だった。奴らは、10匹ほどの群れを、ゴブリンと熊に半分筒分けて突撃させたのだ。5匹だけだと、ゴブリンに数的優位を取られて各個に撃破され、元々の地力が違う熊にも一匹ずつ対処されており、悪手としか言えない手だった。なんで一番元気だった集団が一番初めに崩壊してるんだよ。馬鹿じゃないのか。

狼は賢い生き物だと聞いていたが、この森の狼は如何やら違うらしい。

次に倒された熊だ。5匹の狼に全身を食いつかれつつも、着実に1体ずつ潰し、5匹すべて殺すことに成功するも、更に傷を負い重症から瀕死の状態にまで追い込まれた。

一方ゴブリンは、槍を持ったゴブリンが牽制しつつ狼と対峙したが、熊と戦っていた狼が全滅したのをゴブリンとにらみ合っていた狼が悟り、熊の元に向かおうとした瞬間を投げ槍と弓に刺され全滅した。今回、本当に狼は良い所無いな。

その間にオレは茂みを移動しクマの近くにまで寄り、血を全て抜き取り止めを刺す。ゴブリンの遺体に潜ませている分と合わせて、30ℓ以上は有る。1分くらいは『降らせられる』。

ゴブリンに少し落ち着いた空気が出始めた頃、オレはゴブリンの遺体に潜ませていた操作済みの血を全て抜き、ゆっくりと地面を這わせてひとまとめにすると、それを宙に打ち上げて雨のように降らした。

世にも恐ろしい濃硫酸の雨だ。しかも赤色のままだ。オレに硫酸が掛かったら嫌だから分かりやすいようにしたのだ。

その一連の不気味な血の動きに、思わず呆然と立ちすくんでいたゴブリン達だが、雨が体に触れると肉が溶けだすことに気付くと、慌てて何匹化のゴブリンが悲鳴を上げて雨の範囲外に出ようとする。

オレの作った雨の範囲は10m程。走ればものの数秒で脱出出来る。

だが、先ほどの戦いに疲れた体は即座に動かすことが出来ず、また地面に出来た濃硫酸の水たまりは、歩くたびに足に激痛が走るはずだ。殆どのゴブリンが2,3歩歩いた段階でうずくまってしまった。

在るゴブリンはそれでも歩き出そうとするが、水たまりに足を取られれ足裏の肉が溶けてしまう。体を支えられず倒れ、さらに全身に血の雨を浴び絶命した。

自分でやっといてなんだが、マジで地獄みたいな光景だな。ドン引きだ。

ゴブリンの悲鳴が段々と聞こえなくなり、雨音と何かが溶ける音だけが暫く辺りに響いた。

赤い血の雨がやんだのは1分後、残ったゴブリンは、今足元に転がる遺体となったゴブリンリーダーだ。此奴は土魔法を使い、一人分の土のかまくらを作り難を逃れていた。良いスキルを持っているな。

その後かまくらから出て来た此奴を、背後から忍び寄ったオレが蹴り殺した。

『液体操作』だと、また『土魔法』で防がるかも知れなかったから接近戦を挑んだのだが、一瞬で決着がついた。

それにしても、酸の雨作戦は、スキルレベルがもう少し上がって範囲が広がらないと微妙に使いづらいな。

超大量の水を使わなくても能動的な範囲攻撃が出来るし、見た目普通の雨の様にすれば攻撃されているかどうか一瞬では判断できない所など利点も多いが、速攻を仕掛ける時だとニトログリセリンで爆破する方が使えるかな。

さて、ここも血と肉が溶ける匂いがひどい。植物や木も所々溶けて変色している。遠くないうちに狼か熊が来るだろう。此処を離れよう。

…と、その前に茂みに隠れてステータスチェック。


○一一一一一一一一一一一一○

l名前:トモヤ

l種族(状態):人族(健康)

lLV:12(1UP 5966/6500)

lHP:107/107(6UP)

lMP:27/43(5UP)

l攻撃力:85(5UP)

l守備力:102(9UP)

l行動力:110(12UP)

l幸運 ;-384(6UP 称号『転生者ヘルモード』の為-500補正)

l???

l-神様へのチケット

l-1週間無事だよチケット(期限切れ)

l祝福スキル

l-逃走吸収 (2/5LV)

l-徴収贈与(1/5LV)

l-時間停止(2/5LV)

lユニークスキル

l-鑑定の魔眼(2/5LV)

l-絶対記憶(2/5LV)

l-液体操作(2/5LV)

lスキル

l-狩猟<野生>(1UP 2/5LV) -咆哮(1UP1/5LV)

l-統率(1/5LV)         -爪術(0/5LV)

l-擬態(1/5LV)         -剣術(2/5LV)

l-短剣術(NEW0/5LV)     -弓術(NEW 0/5LV)

l-探知(NEW 0/5LV)      -土魔法(NEW 0/5LV)

l称号

l-転生者<ヘルモード>

○一一一一一一一一一一一一○


よし、スキルの能力確認は後回しだ。次に、MPを10使い、ゴブリンたちに『鑑定の魔眼』を使って行く。

出来る限り、よさそうな装備をつけていた奴を優先的に。狙いは、オレが持っていないスキルを持つ者を探すためだ。

…うへぇ、ドロドロになっているやつも結構いるな。


溶け掛けのゴブリンも頑張って『右眼』で見た結果、オレに持っていないスキルが分かった。

『俊足』、『火魔法』、『金細工』、『釣り』、『農業』、『運搬』等々…うーん、微妙だな。

次は、他のゴブリンに比べて随分幼く見える弓兵だ。ケムリダケを使った時に飛び出して来た4体のうちの一匹だったと思う。


○一一一一一一一一一一一一○

l名前:ゴブリン(ギム)

l種族(状態):亜人族<ゴブリン種>(隷属・死亡)

lLV:5(89/500)

lHP:0/14

lMP:5/6

l攻撃力:24

l守備力:10

l行動力:30

l幸運 :8

lユニークスキル

l暗殺者の素質(1/5LV)

lスキル

l-弓術(2/5LV)

○一一一一一一一一一一一一○


良し!見つけたぞ。ユニークスキル持ちだ。

このゴブリンたちは森の獣たちと比べて多様性のある生き物に思えた。

1匹くらいは運が良ければ面白いスキルを持った奴がいるかなと思ったんだが、本当に見つかるとは。

運が良いも何も『幸運』マイナス何だけどな、と頭の何処かで思いながらも考えないことにした。

一先ず、このユニークスキルは確保しておこう。

オレが試したかったのは、『徴収贈与』のスキルだ。


○一一一一一一一一一一一一○

l徴収贈与(1/5LV コスト無し 祝福スキル)

l-死体に接触している状態で発動出来る。

l-このスキルは、祝福スキル以外ではレジスト出来ない。

l-スキル保有者のスキルを2つ対象の死体に譲渡する。死体よりスキルを一つ選択し、それを習得

l することが出来る。スキルランク、レベルは問わない。

l-このスキルで習得したスキルのレベルは 全て 1になる。

○一一一一一一一一一一一一○


2個のスキルを生贄に、1個のスキルを手に入れる事が出来る。しかも、与えるスキルはなんでも良く、もらえるスキルは祝福スキルだろうが、ユニークスキルだろうが何でも頂けるスキルだ。今回はこのゴブリン弓兵のユニークスキルを頂く。戦利品ならぬ戦利スキルだ。


まずは実験だ。0LVのスキルで交換できるかだ。『狩猟<野生>』で代用できる『探知』、使うことのないであろ『爪術』を生贄に、『暗殺者の素質』と交換だ。周囲を警戒しながら草場から出て、ゴブリンの死体を触る。


(『探知』『爪術』を贈与、『暗殺者の素質』と徴収)


『徴収贈与』を使った瞬間、ゴブリンの死体がぼんやりと赤く光る。成功か?と思い、ステータスを確認するも、ユニークスキルの欄に追加されていない。0LVのスキルもそのままだ。0LVだと交換対象に出来ないのか?なら、別のスキルを選ぼう。今のところ一人で狩るし『統率』はいらない。『咆哮』は少しもったいない気もするが、ほかのスキルに比べると、消去法でこれにせざる負えない。これを交換用にしよう。


(『統率』『咆哮』を贈与、『暗殺者の素質』を徴収)


またしてもゴブリンの死体が赤く光る。先ほどと比べてもかなり強い光だ。正直、赤色は目に来るからやめて欲しい。あー、目がチカチカする。

その光も、だんだんと収り、ただのゴブリンの死体が転がっているだけとなった。

ステータス欄を確認すると、確かに『暗殺者の素質』が追加され、『統率』『咆哮』が消えている。

実際やってみると本当にヤバいなこのスキル。有望そうな死体にはどんどん『鑑定』をして行ったほうが良いかもしれないな。

オレは考えを纏め終えると、茂みに体を隠しその場を離れた。


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